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この育成論は剣盾S1環境を想定している。
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おことわりㅤ
パルシェンの育成論を見てみた所、恐らくは一番標準的であろうと思われる型がとある事情で評価1になっており(フォーク元の育成論の事ではない)、「流石にこれはないだろう」という事で仮設的に育成論を投稿する事にした。
筆者よりも積極的にレートを回している方は多いだろう。ゆくゆくはそのような有識者に育成論の補遺を引き継ぐ事が出来ればと考えている。
この育成論を作成する目的は、それまでの中継ぎ、且つ万が一これ以上襷型パルシェンの育成論が投稿されなかった場合でも最低限指標となれるものをこのサイトに残す事である。
このサイトは情報の“見易さ”と“信憑性”によって多くの人の信用を勝ち得ていると筆者は確信している。しかし、殊パルシェンの育成論に於いては、現状それが保たれているとは思えない。他の型の育成論には高評価が付けられ(悪いと言っているのではない)、標準的な型には評価1が付いている。今世代から対人戦を始めるような方がこれを見たらどう思うであろうか。「襷パルシェンって弱いのか」と、現実と乖離した情報を得てしまう事は想像に難くない。
一先ずこの状況を少しでも回避したいので、拙い物で恐縮ではあるが育成論を投稿させて頂きたい。微力ではあるがこのサイトにとって有益な事をしていきたいと考えている。
ポケモン徹底攻略の更なる発展が利用者全員の望みである事を願って。
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採用理由ㅤ
ミミッキュ、ドラパルト、トゲキッスへの選出抑制。これに尽きる。連続技でミミッキュに圧力をかける事を得意としている。
ヒートロトムやサザンドラ、ドリュウズに対しても選出抑制は有効。
しかし、パルシェンは鈍足故、※1釘付けに加担する場合基本的に弱い釘付けしか行えない。チームを組む際はそれを充分に留意すること。語弊を恐れずに言えば、このパルシェンは脅しはかなり利くが状況次第でコケる場合もある、という事だ。
対ギャラドスは、相手側にダイマックスを使われなければ※2偶発対峙から突破出来る。
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注意点ㅤ
先ず、ステルスロックを撒いてきそうなポケモンが相手チームにいる場合、選出するか否かという点まで含めて吟味する。これは当然の事である。
次に、火力は意外とギリギリである。それ故、オボンのみなど、相手が持つ回復木の実は最警戒対象。具体的には、立ち回り次第ではあるもののオボンドラパルトにダイマックスを使われたら雲行きが怪しくなる。リフレクターやオーロラベールも厳しい。
そもそも選出抑制が目的のポケモンではあろうから、積極的にガンガン選出していきたいポケモンという訳でもない。
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技ㅤ
決定力指数という概念を随時用いる。どれくらいの火力が出るのかを数値化したものだと思って頂ければ良い。
また、技「からをやぶる」を使用する事を単に積むと表現する場合がある。
- つららばり 指数30188
割と良い火力が出る。※3潰しの対象に氷弱点のポケモンが多い事や、ミミッキュにダイマックスを強要する為に必要な事などがこの技の採用理由。
実は決定力指数60000が一つの指標となっている。HPに振った程度の耐久力を持つポケモンを1発で倒せる目安が60000なのである。一度積めばこの指標に到達する火力が出せる。
打つ相手:ミミッキュドラパルトトゲキッスサザンドラカバルドンなど
- ロックブラスト 指数20125
ヒートロトムやヒヒダルマなどの氷技を半減以下にしてくる敵に対して打てる事が採用理由となっている。ダイマックスをしていないギャラドスを倒す為にも必要。
からをやぶるを使わないと碌なダメージが出ないので注意。因みに、1回積んでもH252振りウォッシュロトムは倒せない。
打つ相手:ヒートロトムヒヒダルマ(ガラル)ギャラドスウォッシュロトムなど
- こおりのつぶて 指数9660
一応この技1発でB4振りドラパルトのHPを半分くらい削る事が出来る。ドラパルト側にスカーフの可能性がある場合、ドラパルトを積みの起点にはしない方が良い。つまり、ドラパルトは無傷で突破出来るに越した事はないのである。
参考程度の話だが、ダイドラグーンと持ち物を考慮しない場合、氷柱針+礫でH4振りまでのダイドラパルトを確実に倒せる。
H4振りアイスフェイスコオリッポをロクブラ+礫で確実に倒せる事も記載しておく。
- からをやぶる
変化技。火力が2倍になるのは確かに嬉しい事だが、それより重要なのは素早さが2倍になる事だろう。スカーフ持ちのヒートロトムやトゲキッス(ダイジェット)、サザンドラより先に行動出来るのは大きい。こちらの体力が削れていても、ダイマックスをしていないドリュウズが倒せるようになる。
- アクアブレイク 指数20528
HPに厚く振ってあるドリュウズこそ無理だが、H無振りのドリュウズ程度なら積まなくても倒せる。そもそもチョッキドリュウズをハイドロポンプ1発で倒せる訳でもないのだから、この技に頼っておけば良い。
水技が欲しい場合、筆者としては、上記の理由と命中安定の観点からこの技の採用を推奨する。
打つ相手:ドリュウズバンギラスマンムーヒートロトムなど
- ハイドロポンプ 指数17325(性格やんちゃ)
この技を使うなら性格はやんちゃにしてしまえば良いと筆者は考えている。
アクアブレイクでの突破が困難なアーマーガアやアイアントに打つ技。特にアーマーガアを突破出来る点が優秀とされている。
打つ相手:アーマーガアアイアントなど
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性格・特性・努力値・持ち物 ㅤ
意地っ張り・スキルリンク・AS252・きあいのタスキ とさせて頂きたい。
意地っ張りA252振りの理由はダイミミッキュを倒せるパターンを少しでも増やす為である。厳密に言えば、多少Aは落としても問題なさそうではあるのだが、変なリスクを負ってまで他の能力に努力値を振るメリットが思い付かない。
準速とは言え同速勝負を考えればS252も確定としたい。
連続技を積極的に用いるので特性はスキルリンクで確定となる。
襷の理由はドラパルトの流星群で倒し切られないようにする為であるから、余程の理由がなければこれも確定となる。
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耐久力指数ㅤ
どの程度攻撃を耐えるかを数値化したものだと思って頂ければ良い。
物理:57102
特殊:18466
物理に関しては、効果抜群で喰らってしまう技ですら1回は耐えられるかも知れない。
特殊に関しては、低火力の技でも、喰らえば1発で倒されると考えた方が良い。
並程度の種族値で且つ耐久無振りのポケモンの耐久力指数が40000行くか行かないか程度となる事が知られている。大抵の一致高火力技の決定力指数は30000程度である為、大凡のポケモンは、相手の攻撃を1回は耐える。
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ダメージ計算 ㅤ
筆者はダメージ計算が苦手であり、それが理由で指数計算に頼る事が多いのもある。
なるべくダメージ感覚が分かり易いものを掲載するつもりだが、不手際があったら申し訳ない。
ダイマックス相手へのダメージは下記の半分の値だと思って頂ければ良い。
vsミミッキュミミッキュ
特化ミミッキュの珠戯れ付く 41.6~49.6%
特化ミミッキュの珠影打ち 18.4~23.2%
特化ミミッキュの珠影打ち 28.0~34.4% (パルシェンのBが1段階下降)
特化ダイミミッキュの珠戯れ付く 60.0~72.0%
パルシェンの氷柱針 約85.4~97.6% (特性「ばけのかわ」考慮)
パルシェンの礫 ㅤ 28.4~34.6%
vsドラパルトドラパルト
特化ドラパルトのアロー 43.2~52.8%
特化ダイドラパルトのアロー 55.2~65.6%
無振りドラパルトの流星 108.0~128.0%
特化ドラパルトの影玉 93.6~110.4%
パルシェンの氷柱針 153.3~184.0%
パルシェンの礫 47.8~56.4%
vsトゲキッストゲキッス 最悪を想定する為H244振りで計算する。
C252トゲキッスのエアスラ 89.6~106.4%
C252トゲキッスのマジシャ 96.0~113.6%
パルシェンの氷柱針 109.9~130.8%
H4振りには130.4~155.2%
パルシェンの礫 34.5~40.8%
H4振りには40.9~48.4%
vsヒートロトムヒートロトム
ロトムのオバヒ 142.4~168.0%
パルシェンのロクブラ 76.4~95.5%
パルシェンのアクブレ 77.7~92.9%
ウォッシュロトムにはこの半分のダメージが入る事になる。1回積んでもロクブラで倒し切れないというのは、こういう事なのである。
vsギャラドスギャラドス
ダイギャラドスの飛び跳ねる 52.8~62.4%
ダイギャラドスのウィップ 89.6~107.2%
ギャラドスのウィップ 76.8~91.2%
パルシェンのロクブラ 64.3~76.0% (パルシェンのAが1段階下降)
パルシェンのロクブラ 134.5~163.7% (パルシェンのAが1段階上昇)
パルシェンの礫 14.6~18.1% (パルシェンのAが1段階下降)
パルシェンの礫 32.1~38.5% (パルシェンのAが1段階上昇)
vsドリュウズドリュウズ
特化ドリュウズの岩雪崩 46.4~56.0%
特化ダイドリュウズの岩雪崩 81.6~96.0%
特化ダイドリュウズのアイヘ 60.8~72.0%
パルシェンの氷柱針 75.6~91.8%
パルシェンの礫 24.3~29.1%
パルシェンのアクブレ 103.7~123.2%
H252振りには89.4~105.9%
vsアーマーガアアーマーガア 腕白HB252で計算する。
アーマーガアのボディプ 43.2~51.2%
ダイアーマーガアのアイヘ 32.0~38.4%
パルシェンの氷柱針 36.5~43.9%
無補正パルシェンのドロポン 30.7~36.5%
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立ち回りㅤ
相手はこちらを止める為の手段を何かしら持っている筈であるから、初手に出す事は恐らく推奨されない。その為、仮想敵に死に出しして潰しを遂行するのがこのポケモンの役目となるであろう。
対ドラパルトが非常に難しい。相手がダイマックス未使用であった場合は基本的に殻破→氷柱針が正解となる確率が高い。だが、相手がスカーフ持ちであった場合これだと1ダメージも与えられずに無駄死にとなってしまう。そのリスクは礫である程度緩和可能だが、相手のスカーフ持ちが予見出来るなら初めから氷柱針を打っておくに越した事はない。
基本的にダイマックスはしなくて良い(してはならないという訳ではない)。と言うより、このポケモンにダイマックスを使わざるを得ないような状況になるのはなるべくなら避けたい。こちらのミミッキュやドラパルト、ギャラドス、ウインディなどにダイマックスを使えるようお膳立て出来れば理想であろう。
前述の通り、このポケモンは自分のチームに入れておくだけで相手に大きな圧が掛かる為、可能であれば、そうである事を見越した上でこちらの3匹を選出していきたい。
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用語解説ㅤ
※1釘付け
ある特定のポケモンをこちらの手持ち全員が自力で倒し切れるようにしておく対策の事である。つまり、釘付けが成立している場合、相手はそのポケモンを繰り出す事すら出来なくなる。
弱い釘付けとは、実際に相手にそのポケモンを繰り出された場合、倒せるには倒せるが相手に1回程度行動の機会を与えてしまうというような状況の事である。
※2偶発対峙
お互いが同時にポケモンを繰り出す事である。
※3潰し
後出しからでは標的のポケモンを倒す事が出来ないが、死に出しや偶発対峙からならそのポケモンを倒せる場合、そのポケモンに対して「潰しが成立している」という表現をする事がある。
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コメントをする際の注意点 ㅤ
1.先ず簡単に説明します。
・必読( https://yakkun.com/sm/theory/policy/ )。
・コメントをなさる場合は予め育成論全文に目を通されて下さい。
・育成論の改善案については投稿者が取捨選択します。
・問題ありと思われるコメントはこちらで判断して消します。
2.なるべく詳しく述べます。
・この育成論の存廃やそのタイミングについては、原則として投稿者が判断します。しかし、管理人のやっくんさんから別途ご指示があった場合はこの限りではありません。
・軽量化する為に重要な内容も端折っています。「この記述がないからゴミ」みたいに判断する前に先ずはコメントで指摘して下さると助かります。
・前項に記載したページ「運営ポリシー」より引用します。
「特定のユーザーに対するコメントは丁寧語(敬体)である必要がありますが、育成論の考察・本文においては常体の使用も認められます。」
という事で、コメントは敬体でお願いします。敬体が用いられていないと判断出来るコメントはスルーする可能性が非常に高いです。場合に依っては削除しますので本当にご注意下さい。
・需要がなさそうなら削除するので仰って下さい。評価点見ながら需要なさそうなら消します。
・コメントの返信について。するかも知れないし、しないかも知れないです。また、コメントは返信したのに育成論には反映させなかったり、或いはその逆でコメントには返信していないのに育成論の方は反映させたり、なんて事も有り得ます。
・「強要の禁止」について。改善案のご提案に関しては遠慮なさらず行って下さい。それを見てこちらで判断をします。
・明らかな荒らしコメントや揚げ足取りなどは勿論、質問やアドバイスなどを装った荒らしコメント、不必要な注意行為や要求にも過剰な反応はせずスルーして下さい。スルーして管理人のやっくんさんに連絡、というのが安定です。
・仮令正論であっても、害が大きいと投稿者が判断したコメントは削除します。復元の要請等はポケメール(ID:314159)にてお願いします。復元すべきと判断した際は、育成論本文の最後に新しく項目を作り、そこにコピペするなどして対応します。
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あとがきㅤ
ここまで不安な気分で育成論を書いた事はない。
もう昔のようにやり込んではいないし本当はおとなしくROM専でもやっていたかったのだが、テンプレ型のパルシェンの育成論を見に来たら結構な惨状になっていたので、微力ながらその穴埋めが出来ればと思い投稿に至った。
もっと良く書ける投稿者の方は多くいらっしゃるだろうから、この育成論に建設的なご提案が出来る方には、寧ろ、育成論を新規に投稿して頂きたいと思っている(これはこの育成論へのコメントをするなという趣旨の発言ではない。筆者はこのサイトの質の向上が第一であると考えている)。
「パルシェンの育成論のページ( https://yakkun.com/swsh/theory/p91 )は元の状態が理想だった」「この育成論はかえって悪影響を及ぼしている」等のご指摘が多ければ、或いは筆者の力量不足でこの育成論すら高評価が得られず初心者の方に誤解を与えてしまいかねないと判断出来ればこの育成論は削除する。