はじめに
こんにちは、haruです。
本論が初投稿となります。よろしくお願いします。
私は普段はコンセプトパーティでマスボ級到達まで毎月遊んでいるのですが、
7月度シーズンで飛行統一パ、8月度シーズンで格闘統一パでタイプ上重くなるテンプレハバタクカミハバタクカミ、テツノツツミテツノツツミ、パオジアンパオジアンを対策するために調整したサンダー(ガラル)サンダー(ガラル)が安定して選出でき、感触が良かったため今回紹介させていただきます。
- 本論ではHABCDS表記をはじめとした非公式の略称や用語を使用します。
- 特に表記がない場合は言及するポケモンは各個体値31の理想個体とします。
- 仮想敵の想定に際し、性格補正込みで最大の耐久値もしくは火力となる配分を以下では特化と表記します。
- 本論のダメージ計算にはポケソル様(https://sv.pokesol.com/calc)を使用しています。
コンセプトと役割
HBDオール90という優秀な耐久種族値をテラスタルを絡めることによって活かし、中速〜高速アタッカー対面でくさわけを積みつつ突破し、そのまま後続も半壊、あわよくば全抜きを狙っていくというコンセプトです。くさわけとドリルくちばしがメインウエポンという準伝の威厳はどこへという野性味溢れた技構成ですが全くもって大真面目です
初手出しか死に出しから展開し、テラスタルで攻撃を耐えつつくさわけを積むことでハバタクカミハバタクカミやテツノツツミテツノツツミ、パオジアンパオジアンを対面からでも倒せて、運よくムーンフォースのCダウンでも引こうものならそのまま3タテも可能!という型になっております。
扱いの簡単なポケモンではありませんが、一度ハマると大きくアドバンテージが取れて爽快です!
S89以上あればS2段階上昇でS1.5倍136族テツノツツミ抜きが可能で、その中で優秀な耐久種族値、確定S上昇攻撃技を持つ同様のコンセプトが可能なポケモンにレギュD環境だとウインディウインディなどがいます。しかしサンダー(ガラル)は見かけ上ハバタクカミテツノツツミパオジアンに弱いため選出で呼びやすいこと、まけんきによって威嚇やムンフォの上振れを狙ったりあまえるによる物理受けを無効化できることが差別化点となります。そもそもタイプが違いすぎて差別化も何も
持ち物
汎用的に特殊ポケモンに対して役割を持つためにとつげきチョッキを確定としました。
構築単位で物理特殊どちらを主に役割対象としたいかによってオボンとの選択となりますが、ハバタクカミ対面での行動回数を最も稼げるとつげきチョッキが初手出しで安定しやすいのでおすすめです。
※参考までに、オボンを持たせた場合テンプレの臆病ブーエナハバタクカミ+陽気襷パオジアンに対してムンフォ半減他等倍のテラスタルを切ることでハバタクカミムーンフォース+シャドーボール+パオジアン不意打ちまで確定耐えとなります。配分次第では実用性ありそうですが、本筋とズレるため本論では言及しません。
特性
他に特性がないためまけんき一択です。
性格・努力値と調整
くさわけ2積みでブーストハバタクカミ抜きするために性格はS上昇の陽気で確定です。
S……最速91族ランドロス(霊獣)ロトム抜き。くさわけ2積みでブーストエナジーテツノツツミハバタクカミ抜き。
A……余り。52振りでくさわけ+ドリルくちばしでH4振りハバタクカミに100.8%〜となるため調整する場合はここが最低ラインとなります。
B……パオジアン対面を安定させるためぶっぱ。
HD……D方面はチョッキの有無及びタイプ相性以上に確定数に関わることがなかったので無振り。
技構成
- らいめいげり
- 確定Bダウンが強力な専用技。
- これひとつ採用することでてっぺき系統の積み技のない耐久ポケモンも突破可能となり、不意の耐久振りにも対応しやすくなる優秀な技です。
- 抜群を突けるポケモンも多い反面、半減無効となることも多いタイプでどこで撃つかが難しい技です。
- くさわけ
- 本論のコンセプトとなる技。
- 余裕のある対面でSを上昇させておくことで後続のスイーパーからの被弾を抑えることを主な用途としています。
- 1積みでもスカーフエナジーとレジエレキ以外のポケモンは抜けるため、かなり動きやすくなります。
- 通りの悪い草技かつ威力40不一致技なので有効打になり得ない点はご愛嬌。
- テラバースト
- 範囲補完が取れてるとは言い難い上記3ウエポンで有効打にならない相手への打点として。
- テラスタイプによって役割も変わりますが、テラスの場合は抜群を取ることよりも、テラス後に相手のテラス択に安定して等倍以上出すための選択肢として押す場合が多いです。
- 不採用技について
じだんだ
非テラスタル時の補完技として優秀な技です。技スペの関係で不採用としましたが、本論の技構成だと全て半減以下にされてしまうサーフゴーに対して有効打となる点が評価点です。
HB特化サーフゴーに42.3~50.6%、H252振りサーフゴーであれば58.8~70.2%で最低でも自己再生連打を強要することまでは可能となります。
苦手とする麻痺戦法にもカウンターとなりうるためテラスタイプによって、または非テラスタル時の性能を担保したい場合は有力な候補です。
とんぼがえり
サイクル戦をしたい場合。本論では対面構築でより輝く性能であり、一度くさわけを積み始めたら極力引きたくないこと、またあくまで抜き性能は複数回被弾しても動ける耐久によるものでサイクル戦であまり被弾すると十分な役割を果たせなくなることから不採用。
便利な技ではあるのですが、どうしてもくさわけプラス一致技2つで補完できない範囲が多いので打点にならない技は採用しづらい面があります。
立ち回り
基本的にはテラスタル前提のポケモンになります。
例1.ブーストエナジーC252ハバタクカミ対面
- お互い無傷で対面、ムーンフォースをテラスタルで半減で受けつつくさわけ
- シャドーボールを受けくさわけ
- Sが逆転し上からドリルくちばしで突破
- ここまで49.1%~58.8%被弾、4割以上体力を残し次対面へ
※ムーンフォース+マジカルフレイムでも58.2~69.1%被弾、さらに確定まけんき発動なので次対面の突破力もかなり上がります。
例2.襷陽気A252パオジアン対面
- お互い無傷からつららおとしを半減で受けつつくさわけ
- ふいうちを受けつつらいめいげりかテラバーストで突破
- ここまで47.3%~56.4%被弾、裏がブーストハバタクカミでもシャドーボールまで耐えられるのでさらにくさわけ積みで2枚突破
例3.初手荒らし後死に出しからの展開
中速アタッカー対面に関してはうまくらいめいげりを通して差し切る必要があるため少し難しいですが、上記の通りテンプレハバタクカミパオジアンに対してはほぼ機械的に対処が可能です。
テラスタル
主な役割対象であるハバタクカミテツノツツミパオジアンの打点を等倍以下にさえできれば対面は撃ち勝てるため、様々なテラスタイプの採用が検討できます。
以下に特に相性のいいテラスタイプを4つ紹介します。
- 元タイプの弱点であり現環境で無視できない打点を半減にできるテラスタイプです。格闘統一で採用したテラスタイプで、元タイプとの相性補完が非常に優れているため本論では確定枠としました。
- 臆病ブーストハバタクカミのマジカルフレイムでも半分ほどしか入らず、負けん気発動でさらに抜き性能を向上させられるので迷ったらこのタイプで間違い無いです。
- パオジアン対面で聖剣採用が裏目になること、地面無効で引かせたポケモンに返り討ちに遭う可能性があることだけは注意が必要です。
- 弱点の少なさに重きを置いたテラスタイプです。
- 麻痺無効により電磁波甘える型ハバタクカミや電磁波エアスラ型カイリューも役割対象にでき、個人的に今一番安定感のあるテラスタイプはこれだと思います。
- また、電気テラバーストはメジャーな受けポケモンドヒドイデヘイラッシャアーマーガアにも通りがいいため安く突破しやすくなることも利点です。
ダメージ計算
雷鳴蹴りのBダウン、まけんき発動、テラスタル択などにより想定されるシチュエーションが多岐に渡るので参考程度となります。
らいめいげり | パオジアン耐久無振り 2倍弱点テラス | 100.7%〜120.0% 確定1発 |
テツノツツミ無振り | 88.6%〜106.9% 乱数1発(43.75%) | |
ドリルくちばし | ハバタクカミH4 | 71.0%〜84.8% 確定2発 |
パオジアン無振り等倍 | 45.2%〜54.2% 乱数2発(40.62%) | |
テツノツツミ無振り等倍 | 39.7%〜48.1% | |
カイリューHB特化 マルスケなしB2段階下降 | 44.0%〜52.1% 乱数2発(14.45%) ※羽休めを強要できる想定 | |
くさわけ | ハバタクカミH4 | 29.8%〜35.9% |
パオジアン無振り等倍 | 18.7%〜22.5% | |
テツノツツミ無振り | 33.5%〜41.3% | |
テラバースト | ハバタクカミH4 | 142.0%〜169.5% 確定1発 |
パオジアン無振り | 90.4%〜108.4% 乱数1発(50%) |
ハバタクカミ C252 | ムーンフォース | 半減時18.2%〜21.9% |
等倍時37.0%~44.3% | ||
シャドーボール | 31.0%〜37.0% | |
マジカルフレイム | 抜群時40.0%〜47.3% | |
テツノツツミ C252 | フリーズドライ | 半減時19.4%〜23.0% |
ハイドロポンプ | 60.7%〜71.6% 確定2発 | |
パオジアン A252 | つららおとし | 半減時17.5%~21.2% |
等倍時35.2%~42.5% | ||
せいなるつるぎ | 抜群時49.7%~59.4% 乱数2発(99.6%) | |
ふいうち | 29.7%~35.2% |
苦手なポケモン
テラスタルで相性関係を逆転によって役割を持つポケモンなため以下のポケモンたちにもテラスタイプ次第では勝つことはできますが、本論のテラスでは対面勝ちきれないポケモンを列挙します。
ドリルくちばし以外に有効打がなく、特に流行の電磁波エアスラッシュ型にはテラスタルを切らずに簡単に処理されてしまうため対面を避けるべきポケモンです。電磁波を切った物理型カイリューであればテラスタルせずにらいめいげりのよるBダウンで突破が可能です。
こちらはドリルくちばしも半減なためテラスタイプやじだんだ採用によって対策しない限りは詰まされてしまうポケモンです。
- 鉄壁などを採用した耐久積みポケモン。(アーマーガアヌメルゴン(ヒスイ)など)
火力をギリギリまで切って耐久に割いている都合上、らいめいげりで崩しきれない耐久ポケモンは基本的に不利です。
- 火傷麻痺やこだわりトリックなどの絡め手
一度体制が整ったらテラスタルまで切ってオールインしていく関係上、絡め手によって役割を完遂できなくなってしまうとその時点で負け確定まであります。裏のポケモンも併せてプレイングで上手くかわしていく必要がありますが、状態異常に関してはほぼテラスタイプでしか対策できないため本当に鬼門です……
相性の良い味方
まけんきが発動しない限りは決して火力が高いポケモンではないため、展開前後で帳尻を合わせるために先発荒らし適正の高いポケモン、先制技持ち、襷ストッパー、高速スイーパーと相性がいいです。
もっとも、対面的な立ち回りができてテラスタルなしで役割を持てるポケモンがいれば、どんな構築でも採用できるポケモンです。
また見かけ上ハバタクカミテツノツツミパオジアンが通っているパーティではより輝くため、タイプ統一などのコンセプトパと非常に相性がよかったと感じます。
参考までに、以下がサンダー(ガラル)入りで私が使ったパーティの並びです。
サンダー(ガラル)ランドロス(霊獣)ボルトロス(霊獣)カイリューギャラドスアーマーガア
サンダー(ガラル)オオニューラコノヨザルジュナイパー(ヒスイ)テツノブジンウーラオス(れんげき)(水)
さいごに
ここまでご覧いただきありがとうございます。このサンダー(ガラル)はテラスタル前提かつ高火力というほどでもないポケモンのため扱いは難しいですが、ハマれば全抜きも狙えるかなり楽しいポケモンです。
みなさんもぜひ使ってみてください。