ダダダりんと申します。5回目の投稿です。
マイナーパで組むとどうやってもミミッキュが重くなる現象なんとかならないかなぁ といつも思っています。後出しからヤツを狩れるマイナーポケモンが少なすぎて困る…
さて今回は自分がORAS後期からよく使っていたオーダイルの育成論になります。
- 指定のない限りすべてのポケモンは理想個体を想定します
- HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さをH、A、B、C、D、Sの略称で表記します
- その他わかる範囲の略称を用います
- ダメージ計算はトレーナー天国様のツールをもとに計算しています
- ご質問、ご指摘はコメントにて受け付けます
このポケモンについて
ジョウトの御三家ポケモンの1匹であり、ORASで夢特性のちからずくが解禁され一線級での活躍が期待されてましたが、ギャラドス、マリルリの壁が厚く、コイツらを差し置いてまで採用する価値を見出せず、結局日の目を浴びることができなかった悲しいポケモンです。
今回は完全に特殊型にすることでライバルとの差別化を図り、オーダイル唯一無二の動きができるようになっています。物理型がメジャーなオーダイルではありますが、とくこうも地味にあり、同じ力尽くアタッカーで有名なニドクインよりも実は高い数値なのです。個人的にはオーダイルは物理型よりも特殊型のほうが絶対に強いと思っています。
採用理由、差別化
- 高めの対面性能
そこそこの火力と耐久、先制技などからタイプ相性不利以外の相手となら十分撃ち合える性能を持ちます。技範囲も水、氷、格闘とそこそこ広めです。威嚇や火傷により火力を落とすこともなく腐りにくい点も優秀です。
- 特殊型による奇襲性能
オーダイルはマイナー気味とはいえ、一般的に物理型が主流であることから、物理受けのポケモンを誘ったり、HBカバルドンや威嚇により耐えると踏んだマンダやランドなどの安易な居座りを高火力の特殊技で返り討ちにすることができます。物理では突破が困難で、誘う相手であるエアームド、ナットレイ、ポリゴン2、メガギャラドスなどにも勝つことができます。(気合玉あてれば…)
相手の型の読み誤りを誘え、意表を突いて一気に崩すことが可能です。この型のキモ。
マリルリやギャラドスとの大きな差別化要素となります。
- そのほか特殊アタッカーとの差別化
同じ力尽くアタッカーのニドキング、ニドクインとはそもそもタイプの違いからあまり意識する必要はないと思いますが、ランド、ガブ、マンムーなんかの地面に強い、一致技を無効にされない、安定した先制技の有無なんかになります。
特殊水との差別化は、ゲッコウガとは耐久の差、スイクンとは火力と格闘技、アシレーヌとは格闘技と物理耐久などです。
やはり一番の差別化は上記の物理受けポケモンを誘えてサイクルを崩せる点であります。
調整
- 持ち物
いのちのたま
特性により力尽くの適応技は反動ダメージを受けることがなくなります。
これで確定です。
- 特性
ちからずく
この特性のおかげで低いとくこうでも十分な火力を確保することができます。
具体的には特性のみでC117相当の種族値となり、そこに命の球の補正が乗ります。
- ステータス
案1
性格 ひかえめ
努力値 H228/C244/S36
実数値 H189/A112/B120/C143/D103/S103
HB:ガブリアスのZげきりんを高乱数耐え
HD:ゲッコウガのくさむすびをステロ込み高乱数耐え
C:ポリゴン2を 熱湯→気合玉 で確定
S:余り、準速50族抜き
単純なHCベース。余りをS振りクチートや穏やかドランなどを意識してSに振りました。
ポリゴン2やナットレイを考えるとCはほぼ特化にする必要があります。残りの努力値であまり良い調整先が見つからなかったため、ほぼHCぶっぱになりました。マンダの捨て身やテテフのサイキネなど確定耐えできるため撃ち合いに十分な耐久はあります。なおCSベースにしたところで勝てる相手にほとんど変化はなく、耐えられない攻撃が増えるだけなのでHC推奨です。
案2
性格 ずぶとい
努力値 H244/B212/C52
実数値 H191/A112/B161/C106/D103/S98
HB:A1up特化メガリザXのげきりんを最高乱数切り耐え
HD:ほぼ同上
C:ポリゴン2を気合玉で確2、無振りメガリザXを熱湯で確2
案1とがっつり変わってしまいますが有用だったため、HBベースの調整になります。
対面性能をある程度確保したままサイクルを回せるようにした型です。HBに厚くすることでメガバシャの フレドラ→膝蹴り や、マンダの1舞すてみ、ランドの地震×2、ガブの剣舞げきりん なども耐えれるようになります。これにより全抜きストップや高火力の相手に対してもサイクルを回せるようになりプレイングの幅を広げられるようになります。代わりにポリ2やナットに気合玉を2発当てる必要があります。後述の技で うそなき があると楽です。
このくらい調整を変えないと確定数に大きな変化はなかったです。
お好みでどうぞ。確定欄は案1です。
物理型との差別化、使用感
オーダイルはA種族値のほうが高いし、技も物理のほうが豊富で、積み技や先制技まであるのになんで特殊型? と思う人もいるかと思います。
理由は物理型は不安要素が多く、またその物理型を想定した相手の意表をついて計算を狂わせられることです。
物理型は威嚇や火傷により火力をそがれる場面も多く、ゴツメなど接触技で耐久を削られたりと数々の不安要素があります。メジャーな所だとボーマンダ対面で威嚇をいれられることで冷凍パンチでは確定で落とせず竜舞の起点にされてしまったりします。こちらが積めても出てくる相手の物理受けの突破は難しく、イカサマで大ダメージを受け落とされるなんてことも。そして何よりも先述した通り、ギャラドスとマリルリという同タイプでコイツよりも優秀なアタッカーが存在し、差別化することが厳しいです。
そこで特殊型にすることによって見れる範囲もそこまで変えることなく、かつ安定した火力を維持することができます。さらに耐久マンダやポリゴン2、メガギャラドスなど物理型では見ることのできない相手も一部見ることができます。特に物理想定で誘うナットレイやエアームド、少しマイナー所だとブラッキーやバルジーナなどの物理受けポケモンを意表をついた特殊技で返り討ちにできる点が何よりも大きいです。後述する技うそなきを採用すればさらに範囲を広げられます。意表を突けてそのまま相手にサイクル崩壊をさせ、勝つことができる試合が今までいくつもありました。
物理型との差別化点は 腐りにくく高い対面性能、誘う物理受けへの奇襲性能 になります。
逆に物理型の利点は 一致技の高い火力指数、積み技による全抜き性能 ですがこちらは差別化が難しくなる、といったところです。
技構成
- 確定技
ねっとう
特殊オーダイルのメインウェポン。
力尽く込みで威力104となります。少し威力の落ちた命中、PP安定のドロポンと考えればかなり優秀でしょう。火傷しない熱湯は弱くない(キリ
技マシン
れいとうビーム
水タイプ筆頭の優秀なサブウェポン。
力尽く補正で火力は十分でます。オーダイルは特殊技が少ないこともあり、外す理由がありません。
技マシン
きあいだま
数少ない特殊オーダイルの優秀なサブウェポン。
物理想定で誘う相手に非常に刺さる技です。この技の存在のおかげで特殊型に踏み切ることができました。命中不安なのは痛いですが代用は効かず、外す理由もありません。
技マシン
- 選択技
アクアジェット
あると何かと便利な先制技。
力尽く適応外、A-補正無振りなため、A種族値、球持ちの割にはあまり火力はでません。なおこの技のためだけにSや耐久に-補正をかける意義は薄いと思います。球ダメージが入る点は注意してください。
タマゴ技
確定欄はこちら。
うそなき
相手の特防を2段階さげます。
これにより命中不安な気合玉の試行回数を減らせたり、回復持ちの特殊受けを強引に突破、流すこともできます。普段レートではあまり見ない技ですが使ってみたら意外と有用な場面もあり、面白い動きができました。主に有利対面での交代読みで撃ちます。通常ギャラ、メガヤドラン、クレセリアなどに有効。
他の特殊水ポケモンとの差別化にもなります。かわいいw
タマゴ技
アイアンテール
力尽く適応の物理技。命中不安。
テテフとミミッキュを1撃で落とせます、それだけ。しかしテテフのサイキネや案2ならミミッキュの剣舞ゴーストZも耐えることができるので採用の価値はあります。なおマンダのすてみ耐え、メガバシャのフレドラ耐えの個体は落とせません。
この技を採用する場合はSに-補正をかけるようにしてください。
ORAS教え技
技候補はこんなところです。
一番汎用性があるのはやはりアクアジェットですが、うそなきも非常に使い勝手が良かったです。お互いタマゴ技なので自由に変えて試してみてください。
ダメージ計算
案1 / 案2 で計算します。
- 与ダメージ
ねっとう
D4メガバシャーモ
-- / 105.8~125.8%
H252同上
116.5~139% / 87.7~104.2%(乱1,31.3%)
鬼火、ビルド型の安易な居座りも許しません。
H4ウルガモス
108~131% / 82.6~96.8%
D↑H252B252同上
61.2~73.2% / 45~54.4% アクジェ 34~40.8%
型バレした際、案2だとHB個体に積まれると厳しいです。
H252カバルドン
112.5~131.6% / 80.9~98.1%
H252D252同上
80.9~98.1% / 61.8~73.9%
メジャーなHD個体にはあくび展開を許してしまいます。
H252エアームド 70.3~83.7% / 52.3~62.2%
無振りメガリザードンX 68.6~81.6% / 50.9~61.4%
H4ミミッキュ 66.4~80.1% / 50.3~59.5%
H252メガクチート 60.5~71.9% / 45.2~54.7%(乱2,49.6%)
無振りカプ・テテフ 56.5~66.8% / 41.3~48.9%
H252テッカグヤ 44.6~53.4%(乱2,31.3%) / 33.3~40.1%
H252D4盾ギルガルド 39.5~46.7% / 28.7~34.7%
D↓↓H252クレセリア 64.3~76.2% / 48~56.8%(乱2,84.8%)
D↓↓H252ヤドラン 53.9~63.8% / 40.5~47.5%
れいとうビーム
H252D252ランドロス(D振りの調整わからんw)
-- / 95.8~114.8%(乱1,75%)
テテフのサイキネ2耐えチョッキ持ち同上
92.6~108%(乱1,50%) / 68~81.6%
Dに厚く振ったチョッキ型でもこのくらい。ほぼ確実に落とせます。
H252メガボーマンダ
-- / 110~131.1%
慎重HD特化同上
105.9~126.8% / 77.6~93%
慎重個体だろうと案2でも回復が全く追いつきません。
H4カイリュー(マルスケ込み)
82.6~98.2% / 60.4~73% アクジェ 9.5~10.7%
案1なら 冷ビ→アクジェ で中乱数で突破できます。
慎重H212D252グライオン -- / 100.5~120%
H4ボルトロス 107~127.7% / 78.7~94.1%
D4サザンドラ 88.6~105.9%(乱1,31.3%) / 67~79.6%
H252モロバレル 75.1~89.5% / 55.2~66%
H252バルジーナ 67.2~79.2% / 49.3~58.5%(乱2,98%)
H4ギャラドス 40.3~47.9% / 29.8~35.6%
きあいだま
H252ナットレイ 88.9~106%(乱1,37.5%) / 66.2~79%
案2の場合でも一応 気合玉→宿り木→守る→気合玉 で、残飯+吸収込みで高乱数で落とせます。ただそれはダメージ量から相手もわかるので大体引かれてしまいますし、2連で当てるのは怖いので1発当てたらこちらも交代するようにしましょう。
後投げされる分には案1なら 熱湯→気合玉 で、残飯込みでも突破できます。
H4メガギャラドス 85.3~101.7%(乱1,12.5%) / 63.7~76%
対面した際はほとんどがメガシンカしてきました。案1の場合メガしないことも想定して冷ビから入るようにしましょう。メガに 冷ビ→気合玉 でも確定で落とすことができます。案2ならうそなきがあると楽。
H252バンギラス 117.8~140.5% / 87.9~105.3%(乱1,31.3%)
D4サザンドラ 118.5~140.1% / 87.4~104.1%(乱1,18.8%)
H4メガガルーラ 100.5~119.3% / 74.5~88.9%
D↑H4ポリゴンZ 96.8~114.9%(乱1,81.3%) / 72.6~85.7%
H252ブラッキー 72.2~86.1% / 53.9~64.3%
H252D4ポリゴン2 66.1~78.6% / 48.9~58.3%(乱2,95.3%)
D↓↓D252ハピナス 71.8~85.1% / 53.6~63%
D↓↓D252ラッキー 58.4~68.9% / 43~51%(乱2,5.5%)
アクアジェット
H4ウルガモス 50.3~59.6%
無振りドリュウズ 46.4~54.5%
無振りメガバシャーモ 41.9~52.2%
H4ミミッキュ 24.4~30.5%
B4カプ・コケコ 22~26.8%
アイアンテール(A無補正)
H4ミミッキュ 122.9~145%
メガバシャのフレドラ耐え同上 85.3~102%(乱1,12.5%)
無振りカプ・テテフ 116.5~137.9%
マンダのすてみ耐え同上 76~90.8%
- 被ダメージ
A↑↑特化ミミッキュのZじゃれつく -- / 100.5~118.3%
A↑252カイリューのZそらをとぶ -- / 89.5~105%(乱1,37.5%)
A↑特化メガリザXのげきりん -- / 85.3~101%(乱1,6.3%)
A↑↑252ガブリアスのげきりん -- / 80.1~94.7%
A特化メガガルーラの猫+すてみ 95~115.1% / 71~85.7%
A特化ドリュウズのZじしん 92~108.4%(乱1,56.3%) / 67.5~80.1%
A252ガブリアスのZげきりん 85.7~101.5(乱1,12.5%) / 63.3~75.3%
A特化メガボーマンダのすてみ 77.7~92% / 57~68%
A特化ランドロスのじしん 53.9~64% / 39.7~47.6%
A252メガギャラドスのじしん 34.3~40.7% / 25.6~30.3%
C252霊獣ボルトロスの10万ボルト 101.5~120.4%
C252メガリザYのソーラービーム 97.3~115.1%(乱1,81.3%)
C252ゲッコウガの球くさむすび(威力80) 91~110.4%(乱1,50%)
C↑特化ポリゴン2の10万ボルト 89~105.7%(乱1,31.3%)
C252メガゲンガーの状態異常たたりめ 83.2~97.9%
C特化ウルガモスのZはかいこうせん 78.5~92.6%
C特化カプ・テテフのPFサイキネ 77.4~91.6%
C特化ギルガルドのシャドーボール 50.7~60.2%
気合玉を撃ちたい相手がなかなか多くて怖いです。祈りましょうw
微妙に足りてない火力をアクジェで押し込めたり、うそなきでクレセやヤドラン、ハピラキなんかも強引に突破できるなど本当に一長一短です。
被ダメについても案2は物理耐久は非常に優秀であり、案1でもある程度の一致Z技も耐えられるほどの耐久はあります。特殊方面も弱点さえ突かれなければ十分に耐えることができます。一致Z技も水か炎タイプ持ちが多く、辛いのはガルドとテテフくらいです。
立ち回り
案1の場合は基本的に先発や死に出しで投げるようにして、よほどの低火力以外にはあまり繰り出さないようにしましょう。対面性能がウリの型でもあるので、しっかりと耐久を確保したまま、対面の相手や繰り出される受けポケモンの突破を狙ってください。
案2の場合は物理相手に積極的に半減、積み技読みなどで繰り出していってもOKです。
相手は物理想定していることがほとんどなため、有利対面ができたなら積極的に弱点技を撃ち込んでいきましょう。交代先の相手にも特殊技が刺さることは多いです。
うそなき採用で交代が完全に読める場面ならばうそなきを撃つのが最安定です。対面の相手にうそなきを入れても、攻撃する前に引かれてしまうこともあるのでその辺は見極め、慣れが必要になりますね。
相性のいいポケモン
上から弱点を突いてくるボルト、コケコ等の電気タイプや有効打のないレヒレ、アシレ等の水フェアリー勢に強いポケモンが良いです。
ロズレイド
レヒレ、アシレ、マリルリ、Wロトム、コケコ等に強く出していくことができます。
流し際テクニシャン高火力めざパで相手のサイクルを崩しやすいです。HCDベースの帯で使ってます。毎回書いてるなコイツ…
育成論書きました!→(育成論サンムーン/1045)
メガライボルト
メガ前の電気への繰り出し性能、コケコを抜けるS、オーダイルの苦手な水タイプに強い等、相性のいいメガポケモンです。ボルチェンでオーダイルの無償光臨も狙える点もGOOD。霊獣ボルトでも可。
カビゴン
苦手なゴーストZガルドやほか特殊全般に後投げが効き、撃ち合える性能を持っています。毒守ガルドにも対応できる特性めんえきがオススメ。
パンプジン
苦手なガッサやマリルリに対して後投げが効きます。
物理受けの他にトリックルームを張ることもでき、鈍足気味のオーダイルのサポートをすることもできます。
前回の育成論見てくれたら幸いです…
→(育成論サンムーン/953)
その他メジャー所でナットレイや剣舞雷パンのリザXやバシャが挙げられると思います。
最後に
今回はまた長めになってしまいましたが如何だったでしょうか?
個人的な意見ですが、マイナーポケモンであっても予想できるであろう一般的な型ならばポケ廃の皆さんなら知っていることが多く、そこまで意表は突けないと思います。そこから後一歩相手の裏をかくことで初めて意表がつけるのだと考えています。そして当然その型は一般の型と比べても遜色ないほどに通用しなければ意味はありません。ビックリしたけどだから何? で終わってしまうのではなく、その結果相手のサイクルに大打撃を与えられる様でなくてはならないのです。
この論を読んで特殊オーダイルにその可能性を見出してもらえたならば幸いです…
ここまで読んでくださってありがとうございました。