最初に
- 本育成論では、対戦に関する一般的な用語及び略語を使用します。また性格補正有り252振りを「特化」、性格補正無し252振りを「極振り」と表記します。
- ダメージ計算には、ポケソル様のツールを使用しています。
ウミトリオについて
ウミトリオは今作から登場した水単タイプのポケモンで、専用技のトリプルダイブが目を引きます。
トリプルダイブは威力30×3の物理技で一見強力に見えますが、意外と刺さる相手は限られています。
ウルガモスは特性ほのおのからだの発動確率が上がり仕留めきれない可能性がありますし、
H4振りミミッキュや物理特化ラウドボーンはA特化+鉢巻+水テラスタルでやっと超高乱数1発レベルです。
環境に多いポケモンで刺さるのは、タスキ持ちのソウブレイズくらいでしょうか。
威力としては、A種族値100のポケモンが繰り出す連続技になったアクアテールといった所なので、過度な期待はしない方が良さそうです。
特性や他の攻撃技も特段強い訳ではなく、先制技1発ですら倒されかねない紙耐久なので、純粋なアタッカーは少々荷が重そうです。
そのため、変化技にも目を向けてウミトリオの強みを探ってみましょう。
サポーターとしての道
変化技にはどんな有用なものが…と、変化技に目を向けるも個性的なものはおきみやげくらいです。
確かにウミトリオはS120とかなり速く、上からおきみやげを打てるのは中々良さそうです。
しかし、タスキを盾におきみやげをするだけなら、同速でステルスロックも撒けるダグトリオやおいかぜも使えるワタッコなどで事足ります(ウミトリオのS操作技が無効化されやすいじならしな事もネックです)。
ウミトリオの強みを活かすのであれば、あまごいも採用し、最速のあまごい+おきみやげ使いしての運用が良いと筆者は考えました。
雨パ始動として真っ先に候補に挙がるであろうペリッパーはおきみやげを覚えられません。
また、あまごい+おきみやげ+タイプ一致水技を両立できるライバルは他にシャリタツとトリトドンがいますが、素早さも物理火力もウミトリオの方が上です。
高い素早さからあまごいを発動し、倒されれば雨ターンを長く残し後続へ繋げ、生き残ればおきみやげで起点を作ったり雨で火力の上がったトリプルダイブなどで削りを入れる…。
この雨始動型はウミトリオならではの動きが出来ると言えるでしょう。
持ち物
ウミトリオの持ち物はきあいのタスキが一般的だと思いますが、本育成論ではしめったいわを採用します。
きあいのタスキで行動保障を取るなら、カウンター&ミラーコートを両立できて、ある程度の素早さや火力もあるシャリタツの方が汎用性があります。
そのため、先手が取りやすいウミトリオの長所を活かすため、雨ターンを長く残せるしめったいわを採用しました。
特性
びびり・すながくれは本育成論の役割と噛み合っていないため、対物理アタッカー時に後続サポートが出来るぬめぬめを採用します。
テラスタル
基本的にこの型ではテラスタルを想定していませんが、火力を上げられる水テラスタルで良いと思います。
性格と努力値
なるべく多くの相手に先手を取りたいので、性格はようきの最速です。
次に耐久面ですが、環境に多いポケモンの先制技を耐えられるよう、物理耐久を厚めに振っています。
具体的にはA特化ミミッキュのA2↑珠かげうちを確定耐えする調整です。
これにより、初手ミミッキュ対面時に
ウミトリオ→あまごい
ミミッキュ→つるぎのまい
ミミッキュ→かげうち
ウミトリオ→耐えてトリプルダイブ
ウミトリオ→アクアジェットで落とす
…といった動きが出来ます。
ここまで振ると、A特化テクニシャンキノガッサのテラスタルマッハパンチを確定耐え、A特化カイリューのテラスタルしんそくを最大乱数以外は耐える事が出来ます。
また、D種族値は70とそこそこあるため、C特化サーフゴーのシャドーボール程度の特殊火力なら確定耐えできます。
この型のウミトリオは相手を倒すよりも役割遂行の方に重きを置いているため、Aは余り分しか振っていません。
それでも雨下トリプルダイブで、弱点を突ける並耐久ポケモンなら突破できる事が多いです(突破できそうな相手はダメージ計算の項にて)。
技構成
- あまごい
本育成論にとって重要な技その1。
後続の雨パエースを活躍させられる他、自身の火力も上げられます。
現環境において、後述のおきみやげと両立できるポケモンの中ではウミトリオが最速です。
- おきみやげ
本育成論にとって重要な技その2。
あまごい後に素早く退場でき、後続に負担を掛けずサポートも出来ます。
アタッカー一辺倒は厳しいウミトリオにとって、貴重なサポート技。
- トリプルダイブ
ウミトリオの専用技。威力30×3回の連続技。
あまごいで火力を上げれば、低耐久や弱点を突ける相手をタスキ貫通で突破できます。
- アクアジェット
水タイプの先制技。
あまごい後に素早さを逆転された際の削りや、トリプルダイブで仕留めきれなかった時の保険として有用。
他の先制技にふいうちがありますが、透かされて雨ターン浪費は避けたいので、基本はこちらが良さそうです(雨下で火力も上がりますし)。
ダメージ計算(与ダメ)
アタッカーがメインの役割ではないので、環境に多く倒せそうな対象だけ載せておきます。
- 雨下トリプルダイブ
→H244振りウルガモスウルガモス
確定1発(116.3%〜141.4%)
※一度も火傷を引かなかった場合
→H252&B4振りドオードオー
超高乱数1発(98.8%〜116.5%)
※特性てんねんの場合
→H4振りキラフロルキラフロル
確定1発(113.3%〜135.9%)
→H4振りソウブレイズソウブレイズ
確定1発(123.2%〜147.1%)
※ミミッキュミミッキュはH4振りの珠持ちであれば、雨下トリプルダイブ+アクアジェットで、ばけのかわ+珠ダメ込みで確定1発
ダメージ計算(被ダメ)
耐久に振っているとはいえ低耐久のため、先制技をメインに記載しています。
→A特化カイリューカイリューのテラスタルしんそく
超低乱数1発(83.8%〜100%)
→C特化サーフゴーサーフゴーのシャドーボール
確定2発(83%〜98.4%)
→A特化ミミッキュミミッキュのA2↑珠かげうち
確定2発(83.8%〜99.2%)
→A特化キノガッサキノガッサのテクニシャンマッハパンチ
確定2発(61.8%〜74%)
→A特化ソウブレイズソウブレイズのA2↑かげうち
確定2発(80.5%〜95.2%)
最後に
拙い文章ではありましたが、ここまで本育成論を見て下さりありがとうございます。
ポケ徹様が取り上げるまで育成論投稿がゼロだったというウミトリオですが、役割をしっかり定めてあげれば十分活躍が見込めるポケモンだと思っています。
本育成論を見て、もしウミトリオというポケモンに興味を持って頂けたなら幸いです。
もしアドバイスなどあれば、コメント欄にてお手柔らかにご教授下さると幸いです。
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。