はじめに(採用理由、コンセプト)
「藍の円盤」より追加された新ポケモン・ブリジュラスブリジュラスは、シーズン14よりランクマッチにおいて使用が可能になりました。「Pokemon HOME」で閲覧できる「シーズン14シングル」での現在1/16時点でのブリジュラスの使用率は13位。現時点での上位帯(1000位以上を想定)では9位のポリゴン2や12位のラティオスよりも遭遇する機会が多い印象を受けます。
現在、ランクマッチで主流となっているのは、ステルスロックとでんじはにドラゴンテールやほえるなどを加えた起点作成型。この印象が強いためか、ブリジュラスを採用したパーティーでマッチングする場合、ちょうはつ持ちのハバタクカミや、耐性を持ったサーフゴーが、相手の先発になる場面がよく見られました。これを利用して、こだわり眼鏡を利用した奇襲を行えば、アドバンテージを得られるのではないか、と考えたのが、今回の型のコンセプトです。
さっそく眼鏡ブリジュラスブリジュラスを中心にしてパーティー構築を行ってみたところ、1/16時点で86位(レート 1906.559)まで到達しました。今期はレート1900を越えたら切り上げるつもりだったので、これ以降ランクマッチには潜っていませんが、現在ランクマッチをしているトレーナーの方々への参考になればと思い、シーズン終了より一足早くこちらの型を紹介することにしました。
●2/3 追記
「シーズン14シングル」において眼鏡ブリジュラスを採用した上位構築がいくつか見られため、それらを参考に、テラスタイプ「ひこう→ステラ」、わざ「りゅうのはどう→りゅうせいぐん」に変更しました。こちらでのダメージ計算も追加したので参考にどうぞ。
もちもの
こだわりメガネ
今回のキーアイテム。対面で想定される有利不利を逆転させることで相手の構築に負荷を与えます。起点型やミラーコートを想定してきた相手のサーフゴーなどがこだわりアイテムをトリックで渡してきた場合にも、交代を強いられずに済みます。
特性
がんじょう
耐久に振っていないため、火力を底上げされたハバタクカミやランドロス(霊獣)の一撃を耐えることはできません。初手選出で確実に役割を遂行できる「がんじょう」を採用します。
性格・努力値配分
- 性格:おくびょう(A↓S↑)
- 努力値配分:H4 C252 S252
最速で採用します。ブリジュラスのS85はヌメルゴン(ヒスイ)と比べて無駄といわれがちですが、最速で現環境最強の一角であるサーフゴーを上回るのが強みとなっています。「技構成」の「あくのはどう」にて後述。
技構成
- 一貫するタイプ一致技かつハバタクカミへの遂行技。ステルスロックでんじは警戒のちょうはつ、アイアンヘッド警戒のあまえるなどが飛んできた場合は確実にターンアドバンテージを取ることができます。追加効果のDダウンも強力で、受け出しされたチョッキガチグマ(アカツキ)を2発で処理できた場面もありました。
- ご存知超火力ドラゴン技。H4イーユイやH252ガチグマ(アカツキ) 、高乱数(93.75%)でH4マルスケカイリュー、中低乱数(37.5%)でH252オーガポン(かまど)までぶち抜くことが可能です。じきゅうりょくなどを想定して積んできた相手もほぼ仕留められるのでまさしく凶悪のひとこと。
- ウーラオス(れんげき)、アシレーヌへの遂行技かつはがねタイプのポケモンへの最大打点。アシレーヌでブリジュラスを受けられると考える相手も多いため、不意の高火力が非常に強力です。
- ほぼ対サーフゴーでしか使わないサブウェポンですが、有利不利を逆転させてしまうため、非常に強力です。ブリジュラスのSは85、サーフゴーのSは84という関係上、上からサーフゴーを縛ることが可能で、初手で怯みを引いた場合はその後の試合展開を優位に進めることができます。スカーフだった場合は上を取られてしまいますが、H4C252S252のサーフゴーならば乱数1発(31.25%)で突破できます。仕留めきれなかった場合でも、バレットパンチやアクアジェットの圏内に入れることが可能です。この技でサーフゴーを処理もしくはテラス切りを強要できれば、後続のカイリューやウーラオス(れんげき)のノーマル・かくとう打点を一貫させやすくなります。
その他技候補
- 安定タイプ一致技。カイリューやトドロクツキ、ラティオスなどを処理しながら、後続に負担をかけることが可能です。2/3以前はこちらを採用していましたが、修正後ではテラス切りや交代に対して大きな負担をかけられる「りゅうせいぐん」をメイン採用とさせていただきました。
テラスタル
確実に倒したい対面での火力底上げ。チョッキ持ちとの対面で確定2発にわずかに届かない場合などに猛威を振るいます。
その他テラス候補
じしん持ちカイリュー、ウーラオス(れんげき)、ガチグマ(アカツキ)、ランドロス(霊獣)などとの対面を想定して。鉢巻持ちとの対面では、地面の一貫切りが勝負を決定づけることもあります。
苦手なポケモン
- イーユイイーユイ
- 上からのあくのはどうで怯むと無傷で突破されてしまいます。
- ディンルーディンルー
- 硬すぎ。Dに振ってなくてもオボン持ちなら軽く3発耐えてくるのでその頃にはもうステロふきとばしされています。
この2匹に関しては、「対面の有利不利を覆してアドバンテージをとる」というコンセプトを破壊されてしまうため、ケアもしくは選出を拒否できるポケモンを後続につける必要があります。私は、鉢巻カイリュー、スカーフウーラオス(れんげき)を採用しました。
与ダメージ計算
- ラスターカノン
H4ハバタクカミ
156 ~ 186 (119.1 ~ 142.0%) 確定1発
H252ハバタクカミ
156 ~ 186 (96.3 ~ 114.9%) 乱数1発 : 81.25%
H252ハバタクカミD+1
104 ~ 126 (64.2 ~ 77.8%) 確定2発
H252ガチグマ(アカツキ)
141 ~ 166 (64.1 ~ 75.5%) 確定2発
H252ガチグマ(アカツキ)D+1
94 ~ 112 (42.8 ~ 51.0%) 乱数2発 : 4.68%
H252ランドロス(霊獣)
120 ~ 142 (61.3 ~ 72.5%) 確定2発
H252ランドロス(霊獣)D+1
81 ~ 96 (41.4 ~ 49.0%) 確定3発
H4テツノツツミ
150 ~ 177 (114.6 ~ 135.2%) 確定1発
- りゅうせいぐん
H4 カイリュー(マルチスケイルあり)
162 ~ 192 (98.2 ~ 116.4%) 乱数1発 : 93.75%
H252 カイリュー(マルチスケイルあり)
162 ~ 192 (82.7 ~ 98.0%) 確定2発
H252 オーガポン(かまど)
168 ~ 198 (89.9 ~ 105.9%) 乱数1発 : 37.5%
H252ガチグマ(アカツキ)
229 ~ 270 (104.1 ~ 122.8%) 確定1発
H252ガチグマ(アカツキ)D+1
153 ~ 181 (69.6 ~ 82.3%) 確定2発
H252ランドロス(霊獣)
195 ~ 229 (99.5 ~ 116.9%) 乱数1発 : 93.75%
H252ランドロス(霊獣)D+1
130 ~ 154 (66.4 ~ 78.6%) 確定2発
H4イーユイ
139 ~ 165 (106.2 ~ 126.0%) 確定1発
(ステラ)
H252ガチグマ(アカツキ)D+1
204 ~ 242 (92.8 ~ 110.0%) 乱数1発 : 62.5%
H252ランドロス(霊獣)D+1
174 ~ 206 (88.8 ~ 105.2%) 乱数1発 : 31.25%
- 10まんボルト
H4ウーラオス(れんげき)
226 ~ 266 (128.5 ~ 151.2%) 確定1発
H252アシレーヌ
134 ~ 158 (71.7 ~ 84.5%) 確定2発
H252アシレーヌD+1
90 ~ 106 (48.2 ~ 56.7%) 乱数2発 : 84.37%
- あくのはどう
H4サーフゴー
146 ~ 172 (89.6 ~ 105.6%) 乱数1発 : 31.25%
H252サーフゴー
146 ~ 172 (75.3 ~ 88.7%) 確定2発
- りゅうのはどう
H4 カイリュー(マルチスケイルあり)
106 ~ 126 (63.5 ~ 75.5%) 確定2発
H252 カイリュー(マルチスケイルあり)
106 ~ 126 (53.6 ~ 63.7%) 確定2発
H252 オーガポン(かまど)
109 ~ 130 (58.3 ~ 69.6%) 確定2発
H252 トドロクツキ
210 ~ 248 (99.1 ~ 117.0%) 乱数1発 : 93.75%
H252 ラティアス
170 ~ 204 (91.0 ~ 109.1%) 乱数1発 : 50%
(※ダメージ計算ツールはポケソル様のものを使用させていただきました。)
最後に
今回が初投稿・初育成論執筆となります。ミスの発見や疑問点がございましたら、ご指摘ください。シーズン中盤での環境に応じて作成した型で、私が対戦を行った中では、まだ同様の型のブリジュラスは確認できませんでした(1/16時点でこだわりメガネの採用率は10位圏外)が、対戦する上での参考となれば幸いです。
●2024/2/3追記
2/3時点(シーズン15)でこだわりメガネの採用率は9.5%(6位)となっています。育成・対策に本記事をご活用ください。