はじめに
こんにちはCokeです。今回で3回目の育成論投稿となります。以下の注意点を把握した上で育成論をお読みください。
- この育成論ではHABCDSの略称を使用します。
- ダメージ計算及び実数値計算はスマホアプリ版ポケマスを使用しています。
採用理由と役割
今回のサンダースの採用理由は以下のようになっています。
- ウェザーボールを覚えることによる天候パとの相性の良さ
- 高いS種族値(ウェザーボールを覚えるポケモンの中で一番S種族値が高い)
- 耐久振りザシアン(王)が増えたことでザシアン(王)に対して素早さで勝てる機会の増加
主な役割は俗に言う晴れパや雨パなどのサブアタッカーとして相手にダメージを与えることです。
持ち物
今回のサンダースは、現環境で運用するには火力が足りないかつ、技の打ち分けがしたいためいのちのたまを持たせています。いのちのたまを他のポケモンに持たせたい場合のサンダースの持ち物の候補としては、
- 行動がある程度縛られるがより高火力が出せるこだわりメガネ
- 行動保証を得ることができるきあいのタスキ
などがあります。
特性
今回のサンダースにおいて特性は選択枠です。よってそれぞれの強みを以下に記載します。
- ちくでん
主にサンダーやカイオーガのかみなりに対して後出しが可能になります。
サンダーの場合ボルトチェンジでサイクルを回してもいいですし、天候が砂/あられの際はウェザーボールで弱点をつくことができます。
カイオーガは電気技で弱点をつくことができますが、電気タイプを前にしてそのまま攻撃してくるカイオーガは比較的少ないので相手の交代やダイマックスを警戒する必要があります。
- はやあし
相手のポケモンがこちらのポケモンに対してどくどくやおにびを使用してくる場合にサンダースを出すことでサンダースが状態異常となり素早さ実数値が1.5倍となります。この時のサンダースの素早さ実数値は300であり、相手のスカーフや特性のかるわざを考慮しない場合、サンダースより速いポケモンはいません。また、この場合であれば最速スカーフカイオーガよりも速いため対カイオーガの戦闘が比較的楽になります。
しかし、相手がどくどくやおにびを使用するタイミングを見極めるのは難しく腐りやすくなるため、結果的に型として安定するのはちくでんです。
性格・努力値と調整
- S(素早さ)
高いS種族値を生かして耐久振りザシアン(王)の上を取ることを目的とし、性格補正ありで252振りとなっています。
なお、ザシアン(王)の上を取れるといった考えに関しては本サイトのパーティ構築の欄でザシアン(王)の調整内容がS実数値200を下回るものが多かったこと及び、実際に使用した際に7割以上の確率でザシアン(王)よりも速かったことが理由です。
- C(特攻)
火力を求めるため252振りです。
- H(HP)
余り及び奇数調整です。
技構成
- ウェザーボール(確定)
今回の育成論のコンセプトです。天候によってタイプが変化し、通常は威力50のノーマル技ですが、タイプが変化することにより威力が100となります。タイプ変化は、天候が晴れのときに炎タイプ、雨のときに水タイプ、砂嵐のときに岩タイプ、あられのときに氷タイプとなります。
- ボルトチェンジ(確定)
- 10まんボルト(選択)
主にかみなりとの選択となります。違いとしてはカイオーガなどに対する確定数が変化します。詳細は与ダメージ計算の欄をご覧ください。今回はカイオーガ以外にも電気技を打つ対象が存在し、それを考慮した際にかみなりよりも10まんボルトの方が命中率の点で安定するため、10まんボルトとしています。
- はかいこうせん(選択)
シャドーボールとの選択になります。どちらの技も1試合の中で1発使うか使わないか程度の使用回数だったため、選択としました。今回の育成論では、天候が通常状態に戻ってしまい、相手のポケモンが地面タイプだったときにサンダースを出すしかないという状況だった場合のサンダースの散り際の一撃として、より高火力のはかいこうせんを採用してあります。
他のポケモンとの差別化
ライコウの方が技範囲が広く、C種族値もわずかに高いため優秀に見えますが、唯一の違いはS種族値にあります。サンダースのS種族値は130であるのに対し、ライコウのS種族値は115であり、最速実数値にすると200と183となります。この差が大きいと考えており、具体例を示すと最速サンダースは最速エースバーンの上を取れますが、最速ライコウは取れません。サブアタッカーとしてより多くのポケモンに対して素早さで上を取れるのは大きな強みであるため、差別化はできています。
与ダメージ計算
- 環境上位のポケモンに対しての与ダメージ計算を使用する技ごとに行います。
- ウェザーボールはタイプ別でダメージ計算を記載します。
- サンダースの持ち物はいのちのたまで計算します。
- ウェザーボール(晴れ)
H252ザシアン(王):88.6~106.0% 乱数1発(31.3%)
H244+プリズムアーマーネクロズマ(日食):68.8~81.7% 確定2発
HD特化ナットレイ:146.4~172.3% 確定1発
H244テッカグヤ:97.5~115.2% 乱数1発(87.5%)
H252ゴリランダー:128.0~152.1% 確定1発
H252バドレックス(はくば):77.7~91.7% 確定2発
H252マンムー:137.7~163.1% 確定1発
- ウェザーボール(雨)
H244ランドロス(霊獣):122.5~145.1% 確定1発
H252ホウオウ:64.7~76.9% 確定2発
D4エースバーン(炎):161.2~190.9% 確定1発
H244ガオガエン:108.4~127.8% 確定1発
- ウェザーボール(砂)
H252ホウオウ:85.4~102.3% 乱数1発(18.8%)
H252サンダー:74.1~87.3% 確定2発
H244+とつげきチョッキホワイトキュレム:38.0~46.3% 確定3発
H244ボルトロス(化身):87.0~102.7% 乱数1発(18.8%)
- ウェザーボール(あられ)
HD特化ムゲンダイナ:40.8~48.5% 確定3発
D4ゼクロム:76.0~89.1% 確定2発
H252ジガルデ(50%):128.3~152.5% 確定1発
D4ドラパルト:101.8~121.4% 確定1発
H4+マルチスケイルカイリュー:79.6~95.2% 確定2発
- 10まんボルト
H252ザシアン(王):39.6~47.7% 確定3発
耐久無振りサンダー:60.0~70.9% 確定2発
耐久無振りカイオーガ:77.1~93.7% 確定2発
耐久無振りイベルタル:90.5~108.4% 乱数1発(50.0%)
H252カプ・レヒレ:80.7~97.1% 確定2発
- かみなり
耐久無振りカイオーガ:94.1~113.1% 乱数1発(62.5%)
H252イベルタル:94.8~113.7% 乱数1発(75.0%)
H252カプ・レヒレ:98.3~119.2% 乱数1発(93.8%)
- はかいこうせん
H244ランドロス(霊獣):60.7~71.7% 確定2発
H252カバルドン:60.4~71.1% 確定2発
H252ラグラージ:52.6~62.3% 確定2発
H244ヌオー:69.1~82.0% 確定2発
H244トリトドン:53.9~63.5% 確定2発
- シャドーボール
D4バドレックス(こくば):121.7~145.7% 確定1発
H252バドレックス(はくば):42.5~50.2% 乱数2発(0.4%)
H244+プリズムアーマーネクロズマ(日食):37.4~44.3% 確定3発
H252ゴチルゼル:55.9~66.1% 確定2発
被ダメージ計算
- ザシアン(王)は特性によるA1段階上昇込みで計算します。
- 耐久が低く、ほとんどの攻撃は受けきれずにやられてしまうため、あくまで耐久の低さの参考としていくつかのダメージ計算を記載します。
A↑252ザシアン(王)きょじゅうざん:91.4~107.8% 乱数1発(50.0%)
A↑252ネクロズマ(日食)メテオドライブ:56.7~67.3% 確定2発
C252+いのちのたまサンダーぼうふう:43.9~52.4% 乱数2発(13.7%)
A252+いのちのたまレックウザガリョウテンセイ:78.0~92.9% 確定2発
構築例
この欄には実際に運用する上での簡潔な構築例を記載します。それぞれの構築を組む際のあくまで参考としてご覧ください。
- 晴れパ構築
構築例1
グラードン(だっしゅつパック)+リザードンorフシギバナ(もくたんorきせきのタネ)+サンダース(いのちのたま)
- 仮想敵構築例
- 立ち回り例
- メリット
仮に相性不利のカイオーガやランドロス(霊獣)などが比較的早い段階で出てきてしまい天候が変化した場合でも、キョダイマックス技が当たればそのダメージ+定数ダメージ+サンダースの電気技やはかいこうせんで対処可能です。
- デメリット
構築が特殊アタッカーばかりになる可能性が高いため、裏にラッキーなどが控えている可能性が高い場合はグラードンを残した状態か、リザードンを物理型で採用しないと特殊受けのポケモンで止まる可能性があります。また、体力満タンのポケモン1匹が残ってしまった場合、相性次第ではサンダース単体での撃破はほぼ無理なので負けとなります。
構築例2
コータス(あついいわ)+レシラム(とつげきチョッキ)+サンダース(いのちのたま)
- 仮想敵構築例
ザシアン(王)+バドレックス(こくば)、ムゲンダイナ+イベルタルなど
- 立ち回り例
- メリット
レシラムの技範囲の広さを生かして様々なポケモンに対応可能です。また、コータスのステルスロックによる乱数の変化や相手のきあいのタスキの無効化によりレシラム、サンダースが敵を倒しやすくなります。
- デメリット
構築例1よりも特殊受けで止まりやすくなっているため、選出段階でラッキーなどがいた際はあきらめて別のポケモンを選出した方がいいです。また、地面タイプが一貫しているため、地面技持ちのポケモンは早い段階でレシラムで倒す必要があります。
- 雨パ構築
構築例1
カイオーガ(こだわりスカーフ)+ザシアン(王)+サンダース(いのちのたま)
- 仮想敵構築例
- 立ち回り例
- メリット
ザシアン(王)の弱点である炎技を雨で半減にできるのがこの構築の強い点であり、そもそもザシアン(王)+カイオーガの構築はサンダースがいなくても充分成り立つほど強いですが、この構築にサンダースを組み込む細かいメリットとしてザシアン(王)にワイルドボルトを採用する必要性が低くなります。これによりザシアン(王)の技構成で迷うことは少なくなりますし、つるぎのまいやみがわりなどの変化技の採用も可能となるため、対応できる範囲が広がります。ここで、電気技の採用であればサンダーも候補となりますが、サンダーはサンダースよりも素早さが低く、カイオーガに電気技をうたれることを考えたときにサンダースであればちくでんでダメージを無効にできるため差別化は可能です。
- デメリット
カバルドンがいた場合、ステルスロックと天候の書き換えのサイクルで徐々に削られ倒される可能性があります。また、ダイマックスをカイオーガかサンダースに使うことになりますが、カイオーガの場合はこだわりスカーフの効果がなくなり、サンダースは耐久値が低いためダイマックス同士の戦闘の場合負ける可能性が高いです。
構築例2
カイオーガ(とつげきチョッキ)+ツンベアー(いのちのたま)+サンダース(こだわりメガネorきあいのタスキ)
- 仮想敵構築例
ザシアン(王)+イベルタル、ネクロズマ(日食)+イベルタルなど
- 立ち回り例
- 先発カイオーガで天候を雨に変化
- 相手が交代しない可能性が高い場合はカイオーガで攻撃
- 裏にカイオーガ受けがおり、交代してくる可能性が高い場合はツンベアーに交代
- 相手が電気技をうってくる可能性が高い場合はサンダースに交代
- 相手の受けポケモンに対してサイクルを回して徐々にダメージを与える
- メリット
すいすいツンベアーという高火力物理アタッカーで広範囲に弱点をつき倒すことができることが一番のメリットです。カイオーガ、サンダースの対策として出てくるトリトドンに対しても物理アタッカーのツンベアーであれば倒すことは容易ですし、ツンベアーの弱点である炎技はカイオーガで対処が可能なため、少しであればサイクル戦が可能です。
- デメリット
岩技、地面技、草技が全員に等倍以上でダメージが入るためそれらの技をうたれたターンに交代をしてしまうと一気に不利になる可能性があります。
- 砂パ構築
構築例
カバルドン(オボンのみorさらさらいわ)+ウオノラゴンorドリュウズ(こだわりハチマキorきあいのタスキ)+サンダース(いのちのたま)
- 仮想敵構築例
ザシアン(王)+ホワイトキュレム、ホウオウ+ムゲンダイナなど
- 立ち回り例
- 先発カバルドンですなおこし+ステルスロック+あくびで起点作り
- タイミングを見てすなかきドリュウズorウオノラゴンに交代
- 砂ターンが切れていた場合はダイロックで再度砂にし攻撃
- 倒しきれなかった部分をサンダースで撃破
- メリット
禁伝枠を一体も使っていないため、サブプランとしてパーティに組み込みやすくなっています。相手にカバルドンが刺さっていない場合はここを非ダイマアタッカーなどにすることもできます。ここでのサンダースは砂ターンさえ残っていればホワイトキュレムやホウオウなど、様々なポケモンを対処することができます。
- デメリット
あくまでパーティのサブプランとしての構築例なので対応できる範囲はそこまで広くないです。また、ウオノラゴンを採用した場合とドリュウズを採用した場合で対応できるポケモンが変わるため注意が必要です。
- あられパ構築
構築例
キュウコン(アローラ)(つめたいいわorひかりのねんど)+ウオチルドン(いのちのたまorこだわりハチマキ)+サンダース(こだわりメガネorいのちのたま)
- 仮想敵構築例
- 立ち回り例
- 先発キュウコン(アローラ)でゆきふらし+オーロラベール
- キュウコン(アローラ)を犠牲にゆきかきウオチルドンを出し必要に応じてダイマックスで攻撃
- 倒しきれなかった敵をサンダースで撃破
- メリット
先ほどの砂パ構築例と同様に禁伝枠を使用しないため、パーティのサブプランとして組み込みやすいです。サンダースは苦手な鋼タイプが半減であるため、一か八かの引き先として活用することができますし、あられターンが残っていればウェザーボールでサンダースが本来苦手とするドラゴンタイプのポケモンを対処可能となります。また、雨パ構築例と同様に、ウオチルドンは電気技が弱点であるためサンダースのちくでんが生かせます。さらにキュウコン(アローラ)をホワイトキュレムにすると炎技で苦手な鋼タイプをある程度対処することができます。
- デメリット
先ほどの砂パ構築例と同様にあくまでパーティのサブプランとしての構築例なので対応できる範囲はそこまで広くないです。また、ウオチルドンのダイストリームの使いどころを間違えると不利になる可能性があるため、タイプ一致技ですが気軽に使えないという制限が生じます。
- 非天候パ構築
構築例
この欄では非天候パに今回のサンダースを組み込む際の使用用途等を記載します。今回のサンダースの育成論のテーマからは少しずれており、具体的な構築例は挙げるときりがないため、大まかな説明を記載します。
- 使用用途
電気技は、相手に地面タイプさえいなければ通りがいい場合が多いため、天候パと同じように後詰め役としての活躍が期待できます。また、ダイマアタッカーで天候を変化させた後のウェザーボールによる奇襲攻撃なども刺さりやすいためおすすめです。
- 相性のいい味方
天候を変えやすいダイマアタッカーと組み合わせるのがいいです。具体的にはミュウツーやレックウザなどです。
- 苦手なポケモン
サンダース単体で地面タイプは倒せないため、天候によるサポート、もしくは他のポケモンによるダメージアシストが必要です。また、ラッキーなどの特殊受けは倒せないため交代しましょう。
おわりに
ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。何か疑問点や意見等がございましたら、コメントしていただけると幸いです。