はじめに
こんにちは。たまに変な型を投稿しているねがねがと申します。よろしくお願いします。
突然ですが、皆さんは「ジャポのみ」というきのみをご存知でしょうか?
「ジャポのみ」とは相手の物理技を受けた時に、相手のHPの1/8分だけダメージを与えるどうぐです。
今回はタルップルタルップル、というよりそんな「ジャポのみ」に焦点を当ててみた育成論です。
至らぬ点があると思いますが、何卒ご容赦ください。
ダメ計はポケマスさんのツールをお借りしました。
注意
この記事ではHABCDSなどの非公式用語を使います。
特記事項がない限り基本的に相手は理想個体です。
ジャポのみについて
前の項でも説明致しましたが、改めて「ジャポのみ」について解説いたします。
ゲーム内での説明は以下の通り。
ポケモンに 持たせると 物理技を 受けたとき 相手にも ダメージを あたえる。
そう。説明の通りです。相手の物理技を受けた時に、相手にもダメージ(相手の最大HPの1/8)を与えることが出来るどうくなのです。
これに似たどうぐ、特性はいくつか存在します。
- まず真っ先に思い浮かぶのは「ゴツゴツメット」です。ゴツゴツメットは物理技、特殊技問わず、接触技を使ってきた相手に対してダメージを与えることが出来ます。
- 次に上げられるのは「レンブのみ」です。こちらは「ジャポのみ」の特殊技バージョンです。効果は特殊技を受けたら〜って感じでダメージ量などは同じです。
- さらに有名どころでは「さめはだ」「てつのトゲ」などもあります。これは「ゴツゴツメット」の特性版って感じですね。
以上が類似のどうぐ、特性達になります。
まず「ジャポのみ」と「ゴツゴツメット(ここから先、効果が同じなので、さめはだ、てつのトゲも含みます)」を比較してみます。
「ジャポのみ」は効果が1回きりなのに対して、「ゴツゴツメット」は半永久的に効果を発動します。
しかし、「ゴツゴツメット」が対象に取れるのは接触技のみでその数は約190個。物理アタッカーだけど接触技を封印すれば……というケースも少なくありません。
対して「ジャポのみ」が対象に取れるのは物理技全般。その数は約250個と、その差は歴然です。
さらに「ジャポのみ」と「レンブのみ」は物理技と特殊技を対象に取り、お互いに効果を補完することができます。
ただし、このふたつのどうぐはきのみなので、使うと消費されてしまいます。
しかし、「リサイクル」を使えば消費した木の実も帰ってくる……!リサイクルし続ければ実質ゴツゴツメット達と同じダメージ量を稼げるのです!
【追記】
ジャポのみの強みははたき落とすに強い点です。
ゴツゴツメットははたき落とされると効果を発動してから消滅します。
ジャポのみも同様に、はたき落とされると効果を発動して消滅しますが、この消滅は「自身の効果を発動によって消滅」しているので、はたき落とされた判定にはなりません。なので、リサイクルで再び回収することが出来るのです。
続いてタルップルタルップル君について
今回使用する「ジャポのみ」についてはご理解頂けたかと思いますが、その使い手になぜタルップルタルップル君を選んだのかについてご説明致します。
まず、タルップルタルップルの特性から見ていきましょう。
今回使用するのはカジッチュ系専用特性「じゅくせい」です。効果は「きのみの効果を2倍にする」というもの。一般的な使用方法でいえば、オボンのみのHP回復量1/4を1/2にする、というのがメジャーだと思います。しかし、この効果はなんと「ジャポのみ(レンブのみ)」にも反映されています。
つまり、「ジャポのみ」の「相手の最大HPの1/8」ダメージは「相手の最大HPの1/4」ダメージに倍増するのです。
続いてタルップルタルップルの種族値についてです。
H-110
B,D-80
という比較的耐久に向いた種族値の構成になっています。
努力値を極振りすれば
H-217
BorD-145
という実数値になります。
……これでは心もと無いので、壁張りなどのサポートは重要です。
調整について
- せいかく
今回、私は「ジャポのみ」を採用したので物理耐久に振ります。ワザによる攻撃手段は「リンゴさん」を採用したので、A↓B↑になるずぶといを選択しました。
(特殊受けで組みたい場合はA↓D↑の「おだやか」を選択してください)
- もちもの
今回のテーマなので「ジャポのみ」で確定です。
(特殊受けで組みたい場合は「レンブのみ」を選択してください)
- 個体値
AとSは無視しているので31-x-31-31-31-xを前提としてます。
- 努力値
252-0-252-0-4-0
以上のように振っています。
(特殊受けの場合はBとDを入れ替えてください)
技構成
【リサイクル(確定)/じこさいせい(準選択)/りんごさん(選択)/リフレクター(選択)】
- リサイクル(確定)
今回の型の要になります。後述しますが、相手の交換などのタイミングを見て、ダメージが発生しないターンに回収しておきましょう。
- じこさいせい(準選択)
これまた今回の要です。回復量はじゅくせいオボンのみと同様の最大HPの1/2です。
- ねむる(準選択)
じこさいせいと選択です。地味にめんどくさい状態異常対策としてです。採用した場合、選択技のうち一枠が「ねごと」で確定です。
以下、選択技です。
- りんごさん
相手のDを100%の確率で1段階下げる専用技。「ジャポのみ」と合わせてこの型のダメージソースになります。決して親しみを込めて読んでる訳では無いと思う。
- 両壁
タルップルは壁技を二種類とも習得できます。パーティに合わせて採用を検討してみてください。
- てっぺき【追記】
B2段階上昇の定番の積み技。
交代をぶん回すので交代先まで影響の残る壁の方が個人的に使いやすいと感じていますが、採用の余地ありです。
- ボディプレス
耐久型の優秀なダメージソース。ゴーストには無効なので要検討。
- ねごと
回復技を「ねむる」にした場合必須です。
基本的な立ち回り
実際の運用では、タルップルタルップルの他に「レンブのみ」搭載のカビゴンカビゴンを使用しました。
この他に壁貼り要員or別の受け要員を用いる事で受けループを回します。
この型の最大の強みは「受け出し時に相手にダメージが入る点」です。
他の一般的な受けループでは、受け出し時には回復可能なダメージを受ける前提で受けポケモンを繰り出しますが、そのターン、こちらは相手にダメージを与えられません
しかし、「ジャポのみ」と「レンブのみ」の相互補完によって物理アタッカーには「ジャポのみ」、特殊アタッカーには「レンブのみ」というように繰り出すと、相手は最大で最大HPの1/4のダメージを受けることになるのです。
具体的には
1,壁貼りなどのサポート
↓
2,受け出し(相手にもダメージが入る)
↓
3,受けきれていれば相手は交換(ここでリサイクル)
↓
以下ループ
というようなループを構築することが可能になるわけです。
主な仮想敵
主な仮想敵としては一般的な受けループ、物理アタッカーを想定しています。
受けループ対面では互いに決定打に欠けるところ、確実にDを下げつつ殴れる技と、相手の攻撃すらダメージソースにする「ジャポのみ」「レンブのみ」によってダメージレースでやや優位に立てるのが大きな強みです。
例えば、ナットレイナットレイを例にあげてみますと、やどりぎのタネはくさタイプなので無効。
主要な攻撃技ではジャイロボールが挙げられますが、{(25×31÷22)+1}の計算から36のダメージとなり、これはタルップルタルップルの最大HPの約1/6です。
しかし、この攻撃を受けた時に「ジャポのみ」で与えるダメージは相手の最大HPの1/4ですから、相手は自傷ダメージの方が大きいということになります。
物理アタッカーもほぼ全般を止めることができますが、一番意識したのはエースバーンエースバーンです。
壁込みでエースバーンの極振りダイジェットを乱数2発で耐えるので、じこさいせいでダイマックスターンを凌ぎましょう。
その後はかえんボールすらダメージ「87 ~ 103(40 ~ 47.4%)」と壁なし確定3発で耐えるので、リサイクルを積みつつ「ジャポのみ」ダメージを与えることが出来ます。
(いのちのたま持ちだった場合、ダイジェットを撃たれると高乱数で66.3%のHPを持っていかれますが、100-66.3=33.7、83.7-66.3=17.4、67.4-66.3=1.1とギリギリダイマックスターンを耐えることができます。その間もいのちのたまのダメージを受けているのでこちらが有利です)
【追記】
また、かえんボールは“非接触技”なので、ゴツメではダメージを与えることができません。
また、技ダメージでは無いのでふしぎなまもりに阻まれることなくヌケニンヌケニンにダメージを与えることができます。実はヌケニンに対しては「ふいうち」「しっぺがえし」「おどろかす」のダメージソースを持ち得るからあまりメリットはない。
苦手な相手
他の耐久ポケモンと比べると、やや素の耐久が低めなのでその文苦手なポケモンは多くなります。
- 超火力
ハチマキ巻いた超脳筋野郎など、受けきれない場合はジリ貧です。一応1/4は削れます。
- 両刀
「レンブのみ」を選出していれば交代で対応しますが、リサイクルを打つタイミングが難しいです。両受けを選出するなどの対策で克服可能。
- 積みアタッカー
総じて受けループの弱点。起点にされると為す術なし。「ジャポのみ」で1/4、リンゴさんで+α分は削れます。どくどく搭載ポケモンやあくび搭載ポケモンで流せるようにしたい所。
- こおりタイプ
4倍弱点はさすがに厳しいです。
- きゅうしょ
ほんとにタヒんでくれ(´;ω;`)
ダメージ計算
特に記載がない場合、Aに性格補正をかけて計算しています。
- エースバーンエースバーン
かえんボール
→87 ~ 103(40 ~ 47.4%)壁なし確定3発
とびはねる
→122 ~ 146(56.2 ~ 67.2%)壁なし確定2発
1ターン溜めが生じるのでじこさいせいやリサイクルを打つ余裕があります。
- バンギラスバンギラス(執筆時点で使用率4位)
ストーンエッジ
→79 ~ 94(36.4 ~ 43.3%)確定3発
この2体は素の耐久だけで充分に受けれるかと思います。
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- ミミッキュミミッキュ
じゃれつく
→110 ~ 132(50.6 ~ 60.8%)確定2発
剣舞を積まれると確定1発で持っていかれます。要対策。
- ザシアン(王)ザシアン(ふとうのけん込みで計算)
インファイト
→114 ~ 135(52.5 ~ 62.2%)確定2発
きょじゅうざん
→144 ~ 169(66.3 ~ 77.8%)確定2発
この2体を見るならリフレクターより、鉄壁の採用を検討した方が良さそうです。
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- ネクロズマ(日食)ネクロズマ
→90 ~ 106(41.4 ~ 48.8%)確定3発
物理で計算しています。耐久があるポケモンに対して定数ダメージを稼げるのは魅力だと思います。
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- ゴリランダーゴリランダー
アーマハンマー
→27 ~ 31(12.4 ~ 14.2%)乱数7 ~ 9発
1/4で受けられる技はこれくらいの硬さを発揮します。
サポート
私が使っていて相性がいいなと思ったポケモンについて記述します。
- カビゴンカビゴン
私の場合はカビゴンに「レンブのみ」を持たせて特殊受けにしています。タルップルタルップルと同様にリサイクル(キョダイサイセイ)、ねむるなどを習得できるので、扱いやすいです。また、特性の「あついしぼう」でタルップルタルップルが苦手なこおりタイプを半減できるところも魅力です。
【追記】
こちらにて(育成論ソードシールド/2672)「レンブのみ」搭載型カビゴンカビゴンの記事を作成しました。合わせてご覧下さい。
- ドヒドイデドヒドイデ
どくどく・両受け要員として。どくどくを撒いておけば自然とダメージレースも優位に立てますし、定期的な交換を促すことが出来るので無駄に相手が突っ張って来る場面を減らすことができます。
- キュウコン(アローラ)アローラキュウコン
壁貼り要員・アタッカーとして。
オーロラベールを張りつつ、地味に苦手なひこうタイプメタにもなります。また、命中不安はありますが、催眠術などでサポートすることも出来るので優秀です。
運用方法としては、先発から投げつつオーロラベールを貼りながら交代、その後は温存しつつ適度に投げれるタイミングで壁を更新するのが理想です。
さいごに
いかがだったでしょうか。現在の環境では高火力アタッカーが闊歩していて、受けループは回復に専念するような状態が多いように感じており、どのようにしてダメージを稼ぐかが重要だと考えています。その環境下で、相手の攻撃によって逆にダメージを与えられるのは大きなアドバンテージになるのでは?という発想と単純にこのきのみを使いたいという愛情からこんな構築を考えてみました。
「ジャポのみ」や「レンブのみ」は対戦でも見かけることが少ないので、相手の意表をついた攻撃ができて面白いのではないかと思います。また、効果ダメージなのでタイプ相性などで無効化されることが無いのも強みです。
近いうち「レンブのみ」採用型のカビゴンカビゴンの育成論も書こうと考えているので【追記】「レンブのみ」搭載型カビゴンカビゴンの記事を作成しました(育成論ソードシールド/2672)、そちらも合わせてお読み頂けると嬉しいです。
読みにくい部分もあったかと思いますが、ここまでお読みいただきありがとうございました。ご指摘などはコメントお願いします。