はじめに
初めまして、hopeと申します。初めての投稿で慣れない点が多いですがよろしくお願い致します。
- 特に指定がない場合、全てのポケモンを理想個体として扱います。
- HABCDS等の略称を使用します。
- 冗談のような技構成ですがネタではなく真面目な育成論です。
ドーブルについて
自分の大好きなポケモンの1匹。
第二世代で登場したポケモンで、専用技「スケッチ」によりあらゆる技を覚えることができるという唯一無二の個性を持ちます。
したがって様々な型が考えられますが多くの場合は「キノコのほうし」(以下、「胞子」と記載)を搭載しており、自分より遅い相手には上から、速い相手にも襷を盾に眠らせることで行動するターンを稼ぎます。
しかし、草タイプへの粉技の無効化に加え今世代でのエレキメイカー・ミストメイカーの登場により、ドーブルは非常に動きづらくなってしまいました。実際に皆さんも、ドーブルが出てきたら草タイプやコケコ・レヒレに交代する、という選択が頭に浮かぶと思います。
今回の育成論はこの「ドーブル=胞子」というイメージを逆手に取っていきます。実はこいつ、殻を破ればコケコやナットレイに確1がとれるんです。
採用理由と差別化
使い方については後述しますが、このドーブルは「相手の胞子対策ポケモンの後投げを誘って突破し、後続にも負担をかける」というのが基本的なコンセプトです。
ここでいう「胞子対策ポケモン」のうち突破できる対象として考えているのは、比較的メジャーなポケモンでは
カプ・コケコ、ナットレイ、カミツルギ、カプ・ブルル、ジャローダ、キノガッサ(微妙)、カプ・レヒレ(らいげき採用時のみ)
あたりになります。
採用理由となる特徴は次のようなものになります。
- 上記のコンセプトに加え、ドーブルのAとCは共に20とあまりに低いためまずアタッカーと思われることはなく、高い奇襲性を持つ
- 相手の交代を誘えなくても、地面・炎・氷といった広い技範囲と強力な積み技により、襷持ちとしてある程度の対面性能とストッパーとしての性能を確保している
- 連続技により相手の襷を貫通できることやメジャーなポケモンに抜群をとれることから、突破後の抜き性能も有する
- 副次的ではあるが、胞子や豊富な補助技のイメージにより相手の選出を予想しやすい 等
差別化ですが、胞子のイメージや技構成などドーブルにしかできない要素ばかりなため不要と考えます。
特性
火力を補うためテクニシャンで確定です。
ホネブーメランやつららばり等に威力1.5倍の補正がかかります。
持ち物
安定して行動回数を稼ぐため、きあいのタスキで確定です。
性格と努力値
- 調整案1
性格:ようき
H4 A252 S252
実数値 131-72-55-×-65-139
ASぶっぱです。殻を破ると最速スカーフウツロイドやカミツルギも抜かせるようになります。
意地っ張りでは殻を破った後にVジェネレートでSが1段階下がると最速130族が抜けなくなるため、陽気推奨。
耐久は襷頼みのため余りはHBDのどこに振ってもいいと思います。
基本的にはこちらがおすすめ。
- 調整案2
性格:せっかち
A244 C188 S76
実数値 130-71-49-64-65-115
Vジェネレートが接触技のため、ナットレイやゴツメ持ちに撃った際に襷が潰れてしまうのを嫌う場合の両刀調整です。この場合の炎技はあおいほのお(orオーバーヒート)になります。
Sを殻を破る後に準速1加速バシャーモ抜きにまで抑え、HBナットレイが確定1になるようにCを振っています。
D振りナットレイには安定しなかったり、調整案1のような高いSが得られない、炎技の命中不安や4倍勢以外への威力不足といったデメリットもあります。
A実数値が1低くなっていますが、単発の威力が低い連続技の場合ダメージ計算にほぼ変化はないようです。
技構成
- 確定技
からをやぶる
ACSを2段階上げる積み技。どうせ紙耐久で襷なのでBDダウンは気になりません。
ホネブーメラン
テクニシャン補正により威力75×2の高威力技になります。コケコをはじめ撃つ相手が多い地面技なので確定です。襷貫通なのも魅力。
命中率90なのでたまに外しますがご愛嬌です。
Vジェネレートorあおいほのおorオーバーヒート
草タイプ、特に炎4倍勢に撃つため炎技は必須です。
調整案1の場合はVジェネレートになります。威力180の物理接触技で命中率95、攻撃後にBDSが1段階ずつ下がります。
調整案2の場合は青い炎かオバヒの選択になります。共に威力130ですが命中率と追加効果が異なるのでお好みで。
- 選択技
つららばり
テクニシャン補正対象。襷貫通のほか、対面で身代わりから入ってくることの多いマンダなんかにも強いです。
弱点をつける相手が多いため優先度高め。確定欄はこれです。
こおりのいぶき(コメントより追加)
調整案2の場合の氷技はこちらもありです。
氷特殊技で、威力60のテクニシャン補正と確定急所の効果により実質威力135相当になります。
襷や身代わり貫通はできなくなるものの、威嚇持ちの多い氷4倍勢に対し安定して大ダメージが入ります。
また炎・氷がともに2倍弱点の草タイプなどに対しては青い炎より少しだけダメージが多くなります。
ロックブラスト
テクニシャン補正対象。リザYやウルガモスを倒したい場合は必要になります。
らいげき
威力130の物理電気技。胞子対策に出てくるレヒレのほか、ギャラドスなどへの打点になります。
さっきから覚えさせるの面倒な技が多いですね…
みちづれ(コメントより追加)
殻を破ることで多くの相手に上から仕掛けることができるため、こちらからの攻撃では倒せなさそうな相手と対面してしまったときに「襷を盾に殻を破る→道連れ」と動くことで最低限1:1交換を狙えたり、奇襲成功後に相手をさらにもう1体持っていくのも狙いやすくなります。
バトンタッチ(コメントより追加)
奇襲が成功した後などにドーブルで倒せない高耐久ポケモンが出てきた場合に、ACSの能力上昇を味方に引き継ぐことができます。
バトンは本来のコンセプトではないですが、殻を破るとの相性がよく有用であるため候補入りです。
殻を破るやVジェネレートで下がったBとDも引き継いでしまうことには注意が必要ですね。
キノコのほうしコンセプトどこいった
相手の草タイプを突破してしまえば使えますし、強力な技であることには変わりないので一応候補に入れておきました。
与ダメージ計算
※殻を破る前提なので基本的に全てA(C)+2で計算してあります。
※威嚇持ちの相手にはA+1の計算と、襷が残っていてもう1積みできる場合があるためA+3の計算をしています。
※シングルのメジャーポケモンで、このポケモンが有効にダメージを与えられるポケモンを主に計算対象にしています。
※連続技のダメージは1発あたりのものです。例えばホネブーメランは記載の2倍のダメージを与えることになります。
また、追加してほしい・するべきダメ計があればコメントにてお願いします。
- ホネブーメラン
B4カプ・コケコ
53.8%〜63.4% 確定2発
B4メガバシャーモ
52.9%〜63.2% 確定2発
H4アーゴヨン
60.4%〜71.1% 確定2発
H252メガゲンガー
49.1%〜58.7% 乱数2発 (98.0%)
B4ドリュウズ
55.1%〜64.9% 確定2発
B4メガルカリオ
52.4%〜62.1% 確定2発
※先制技があるため襷が残っていないと無理です。
H244ウツロイド
113.0%〜133.3% 確定1発
H244ヒードラン
67.0%〜79.2% 確定2発
H4デンジュモク
56.6%〜67.9% 確定2発
B4メガリザードンX
41.8%〜49.7% 確定3発
H4ミミッキュ
31.3%〜37.4% 乱数3発 (86.0%)
※A+2で襷が残っている場合のみ勝てる可能性があります。そうでなくてもかげうちは無効なため皮を剥がす最低限の仕事はできます。
- Vジェネレート・あおいほのお(オーバーヒート)
1つ目がVジェネレート、2つ目が調整案2での青い炎またはオバヒの計算です。
相手のBD振りを分けると面倒なので、一部のポケモンは簡略化のためH振りで計算させていただきました。
HB特化ナットレイ
108.3%〜128.2% 確定1発
101.7%〜121.5% 確定1発
H4カミツルギ
余裕で確定1発なため省略
H4カプ・ブルル
100.0%〜117.8% 確定1発
75.3%〜89.0% 確定2発
H252カプ・ブルル
82.5%〜97.2% 確定2発
62.1%〜73.4% 確定2発
H244ジャローダ
93.9%〜111.6% 乱数1発 (62.5%)
60.8%〜71.8% 確定2発
H4メガメタグロス
74.4%〜88.5% 確定2発
62.8%〜74.4% 確定2発
H244テッカグヤ
77.8%〜92.6% 確定2発
51.2%〜61.1% 確定2発
H252ギルガルド(シールド)
69.5%〜82.6% 確定2発
45.5%〜53.9% 乱数2発 (35.5%)
※ドーブル相手にキングシールドはしてこないと思いますがホネブーメランでも確定数は変わりません。
また参考までに、
インファ後B4メガルカリオ(B-1)に対しこちらA+0のVジェネレート
93.8%〜111.7% 乱数1発 (62.5%)
※初手やラス1対面などになってしまった場合、先制技があるため積むことはできませんが相手の選択によっては倒せる可能性があります。
- つららばり
H4メガボーマンダ
(A+1) 25.7%〜30.4% 確定4発
(A+3) 39.8%〜49.1% 確定3発
H4霊獣ランドロス
(A+1) 33.9%〜41.2% 確定3発
(A+3) 55.8%〜67.9% 確定2発
B4ガブリアス
39.3%〜48.1% 確定3発
H4霊獣ボルトロス
29.7%〜36.1% 乱数3発 (31.3%)
B4キノガッサ
31.1%〜37.0% 乱数3発 (63.4%)
※相手の襷を考えるとVジェネレートでは突破できないため、勝てるのはこちらに襷のある状態で殻を破るターンに後投げされて、つららばりが3回以上当たったときのみです。
- こおりのいぶき
調整案2での計算になります。
H4メガボーマンダ
142.7%〜168.4% 確定1発
HD特化メガボーマンダ
85.6%〜101.5% 乱数1発 (6.3%)
H4霊獣ランドロス
160.0%〜189.1% 確定1発
D4ガブリアス
135.5%〜159.6% 確定1発
H4霊獣ボルトロス
85.2%〜100.6% 乱数1発 (6.3%)
- ロックブラスト
B4メガリザードンY
54.9%〜65.4% 確定2発
B4メガリザードンX
20.9%〜24.8% 確定5発
H4ウルガモス
59.6%〜72.0% 確定2発
- らいげき
H252カプ・レヒレ
59.9%〜71.2% 確定2発
※オボン込みで乱数2発 (87.5%)
H4メガギャラドス
(A+1) 48.0%〜57.3% 乱数2発 (90.2%)
(A+3) 79.5%〜94.7% 確定2発
B4メガリザードンY
94.1%〜111.1% 乱数1発 (62.5%)
※晴れ状態でもらいげきの命中率は下がりません。
被ダメージ計算
ほとんどの技で確1なので省略します。
立ち回り
まず選出は、ダメージ計算にあるような高速低耐久アタッカー等が相手のPTに多い場合や、上のほうで挙げた胞子対策ポケモンを含む場合になります。
先発か死に出し、もしくは霊技読みで無償降臨させます。胞子が通る相手と対面させるのが理想です。
初手は殻を破り、相手が胞子対策の草タイプやコケコに交換してくれたらこっちのものです。突破してなお襷が残っていればさらに積むことも可能です。
相手が交換せずに居座ってきた場合、襷を盾に積んだAとSで上から殴ります。連続技が主体のため身代わりもあまり苦になりません。
また調整案1では先述のようにスカーフウツロイドやカミツルギを抜けるため、ストッパーにもなれます。
参考までに、実際にメガバシャーモ・カミツルギ・霊獣ランドロスのPTを突破したときの例を載せておきます。ビデオがなくてすみません。
初手こちらドーブル、相手バシャーモ
→相手はカミツルギに交代、ドーブル殻を破る
→Vジェネレートでカミツルギ突破
→ランドロス登場(威嚇でA+1に)。ドーブル殻を破る、ランドロスの岩石封じを襷で耐える
→つららばりでランドロス突破
→この時点でS+2なので、メガバシャーモに1度守られてもさらに上からホネブーメランで突破。
ここまで完璧に上手くいくことは珍しいですが、上記の例でバシャーモが居座って攻撃してきても(守るとの択にはなりますが)ホネブーメランで突破し、後続にも削りをいれることができるのがわかると思います。
苦手とする相手や場面
- 砂嵐、霰、ステルスロック等
襷が潰れた時点でこいつにとっては致命傷です。
- 先制技(かげうちを除く)
相手の行動にもよりますが先制技持ちとの初手対面などは基本無理です。
- 上からの挑発
殻を破れないと厳しいです。
- 高耐久勢
ダメ計のとおり、低耐久や4倍弱点相手でないと十分な火力とはいえません。受けループのナットレイやゲンガーに一矢報いることはできますが。
相性のいいポケモン
基本的に単体性能を意識したポケモンなので挙げにくいです。
- カプ・テテフ
サイコフィールドの先制技無効はドーブルと相性が良いです。ドーブルがテテフの弱点である霊技を無効化するため無償降臨も狙えます。
また初手に出てきたコケコのエレキフィールドを上書きしておくことで、ドーブルを出した際のコケコ後投げを誘うという使い方もできます。
終わりに
拙い育成論を最後までお読みいただきありがとうございました。要望やアドバイスなどがありましたらコメントにてよろしくお願い致します。
以前からドーブルというポケモンを非常に気に入っており、当然胞子主体で使っていましたが、その経験の中で苦手とするポケモンを返り討ちにしてやろうという発想から生まれた型です。相手はドーブルの胞子を警戒しないわけにはいかないため、選出誘導もしやすかったと感じています。
初投稿でおかしな論になっていないか心配ですが、少しでもこのドーブルの魅力が伝われば幸いです。
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。