はじめに
- この育成論では、非公式である表現や略称表記を用います。また、登場するポケモンは全て理想個体を前提としています。
- この育成論は、こちら育成論サンムーン/1188の小野妹子様のバンギラスのフォーク論となっております。そのため対アーゴヨンや対メガゲンガーの詳しい説明など、フォーク先で書かれていることの多くはこちらの論では省いていますので、それらの情報について知りたい場合は小野妹子様の論をご覧になることをオススメします。
こんにちは、あんこと申します。
今回は受けループやオタクサイクルに採用するHDバンギラスについて考察を行っていきたいと思います。
採用理由
- 受けサイクルの補助
受けループやオタクサイクルによって行われる受けサイクルを崩してくるアーゴヨンやメガゲンガーの対策として採用します。
- 特性すなおこし
特性のすなおこしによりスリップダメージを稼いだり、雨パのアタッカーやリザYなどのポケモンの火力を低下させたり、光合成の回復力を減らしたりすることができます。
また、仮想敵が襷持ちだった場合に砂ダメージによりそれらのポケモンを無理やり突破することができるようにもなります。
HDバンギラスの強み
- サイクルを長続きさせられる
もともと特殊耐久が高いバンギラスにHDに振ることでさらなる特殊耐久を得ることができ、他の型のバンギラスより多い回数サイクルをまわすことができるようになります。
これによって毒々のターン回数を稼いだり、砂嵐状態を長い間持続させることができるようになります。
- Zクリスタルを持てる
上記の強みだけを見ればチョッキバンギラスでもいいのではと思う方もいると思いますが、HDバンギはチョッキバンギラスには火力や特殊耐久は劣るもののZクリスタルを持てるという利点があります。
これによって役割対象に削りきられる前にZ技で相手を突破できるようになったり、悪Zを持たせればキングシールド持ちギルガルドに対して安定してうてたり、岩Zを持たせれば砂ダメ+岩Zで能力が上昇していないムラっけオニゴーリに対して強く出ることもできるようになります。
また、Zクリスタルの他にもフォーク元の論のようにラムのみを持たせたり、スリップダメージをさらに稼ぐことができるゴツゴツメットやチョッキに比べて物理アタッカーに対しても比較的強くなれるオボンのみを持たせたりなどパーティに合わせて様々なアイテムを持たせることもできるようになります。
受けサイクルを崩しうるポケモンの中でバンギラスの役割対象であるポケモンの例
- メガゲンガーメガゲンガー
メガゲンガーはフォーク元の論にもあるように特性の影踏みや滅びの歌を持つため、受けループやオタクサイクルにとっては厄介な存在ですが、バンギラスでおいうちなどを選択することで大きく負荷をかけることができるようになります。また、バンギラスにとって厄介な催眠型、鬼火型、きあいだま持ち等はそれぞれラムのみを持たせたり、悪Zをうったり、HD振りを採用することで対応することができます。
- アーゴヨンアーゴヨン
アーゴヨンもフォーク元の論にもあるように耐久ポケモンにとって重要なダメージソースである毒々を防ぐことができ、悪巧みも覚えるため厄介なポケモンですが、バンギラスはアーゴヨンの悪巧みからのドラゴンZも耐えるので、受け出しからZ技やおいうち、地震などで大きく負荷をかけることができます。
- メガリザードンYメガリザードンY
高い特攻種族値と特性の日照りを利用した超高火力によって受けサイクルを崩してくることが多いリザードンYですが、HDバンギラスならきあいだまを持っていない限りは受け出しからでもいわなだれなどで見ることができます。リザードンXの剣舞逆鱗は耐えれないので相手のリザードンの持ち物がわかっていない場合は立ち回りに注意する必要があります。
- ウルガモス飛行ZウルガモスやノーマルZウルガモスなど
広い技範囲や炎の舞などを使って受けサイクルを崩してくることが多いウルガモスですが、こちらも虫のさざめきがない限りバンギラスで見ることができます。こちらのポケモンはそれなりに余裕を持って受け出すことができるので、相手がさざめき持ちではないとわかっている場合は交代読みで行動するのもいいでしょう。
- ラティアスラティアス
身代わりや瞑想、10万ボルトZなどでテッカグヤ+レヒレなどの並びを崩してくることが多いラティアスですが、こちらのポケモンもバンギラスのおいうちなどで見ることができます。こちらのポケモンも瞑想を積んでいない限りはかなり安定して見れるので交代読みで行動するのもいいでしょう。
- ズガドーンズガドーン
シャドーボールZやサイコキネシス、ビックリヘッドなどのように高い火力と広い技範囲で受けサイクルを崩してくることが多いズガドーンですが、こちらのポケモンもバンギラスで見ることができます。おいうちをしたターンにズガドーンが交代しなくてもズガドーンはBが低いので大きく負荷をかけることができます。
この他にも霊獣ボルトロス、ウツロイド、サザンドラ、アローラベトベトン、ラティオス、ヒートロトムなど多くのポケモンに対して役割を持つことができます。また、仮に相手のポケモンがきあいだまなどの格闘技を持っていたとしても、そのポケモンが眼鏡持ちやZ持ちなどでない限り1回は攻撃を耐えることができるので対面からならZ技などで負荷をかけることができます。
性格
慎重か意地っ張りで確定です。
今回は少しでも相手の攻撃を受けれる回数を増やすために慎重で採用することを前提にしてこの論を進めていきたいと思います。
調整案
- 努力値
H252/A44/D212
- 実数値
H207/A160/B130/D161/S81
- 調整意図
H ぶっぱ
A おいうち+砂2ターンで㍋ゲンガーが確定
D CSメガゲンガーのきあいだまを確定耐え
仮想敵であるメガゲンガーをおいうちと砂ダメージでおとせるところまでAに振り、残りは耐久を意識してHDに振り切りました。
この調整とフォーク元の調整とを比較した際の利点としては特殊耐久が上昇によってサイクルの持続性をさらに高めることができるようになることや、252きあいだまメガゲンガーにも対応できるようになることなどが挙げられ、劣点としては性格を変更したことによる火力の低下によりフォークと比べて1ターン多く砂ターンを稼がないとアーゴヨンをおとしきれないことなどが挙げられます。
Sの低さが気になる方はHDを削ってSに148振れば岩石封じ後準速ミミッキュ抜きなどに調整しても良いでしょう。
持ち物
- 悪Z
ギルガルドなどに対して安定してうつことができたり、イカサマZであれば砂込みでH252カプテテフまでをおとせるようにもなります。
また、広い範囲と技の威力を活かして多くの役割対象のポケモンを早めに処理することができるようになります。
- 岩Z
砂ダメージと合わせてオニゴーリに対して大きく負荷をかけたり、身代わりや鉄壁のないメガボーマンダや襷パルシェンなどに対しても強くなれるようになります。
また、広い範囲と技の威力を活かして多くの役割対象のポケモンを早めに処理することができるようになります。
- ラムのみ
メガゲンガーや鬼火ロトムなどに対してより強くなることができます。
また、10万ボルトや火炎放射などの追加効果で麻痺や火傷状態になっても1度までならそれらを防ぐことができるようになります。
- 食べ残し、オボンのみ、混乱実
受け出し性能をさらに上げることができます。
とはいってもZとは違って火力が低くなってしまい、サイクルをしながら削りきられる場合もあるので注意しましょう。
- ゴツゴツメット
スリップダメージを重視するならこちら。
本来の採用理由を安定化させるアイテムではないので、メガゲンガーなどに対して比較的弱くなってしまいますが、物理アタッカーをかなり削りやすくなるので役に立つ場合も多いです。
これらの他にもかなりピンポイントにはなってしまいますが、パーティによっては風船やぼうじんゴーグル、カゴのみなども持たせてみてもいいでしょう。
チョッキについてはHAでも耐久が足りているので、今回紹介するHD型で採用するのはあまりオススメできません。
技構成
- 確定技
おいうち
不利対面で交代してくる相手に対して大きく負荷をかけることができます。この技があることで仮想敵をかなり倒しやすくなるので確定としたいと思います。
いわなだれorストーンエッジ
炎タイプやひこうタイプなどに打ちます。
基本的には虫のさざめき持ちウルガモスなどを対面から安定して処理できるようにいわなだれがオススメですが、火力が気になる方や岩Zを持たせる場合はストーンエッジにすると良いでしょう。
- 選択技
イカサマorかみくだく
悪技がおいうちだけでは不安な方はこちら。悪Zを持たせる場合はイカサマのほうが威力が高くなるのでイカサマを採用することをオススメします。
じしん
電気タイプや毒タイプ、鋼などに対してうちます。ヒードラン対策になったり、アーゴヨンに対する最高打点にもなったりもするのでオススメです。
岩石封じ
努力値の振り方によっては岩石封じ+悪Zなどで対面からならミミッキュなども突破できるようになります。こちらを入れる場合は確定欄にある岩技と交代していれても良いでしょう。
ステルスロック
リザードンやウルガモスなどに直接攻撃をしなくても大きく負荷をかけることができたり、サイクルを有利に進めたりすることができます。
また、バンギラスの微妙に足りない火力を補うこともできます。
この他にもギルガルドに対して強くなれたりターン数を稼ぐことができる守る、
起点回避をしたりバトン対策などにもなる吠える、
技範囲をさらに広めることができる3色パンチ、アイアンヘッド、馬鹿力
などなどバンギラスは様々な技を覚えることができるので、各々のパーティ構成や倒したい敵に合わせて技を選択すると良いでしょう。
ダメージ計算
バンギラスは覚える技がかなり多いので今回はいくつかの技のダメージ計算を省きたいと思います、ご了承下さい。
また、これらのダメージ計算は全て砂ダメージを考慮していません。
- 成功おいうち(かみくだく)
H252メガゲンガー 87.4%〜104.1% (25%)
H252ラティアス 71.6%〜84.4%
H4ウツロイド 58.9%〜69.7%
無振りズガドーン 156.2%〜184.3%
無振りシャンデラ 99.2%〜117% (87.5%)
H252ラティオス 78%〜93%
H4メガリザードンY 49%〜57.5%
H252アローラガラガラ 68.2%〜80.2%
- いわなだれ
H4メガリザードンY 179.2%〜212.9%
半熟卵様の鬼火ウルガモス育成論サンムーン/763 60.7%〜73.2%
H252ヒートロトム 69.2%〜82%
H4メガリザードンX 67.5%〜81.8%
H4霊獣ボルトロス 98%〜116.1% (87.5%)
特化サンダー 46.7%〜55.8%
H252アローラキュウコン 80%〜94.4%
- じしん
無振りアーゴヨン 87.8%〜104% (25%)
H4カプコケコ 79.4%〜94.5%
H252ヒードラン 96.9%〜115.1%
H252ギルガルド(剣) 102.9%〜122.1%
H252ジバコイル 101.6%〜122%
H252メガクチート 53.5%〜63.6%
H4ドリュウズ 81.7%〜96.7%
H252アローラベトベトン 60.3%〜71.6%
- イカサマZ
H252カプテテフ 93.7%〜110.7% (62.5%)
H4ミミッキュ 121.3%〜142.7%
特化クレセリア 74%〜88.1%
H4メガリザードンX 78.5%〜93.5%
H252ギルガルド(盾) 111.3%〜132.9%
H4メガガルーラ 72.9%〜86.1%
(B↑)H252ポリZ 61.4%〜72.3%
H252メガメタグロス 99.4%〜118.7%(93.8%)
- ストーンエッジZ
(A↓)H252メガボーマンダ 71.2%〜84.1%
H252メガボーマンダ 107.9%〜127.7%
H4パルシェン 130.1%〜153.9%
H252カプレヒレ 67.7%〜80.2%
(A↓)H4ギャラドス 128.2%〜151.7%
(A↓)H4メガギャラドス 49.1%〜58.4%
H172オニゴーリ(守る) 45.7%〜54.2%
H4振りカイリュー 85%〜100.5%
- 被ダメージ(砂による特防補正あり)
252メガゲンガー きあいだま
81.1%〜96.6% 確定耐え
4振りメガゲンガー きあいだま
69.5%〜83% +ヘドロばくだんも確定耐え
252アーゴヨン +2流星群Z
78.7%〜93.2% 確定耐え
252メガリザードンY 砂ソーラービーム
19.3%〜23.1% 乱数5発
252メガリザードンY 晴ソーラービーム
57.9%〜68.5% 確定2発
252メガリザードンY 気合い玉
77.2%〜92.7% 確定耐え
252霊獣ボルトロス +210万ボルトZ
77.2%〜91.7% 確定耐え
252ボルトロス きあいだま
73.4%〜86.9% 確定耐え
252ウルガモス めざめるパワー地面
17.3%〜21.2% 乱数5発
252ウルガモス ギガドレイン
21.2%〜26% 乱数4発
252ウルガモス ソーラービームZ
54.1%〜63.7% 確定2発
252ウルガモス 虫のさざめき
38.6%〜46.3% 確定3発
252ラティアス +1れいとうビームZ
35.2%〜42% 確定3発
特化ラティオス 眼鏡波乗り
41.5%〜49.2% 確定3発
252ズガドーン めざめるパワー地面
19.3%〜23.1% 乱数5発
特化シャンデラ 眼鏡エナジーボール
44.4%〜53.1% 乱数2発(24.2%)
252ウツロイド くさむすび
32.8%〜39.6% 乱数3発
252サザンドラ きあいだま
65.7%〜77.2% 確定2発
252サザンドラ 大地の力
25.1%〜29.9% 確定4発
特化テクスチャーZポリZ 10万ボルト
42.5%〜50.2% 乱数2発
特化ジバコイル ラスターカノン
37.6%〜44.4% 確定3発
特化ヒートロトム 10万ボルト
17.8%〜21.7% 乱数5発
特化ギルガルド ラスターカノン
40.5%〜49.2% 確定3発
特化カプレヒレ ムーンフォース
34.7%〜41.5% 確定3発
特化カプレヒレ ハイドロポンプ
40.5%〜49.2% 確定3発
252カプテテフ ムーンフォース
40.5%〜47.3% 確定3発
252カプテテフ きあいだま
65.7%〜79.2% 確定2発
252カプコケコ マジカルシャイン
27%〜32.8% 確定4発
無振りオニゴーリ フリーズドライ
7.7%〜10.1% 乱数10発
特化ミミッキュ じゃれつく
58.9%〜70.5% 確定2発
252メガリザードンX +1逆鱗
89.8%〜105.7% 乱数1発 (37.5%)
特化メガボーマンダ +1じしん
90.8%〜107.2% 乱数1発 (43.8%)
252ギャラドス たきのぼり
58.9%〜70.5% 確定2発
252メガメタグロス アイアンヘッド
86.9%〜102.4% 乱数1発(12.5)
特化メガガルーラ じしん
67.6〜80.8% 確定耐え
特化パルシェン +2つららばり (1回分)
17.3%〜20.7% 瀕死率27.7%
特化アローラベトベトン かわらわり
73.4%〜86.9% 確定耐え
無振りオニゴーリ じしん
28%〜33.8% 乱数3発(0.17%)
特化アローラガラガラ 骨ブーメラン(1回分)
41.5%〜49.2% 確定耐え
終わりに
いかがだったでしょうか。
今回は年末年始の休みを使ってHDバンギラスの育成論を書いていたのですが、その途中で小野妹子様にほぼ同じ内容の育成論を投稿されてしまったので、アーゴヨンやメガゲンガーなどの他に具体的な仮想敵を上げたり、小野妹子様が書き記した調整とは少し違った調整を考えたりなど情報量を追加し、フォークとしてこの育成論を投稿者させていただきました。
次回投稿するポケモンについてはまだ決まっていませんが、耐久系か害悪系のポケモンについてまた書いてみたいなと思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。この論に表記ミスがあったり、修正するべき点などがあればコメントをいただけるとありがたいです。