こんにちは。2度目の投稿となります、イガと申します。第7世代からシングルレートに潜っているものです。今回は、環境で猛威を振るうエースバーンエースバーンのDMに対し、DMにより対面から安定して切り返せるサンダーサンダーについて投稿したいと思います。サンダーサンダー自体、かなり型が豊富で既にその開拓も進んでいるポケモンですので、正直あまり目新しい要素がある育成論ではないかもしれませんが育成の参考になれば幸いです。
とにかくエースバーンエースバーンを意識した論構成になっておりますが、別に相手がエースバーンでなくても十二分に活躍できる性能を有しておりますので、あくまで汎用性が高く腐りにくいDMエースとして捉えていただければと思います。
※あろうことか、本論投稿後に別の方が既に下記の厚底ブーツサンダーの育成論を投稿されているということを知りました。(よく確認せず投稿してしまった、、、)
育成論ソードシールド/2128
しかし、本論とは耐久の調整意図が一部重複するものの、火力やSの調整意図が異なること、本論がDM前提の対面寄りな使い方を前提にしているのに対しこちらはサイクル戦での使用を重きに置いていること等の理由から、特にフォークにはせず別の育成論として投稿させていただきます。
フォークにした方がいい、あるいは論を取り下げた方がいい等のご意見ありましたらコメントにてご指摘いただければと思います。
注意書き
- HABCDS、V、DM(ダイマックス)等の略称を使用させていただきます。
- ダメージ計算はiOSアプリ「ダメージ計算SS」を使用させていただいております。
サンダーサンダーについて
初代準伝説三鳥の一匹であり、電・飛という弱点の少ない優秀なタイプと、全体的に中〜高水準にまとまった種族値を持つポケモンです。
第7世代までは拘りアイテムを持たせたアタッカー型からHB・HDに振った毒羽型まで幅広い型が存在し、メガ進化やZ技でひしめく環境でもそれなりに高い使用率を誇ったポケモンであったと言えると思います。
第8世代の冠の雪原解禁後は、中速帯の相手に隙を見せないS種族値、タイプ一致の高火力ダイジェットを扱えるにも関わらず、相手のダイジェットに耐性を持つ(飛に弱点を突くこともできる)点からDMの適性が非常に高く、また毒毒を没収されたにも関わらず、回復木の実やアッキと羽休めを絡めた優秀なHP管理能力・耐久力からクッションとしても活躍できるということで、PTの補完としても使いやすく現状トップクラスの採用率を誇っています。
そんなサンダーをDMエースとして育成するにあたって、できる限り汎用性を持たせようと考えた際に火力・耐久・素早さラインの指標のひとつとなるのが、環境1位の使用率を誇るエースバーンエースバーンだと私は考えました。具体的には、
- 対面でお互いDMを切った際に確定2発で相手を落としきれる火力
- 陽気珠巨大火球を2耐えできる耐久
の2つが揃っていれば、ダイジェットを1回積んできた後のエースバーンに対してもダイウォールを絡めることなく切り返しができ、また
- Sランク上昇+1で行動順を逆転できる素早さ
を持っていれば、対面で同時にDMを切った場合に相手からの巨大火球を1回の被弾で済ませることができ、高いHPを残したまま相手の後続にも負荷をかけられます。
今回は上記の3要素を(高乱数ですが)すべて網羅したサンダーを紹介させていただきますが、このようなピンポイントかつギリギリの耐久調整には大きな欠点が付きまといます。
それはステルスロックをはじめとするスリップダメージです。サンダーはステルスロックによりHPが1/4も削れてしまうため、ステロ+抜きエースの並びの構築に対しては単体での切り返しが非常に難しいです。これでは自慢の耐久調整も何の役にも立ちません。トホホ、、、、
...とならないように、今回は厚底ブーツ型のサンダーを紹介させていただきます。この持ち物により、相手がステロ展開を絡めてきたとしても対エースバーンにおいては非常に安定した役割遂行が可能になり、ゲームメイクがしやすくなります。また、エースバーン以外にもステロと相性の良い高火力なダイジェットエースはたくさんいると思いますが、それらの相手にタイプ相性上安易にダイジェットを撃たせない+ステロダメを受けない(不意にHPが削れない→役割遂行が安定する)DMエースとして、非常に高い切り返し性能が見込めるようになると思います。そんな形で今回は、安定した役割遂行という点に重きを置いた厚底ブーツサンダーサンダーの育成論を紹介していこうと思います。
採用理由と役割
- (DM前提だが)DMエースバーンエースバーンストッパー
→環境に多い、エースバーンエースバーンをDMエースとする構築に対するメタ
- その他ステロ要員+ダイジェット持ちの高火力アタッカーの並びに(ある程度)強いDMエース
→環境で汎用的に使いやすいDMアタッカー
- ステルスロックのダメージを受けない+回復技を持つことで、繰り出し性能がある程度保証されたサイクルパーツ
持ち物
厚底ブーツで確定とします。持たせるとステロダメージを受けなくなります。本論の耐久調整を生かし切るためには木の実等では代用が効きません。どうしてもサンダーサンダーに他の持ち物を持たせたい方は、別の育成論を参考にしていただけたらと思います。(基本的に競合しないアイテムなので気にする必要はないと思いますが、、、)そもそもこの鳥ポケモン、どうやってブーツ履くんだよ、、、
特性
DMの撃ち合いを前提としているため、接触技を受ける事態をあまり想定しないことから確定欄は静電気でなくプレッシャーとしています。エースバーンエースバーンはメインウェポンのPPが少ないので好相性です。静電気も不意の麻痺により無限の勝ち筋を生み出しうる有用な特性ではありますので、特性についてはお好みでもいいと思います。
性格
- 控えめ
DMエースバーンエースバーンをダイジェット2発で落とす火力を確保するために控えめで確定とします。
実数値(努力値)
H:191(204) A:×× B:119(108) C:180(148) D:111(4) S:126(44)
<調整意図>
H:16-1調整(定数ダメージ最小限)
B:陽気珠エースバーン巨大火球をDM状態で超高乱数2耐え(95.0%)
C:ダイジェットで無振DMエースバーンを超高乱数2発(91.4%)
→珠ダメージ×1込で確定2発
D:端数
S:ダイジェット後最速エースバーン抜き
先述した通り、環境に多い陽気珠エースバーンを意識した調整になります。巨大火球を(基本的に)2耐えするので、ダイジェットを1回積んだ状態のエースバーンに対しても相手が陽気であれば打ち負けません。意地は正直お手上げですが、エースバーン同士のミラーも多いであろう環境なので意地の個体は当面増えないでしょう(願望)。
技構成
<確定技>
- 暴風 威力:110 命中:70
DM時:ダイジェット(140)
ダイジェットとして撃つことでSを1段階上昇させることができる、DM時のメインウェポンです。先述の通り、ダイジェット1回で相手の最速エースバーンの上を取れるようになるので巨大火球から入ってきた相手エースバーンからの被弾が1回で済みます。非DM時はまあまあな確率で外れるのであまり信用してはいけません。
<候補技>
電気技1つ+その他の技2つとします。電+飛で最低限の技範囲を持てるので、残りは補助技2つでも良いです。PTと相談してみてください。
- 放電 威力:80 命中:100
DM時:ダイサンダー(130)
3割の確率で相手を麻痺状態にさせる優秀な技です。基本的にダイジェットを積んだ後に撃つことが多いため、麻痺による相手のSダウンの恩恵は感じ辛いかもしれませんが、不利な相手に対しても痺れにより無限の勝ち筋を生み出せます。
- 10万ボルト 威力:90 命中:100
DM時:ダイサンダー(130)
非DM時に高命中・高火力な打点となります。放電より若干火力が出ますが、確定数が変わる相手が化皮の消えたH振りミミッキュミミッキュくらいしかいないので、確定欄では放電を採用しています。
- ボルトチェンジ 威力:70 命中:100
DM時:ダイサンダー(120)
攻撃後、控えのポケモンと交代する技になります。DMエースバーンストッパー以外にも、非DM状態でPTのサイクルパーツとしてもこのサンダーを使うなら採用もアリです。メインウェポンとしては火力がいまひとつなので、他の電気技と併用した方が使いやすいと思います。
- 熱風 威力:95 命中:90
DM時:ダイバーン(130)
ナットレイナットレイ入りの構築に強く出られます。晴れ状態になると暴風の命中率が70%→50%に落ちる点だけ注意してください。
- 羽休め
優秀なHP回復技です。PTのサイクルパーツとして役割を持たせるのなら、この技があると便利かもしれません。地面技持ちの鈍足相手に対しては撃つタイミングを読まれないよう注意してください。
- 電磁波
相手を麻痺状態にします。DM消費後に出てきた相手のスイーパーを機能停止させることもできる(可能性を持つ)便利な技です。
- 光の壁
5ターンの間特殊技を半減する壁を張ります。DM消費後に自身のスイーパーを補助したい方にオススメです。
- 怪電波
相手のCを2段階下げます。相手の火力を下げられるので、羽休めと合わせて相手を詰ませることもできるかもしれません。採用するなら羽休めと両採用を勧めます。
- 充電
次ターンの自身の電気技の威力が2倍になるのと同時に、自身のDが1段階上がります。サンダーに与えられた唯一ともいえる積み技ですが、今回は場に出したら即DMすることを想定した型であり、撃つ隙はあまりないと思われます。
- バトンタッチ
積極的にダイジェットを撃ってSを上昇させる型になるので相性はいいと思います。サンダーの弱点である岩・氷に強い、鋼タイプのメタグロスなどにS上昇を繋げると強そうです(試してはいませんが)。
その他、候補となり得そうな技がありましたらコメントにて教えていただけると幸いです。
与ダメージ
- ダイジェット(140×1.5)
無振エースバーン 96.7〜114.1%(75.0%の高乱1発)
無振DMエースバーン 48.3〜57.0%(91.4%の高乱2発)
無振霊獣ランドロス(霊獣) 86.5〜102.4%(12.5%の低乱1発)
H252振チョッキ霊獣ランドロス(霊獣) 47.9〜57.1%(92.5%の高乱2発)
H4振ミミッキュ※化皮無し 99.2〜115.2%(93.7%の超高乱1発)
H228振(16n-1調整)ミミッキュ※化皮無し 83.6〜96.8%
H4振ボーマンダ 83.0〜98.2%
H4振アーゴヨン 102.6〜121.4%
H252ナットレイ 58.0〜68.5%
H252カバルドン 71.6〜85.1%
H244輝石ポリゴン2 43.9〜51.8%(9.3%の低乱2発)
- ダイサンダー(130×1.5)
H252テッカグヤ 106.8〜127.4%
H252カプ・レヒレ 99.4〜118.6%(93.7%の超高乱1発)
無振サンダー 72.7〜86.0%
H4振化身ボルトロス(化身) 85.1〜100.6%(6.2%の超低乱1発)
H252DMメタグロス 32.0〜37.9%(94.6%の超高乱3発)
- ダイバーン(130)
HD特化ナットレイ 106.0〜125.9%
H252ジバコイル 90.3〜107.3%(43.7%の中乱1発)
H252メタグロス 85.5〜101.6%(12.5%の低乱1発)
H252ブリザポス 65.7〜78.2%
- 放電(80×1.5)
無振エースバーン 54.8〜65.8%
H252テッカグヤ 65.6〜79.4%
H252カプ・レヒレ 62.1〜74.5%
無振ミミッキュ 50.3〜59.5%
H228ミミッキュ 41.5〜49.0%(化皮無し状態を67.1%の中高乱2発)
- 10万ボルト(90×1.5)
H252テッカグヤ 74.5〜88.2%
H252カプ・レヒレ 68.9〜82.4%
H228ミミッキュ 47.1〜55.3%(化皮無し状態を確定2発)
- 熱風(95)
H252ナットレイ 106.0〜125.9%
その他候補技については記載しませんが、必要との声が多ければ追記させていただきます。
被ダメージ(※DM時想定)
陽気A252珠エースバーン巨大火球 43.1〜51.3%(5.0%の超低乱2発)
陽気A252霊獣ランドロス(霊獣)ダイロック(130) 42.4〜50.2%(砂ダメ×2回込で35.5%の低中乱2発)
→意地や珠持ち、チョッキ持ち等まで考慮すると霊獣ランドロス(霊獣)とのDM撃ち合いは不利
臆病C252珠化身ボルトロス(化身)ダイサンダー(130) 40.0〜47.3%
陽気A252珠化身ボルトロス(化身)ダイサンダー(130) 35.0〜41.8%
→互いにダイサンダーを撃ち合った場合、互いに2発撃った時点でボルトロス(化身)がCS/ASぶっぱなら珠ダメ×2回込で74.2%の確率で落ちる(落ちなくても3回目の珠ダメでほぼ落ちるので相打ち)
陽気A252珠ボーマンダダイドラグーン(140) 42.1〜50.0%(0.3%の超低乱2発)
→基本2耐えするのでサンダー側のダイジェット×2(or×3)で撃ち勝てる
陽気A252珠ミミッキュダイホロウ(130) 29.8〜35.8%
A特化メタグロスダイアイス(130) 44.5〜52.3%
→霰ダメ×2回込で46.8%、×3回込で78.5%の中高乱2発となるため、チョッキ持ち等も考慮するとメタグロスとの撃ち合いは不利
臆病C252珠アーゴヨンダイドラグーン(140) 43.1〜51.3%(0.3%の超低乱2発)
→基本2耐えするのでサンダー側のダイジェット×2で撃ち勝てる
ダイジェットを習得するポケモンを中心に載せておりますが、他に記載が必要なDMエースポケモンがいればコメントをお願いします。
また、DM時のダメージ計算しか載せていませんが、非DM時のダメ計も必要との声が多ければ追記させていただきます。
立ち回り方
基本的に上述したような相手のDMエースに対し死に出しから投げ、DMを切って切り返しを狙う使い方になると思います。選出画面で相手のPTのDMエースを予想し、DMの撃ち合いで勝てそうなら選出する、相性が悪そう(特殊受けが多い、ダイジェットが刺さらない等)なら選出しない、といった形で判断してください。特に注意してほしいのが、Sをかなり落としている関係上サンダー同士のミラーに強くないです。最も、羽休めやその他補助技を採用して非DMでも柔軟に戦えるようにしておけば一方的に起点にされるようなことはないと思いますので、そのあたりも考慮して技を覚えさせてみてください。
自分はあくまでDMエースとして使っているので、確定欄にある通り熱風を採用して技範囲を広げていますが、怪電波や充電と羽休めを絡めて耐久しながら詰ませる動きをとれる自信のある方は、是非そのように使ってみて使用感を教えていただきたいです。(そのあたりまで実戦で試せておらず大変申し訳ないです。)
DMを消費した後は、ダイジェットで上昇したSを生かして、相手の後続に対し上から補助技を撃つことで自身の後続のサポートをしてもいいですし、羽休めを絡めてサイクル戦をさせてもいいと思います。お好みでいろいろ覚えさせてみてください。
終わりに
いかがだったでしょうか。私自身、この型のサンダーをまだ十分に実戦で試運転できていないのもあり、立ち回りや技構成などかなり読者の皆様に任せてしまった部分があるかと思います。いまいち使い方や強みがわからない、とかサイクルパーツってなんなんだ、など意見を持たれた方は是非コメントください。議論を交わしながら不足情報の追記を重ねることで、本論がより皆さんの役に立つものとなることを願っています。長文でしたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。