大天使と申します、orasやUSUM期に多くの育成論を投稿させていただきました。前回のドサイドンの育成論では多くのコメント・評価・登録ありがとうございました。
今回は球ピクシーの育成論を投稿します、実際に運用したものの正確には実機ではありません、詳細が気になる場合は前回の論の前置きをご覧下さい。
前置き
- お互いに理想個体を想定します。
- ダメージ計算はトレーナー天国様とポケマス様のツールをお借りしました。
- HBS等の略語を用います。
- ダイマックスは文字数削減の為一部除きDMと略させていただきます。
- 球ピクシーの育成論は既に存在しますが、採用用途と構成が異なる為別物とさせていただきます。
コンセプト
マジックガード+積み技+高火力広範囲により受け構築に強く、その他環境上位の相手との打ち合い性能やDM適正もあるポケモンを求める。
ピクシーの性能について
H95-A70-B73-C95-D90-S60
特性 メロメロボディ/マジックガード/てんねん(未解禁)
元ノーマルタイプ、現単フェアリータイプのポケモンで7す。
種族値だけ見ると心もとない数値です。ATにしては低いC、並程度の物理耐久と並より少し高い程度の特殊耐久、火力と耐久の割に合わないS、耐性も多くなくサイクル戦は難しいと種族値だけで見ると典型的な中堅マイナーポケモンに見えます。
しかし種族値の低さに反して七世代まで一定以上、その七世代も100番以内はキープしていました。このポケモンの強みは種族値ではなく、技と特性により取れる戦術の多彩さです。
弱点が少なく小さくなるコスモパワー瞑想と言った積み技を扱え、定数ダメージ(特にどくどく)を無効化できる特性のマジックガード(と前世代まで積み合戦を割けられ積み物理ATを起点にできる特性天然を持つ)為耐久型に向きます、起点を整えれば以前の時代であれば全抜きも容易でした。
上記の性能に加えアシストパワーを覚える為バトンパのエースとしても使われました。
なぜ球アタッカーなのか
しかし、今世代では前述の戦術が難しくなりました。(正直七世代での火力インフレとZ技の時点でもかなり怪しかったのですが。)
それには以下の背景があります。
- 1.DM技の登場による必中・技威力インフレ・能力下降:これが一番の弱体化です。DM技により必中技である為小さくなる回避率を無効化し、Bを下げるダイホロウ等の追加効果により簡単に突破、もしくは起点にされる可能性が高くなりました。
またピクシーは前述の通り並程度の耐久しかない為、DMを複数回耐える事もできません。瞑想を積んでもサザンドラのダイスチルで押されたり、アッキのみを発動してもダイホロウで押されたり、ダイロックやダイバーンで月の光の回復力を下げられたりします。
耐久型でも使い物にはならない、とまでは言いませんが、少なくとも6世代などと比べれば運用難易度は高くなったと言わざるを得ません。
- 2.不利対面の多さ:言うまでも無く不利なドリュウズ、挑発でピクシーの機能を停止させるアーマーガアギャラドス、セルフ砂嵐で月の光の回復量を下げるバンギラス、上から縛るアイアント、トリックを使うロトム系統など起点にできる相手が減りました。また前述のサザンドラなどの有利対面でもダイスチルなどDMまで考慮すると起点作成なしに、またはあっても積める相手は多くありません。
- 3.
天然の消失:いつかまた解放されますが、このポケモンの強みの一つは夢特性の天然でした。積みストッパーの役割を持たせられ、相手の積みを許さず一方的にこちらが能力を上げられるという優秀な特性が選択肢から消える、というのも痛いですが、マジックガードと天然の二択を迫ることが出来なくなり前述のDM技の追加効果も相まって起点にされやすくなったのも痛いです。
→申し訳ありません、解禁されてました。投稿した日に丁度解禁されました。
それにより直接積み技を使われる機会が減る為この型も若干強化されましたが、DM技で殴られるついでに能力を上げられる点は変わらずです。
- 4.トリックの一貫性の向上:これは上三つほどの弱体化点ではないく身代わりや小さくなるを積んでいれば回避しやすいものの、メガシンカやZ廃止で耐久ポケモンの天敵であるトリックが使いやすくなったもは痛いといえます。
→といった理由で私はピクシーを耐久型で使うのはかなり難しいのではないかと思います。
そこで目を付けたのが球アタッカー型です。このピクシーをアタッカー型で使う利点は以下の通りです。
- 1.球+マジックガード+広範囲の相性の良さ:上の欄では耐久型としての優秀さばかりを取り上げたものの、AT適正もあります。元ノーマルなだけあり技範囲は広いです、一致技の他に炎技電気技草技氷技格闘技etc....
また種族値もC95とミミッキュのA種族値より高いと耐久ポケモンにしては高めの数値を持ち、球を持たせることで実質種族値は139族と同等と十分な数値になります。
その球もマジックガードにより反動を受けずに済む為扱いやすくなっています。
以前までの世代でも一定以上ATピクシーは存在しており型の多彩さに拍車をかける理由となっていました。
- 2.広範囲とそこそこの耐久による対応範囲の広さ:しかしAT型にしたところで対応範囲が増えるのか、という話です。結論から申し上げますと増えます。
この型は必ずしもDM必須ではありませんが、使用した場合高火力で弱点の少ないタイマン性能の高いATとなります。
上で不利なポケモンの例を上げましたが、この型で変わった例を挙げますと
・ドリュウズ...特化アイヘで乱数、DM切られると一切勝ち目がないが、大文字で確定1を取れる為受け出しは許さないし、襷のケアをすれば剣舞の起点にもされない。
・ギャラドス...10万ボルトで確定1、DM同士の場合ダイサンダーで耐久無振りを落とせる。
・アーマーガア...ダイサンダーでH252が中乱数、ダイバーンでH252が確定1、非DMでも無振りダイジェットを2回耐えるため技外しや鋼技がない限り有利対面
・サザンドラ...DMを切られやすいが、H252D12までを非DMムーンフォースで確定1、DM切れば悪だくみのストッパーになったり体力に余裕を残すことが出来る。
・ナットレイ....大文字で燃やせる。
・トゲキッス...DMを切らないと厳しいが、球ダイジェットを二耐え、ダイサンダー+EFダイサンダーでDMを落とせる。弱点保険型だと乱数でやられるが中乱数である為不利すぎる訳でもない。
このように相手がDMを切ったらこちらも切らないといけない、鈍足で抜き性能が高くないなどの問題はありますが、起点を作らないと動かせない耐久型と違い単体でも環境上位のポケモンの多くと渡り合えます。
- 3.vs受けポケ・構築
しかしただ対応範囲が広いならニンフィアなどのフェアリーや、ミミッキュなどのSの高いATで良いとなるかもしれません。
しかし、このポケモンは受け構築への強さも強みの一つと言えます。
マジックガードにより毒、その他スリップダメを無効、広範囲でドヒドイデなど一見不利に見える相手にも打点がある、ダイフェアリーにより眠りを無効化できると多くの受け構築、ポケに対抗できます。
代表例を挙げると
・アーマーガアナットレイ..前述の通り
・サニーゴ(ガラル)...瞑想の起点にできる。ミラコは瞑想で透かせるし、呪いもマジガで無効。
度忘れ+ナイトヘッドの両立が怖いが構築記事はほぼない。
・ニンフィア...対面からだと高火力やマジカルフレイムでやや不利だが一回でも瞑想を積んでいれば等倍を取れる為ごり押し可能、H252程度なら一段階アップムンフォで確定2、欠伸もDMで無効
・トリトドン...瞑想の起点、クリアスモッグ持ちでもHDに厚く振られない限り確定2、HDクリアスモッグでもその隙を付いてDMを切る事で二発で落とせる。
・ブラッキー..一致弱点突け、ダイフェアリーで欠伸無効
・カバルドン...起点作りのスペシャリスト、欠伸を持つがダイフェアリーで無効化しつつ、瞑想積んだ+DM状態のピクシーを場に残せる。瞑想読み吠えるが辛いが、一旦積めばDMで交換無効。
カビゴンやニンフィア、バンギラスなど対面で有利とは言いにくいものもいるものの、極端に不利という訳でもなく、瞑想+範囲で受け構築や起点要因を起点に全抜きを狙えます。
- DM適正について
DM適正及び、運用がDM必須かという事に関してですが、DM適正は高い方、運用方法にもよるものの推奨するといった所ですね。
元々ウオノラゴンのエラがみクラスの超火力でもない限り大抵の攻撃を一発耐える耐久を持つ為DMすれば大抵の攻撃を二発耐えますし、また球補正込みのDM技の火力も馬鹿にできず球ダメ込みでDMドラパルト、ダイバーンでH252アーマーガア、ダイサンダーでDMギャラドスを落とせると強力な重火力ATとして運用可能です。
また受けを相手にする場合、欠伸対策にミストフィールドを展開したくなる点や、vsバンギラスニンフィアの為にどうしても消耗したくなります。
後トリックで技を固定された場合はほぼ必須になります。
しかしSが遅く、弱点を付けないDMATとの殴り合いでは不利になりやすい、瞑想を積んでいないと等倍一撃では落としにくく抜き性能が高くないなどの理由からDMATとしては抵抗を感じる人も多いと思います。また私自身、欠伸のない受け構築や、相手がDMを切らなければ非DMで足りる場面、他のエースに枠を譲った試合はありました。
よって私からはDM必須ではないがあった方が役に立つ場面が多い、状況によって使い分けて下さいとしか言えません。下に仮想敵を書き、DMが求められる相手と必要のない相手、両方書いておきます。
私の場合はこのピクシーをサマヨール軸のトリパで採用しており、DMエースの一候補として動かす機会は多かったですね。上からドリュウズにダイバーンを打てたり、瞑想→DMで特殊をごまかせるのが強かったです。
総括・採用理由
→環境の変化や数値インフレで耐久型としての運用が困難になりました。それを逆手に取り、なくはないC種族値と技範囲、マジックガードを活かしたATとして今回は採用します。C種族値139相当の数値と、並程度の耐久、妖・炎・電気の技範囲で耐久型よりも環境上位と張り合いやすくなっています。またマジガで消耗を最小限に抑えられ、瞑想+球で数値受けを、3ウェポンで耐性受けを許さず低火力受けポケ+構築相手に無双を狙いやすい点が何よりの魅力と考えます。
- 1.弱点の少なさと広範囲高火力によるある程度の対面性能
- 2.マジックガード+瞑想による対受け構築+場持ちの良さ・耐久調整の崩れにくさ
- 3.広範囲高火力と瞑想による受けにくさ
以下DMによる特徴
- 4.ミストフィールド展開による欠伸等の展開阻止、PT全体の状態異常耐性の付与
- 5.瞑想+弱点の少なさによる積んだ後の一定の抜き性能
- 仮想敵一例
・DMなくてもほぼ確実:サザンドラオーロンゲナットレイドヒドイデエルフーンサニーゴ(ガラル)ブラッキーヌオーアーマーガアカバルドンローブシン
・DMされなければ非DMでも行けるorDMしないとDMが厳しい:トゲキッスギャラドスドラパルトバンギラスカットロトムルチャブル
・どちらともいえない、型次第...バンギラスカビゴンオノノクスヒヒダルマ(ガラル)リザードン
・DMを切っても非DMに勝つのが精一杯....ミミッキュドリュウズパルシェンウオノラゴンパッチラゴンジュラルドンエースバーン
・不利...アイアントギルガルド(シールド)
基本構成
- 努力値
1.H132 B116 C252(C↑A↓) DS4(推奨)→非DM状態でA252ドラパルトの球ダイホロウ耐え、無振りアーマーガアのダイジェット×2、ギャラドスの球ダイジェット耐え、DM時特化鉢巻ウオノラゴンのエラがみ耐え、ミミッキュの球ダイホロウ+ダイフェアリー耐え、臆病サザンドラのダイスチルを丁度耐え
2.H132 B28 D4 C252 S84:S20振りアーマーガア、抜き調整、余りH、非DMでヒヒダルマ(ガラル)のつららおとし、カバルドンの地震×2を耐え
3.H252 C252 D4:特化サザンドラのダイスチル耐え、トゲキッスのダイジェット+弱点保険ダイジェットを耐え
耐久指数:1.B.20196 D.20570 2.B.18139D.20570 3.B.18988 D.22422
→Cはドラパルトギャラドストゲキッスパッチラゴンなどへの乱数がギリギリで、C種族値95と元々足りない為動かす余地がないため、特化を確定とし、その余りで耐久調整を施します。
1の調整ですが、私はこれを一番勧めます。物理・特殊双方最低限度の耐久を確保し、DMを切りたくない際にも最低一発打ち込めるBにした調整ですね。
Bに薄い場合持ち物なしヒヒダルマ(ガラル)のつらら程度でも大幅に削れると、非DMは勿論、DM状態で2発耐える事が難しく続けて二発物理を相手にしにくくなるためこれが一番場持ちがよくなります。
2は大文字の仮想敵のアーマーガアを抜くほか、バンギラスニンフィアブラッキーオーロンゲ等を抜く狙いもあります。S調整を施されている可能性もあり必ずしも優位に働くとは限りませんが上から殴れる可能性を残すことで少しでも消耗を抑え勝率を上げやすくできるのは良いと思います。
しかし物理耐久に1.11倍の差が出来、DM時の二耐えや非DM時高火力を耐える事が難しくなる為やや微妙です。
3は特殊耐久を重視しました。球以外のサザンドラを確実に止められ、唯一の懸念材料の弱点保険持ちのトゲキッスに対しても安定した殴り合いが可能になります。一見ただのぶっぱに見えますが、2よりは高い物理耐久を確保しつつ、サザンドラのダイスチルを丁度耐える構成を考えていくとこれに行きつきました。
ダメ計は確定欄の1のみで行います。
- 特性:マジックガード
→確定です。これがなければスリップダメージが入り放題で今回の仮想敵の受け構築の相手と張り合う事は出来ません。ステルスロックやどくびしのダメージを無効化する事でぎりぎりの耐久を温存できる点や、呪いを無効化できる点も魅力です。
天然について。現在実装されていませんが、もし天然が実装された場合の時の為に軽く触れておきます。→投稿初日に丁度実装されました、前の記述は誤りです。)7世代の運用ではマジックガード読みで積み技を誘う事は割と多い為その対策になります。積みターンを実質無効化しつつこちらが一方的に殴る事で試合を優位に運べることもあります。ダイアース、ダイナックル、ダイアシッドとDM技で能力変化を起こされやすいため特に活き易いです。
しかしダメ計を見てわかるように耐久は不足しており、正直な所HP1でも妥協したくない状態なのでこの型での天然は微妙だと考えます。育成論のコンセプトのvs受け構築でも球ダメ込みで消耗が激しいと予測される事からあまり勧められません。
天然を活かすなら耐久型が一番向いていると思います、
- 持ち物:命の球:今回のコンセプトで確定です。特性のお陰で反動を受けないです。二回瞑想≒一回瞑想+球という火力図式になるまで差が付き、これがなければ確定1~2のポケモンの多くが確2~3になります。
帯やプレート等は特性変更系の技を使われない限り球の劣化ですので論外です。
- 技構成:ムーンフォース 大文字 10万ボルト 瞑想
火力指数の記載とダメ計を行っていますが、(非DM/DM)の順です。
1.ムーンフォース(29825/40813)
外す理由がありません。マジカルシャインの1.2倍の安定した火力で、一貫性が高く相手のCダウンも狙えます。
火力基準としてH252トリトドンのような並以上のポケモンの耐久振りを確定2~乱数2で持っていけ、ダイフェアリーなら無振りドラパルトを乱数と耐久無振りの並耐久ポケモンを乱数で持っていける程度、瞑想込みダイフェアリーはムーンフォース二回分以上と安易な受け出しを許さない火力と言えます。
H4+DMドラパルト:72.2 ~ 85.6% /98.1 ~ 116.4% 乱1(93.7%)
H4ミミッキュ68.7 ~ 81.6%/93.1 ~ 111.4%乱1(62.5%)
H252D4オーロンゲ:117.3 ~ 139.1%~158.4 ~ 186.6%
H252D4トリトドン:50 ~ 59.6%/68.3 ~ 81.1%
H252D4カバルドン:56.2 ~ 66.9%/76.7 ~ 91.1%
H252バンギラス:61.3~72.9%/84.0~99.0%
H252ウォッシュロトム:55.4~66.8%/77.0~91.7%
2.大文字(23203)
これも確定。本来苦手なアーマーガアナットレイなどに対する有効打になり逆に奇襲できます。後出しされやすいドリュウズへの役割破壊にも。
火炎放射は非DMで個体数は多くないもののHDナットレイドリュウズへの乱数、ダイバーンでアーマーガアの乱数が変わる、DM運用だと命中が気にならないので不採用とします。
H252D4アーマーガア:80.0~95.1%/101.4 ~120.4%
HD252ナットレイ:143 ~169.6%/177.9~212.7%(DMだと37.5%)
D4ドリュウズ:109.7%~120.1%/138.9%~164.3%
H252 D4カットロトム:85.9%~102.5%/110.8%~130.5%
3.10万ボルト18837
受け構築の鬼門となるドヒドイデの遂行技な他、環境上位のギャラドストゲキッス、ダイジェットから入ってきたリザードンに強くなりDM同士の打ち合いをしやすくなるため確定。インテレオンや最近増えたラプラスミロカロスにも強くなります。
トゲキッスは一見有利な乱数に見えませんが、EF補正が入る為耐久振りだとしてもこっちに有利となります。
リザードンは球サンパワーダイバーンでDM状態を乱数で落としてくるものの、あらかじめ晴れを展開されていなければ何されても一発耐えますし、晴れ→ダイウォールでサンパワーダメの蓄積とターン枯らしが出来、裏に先制技持ちが居れば落とせる程度まで削れる、ダイジェットから入ってきたら有利なため不利とまでは言わないでしょう。
H252チョッキラプラス:35,0~41.7%/49.3~59.0%
H252ドヒドイデ:56.0~68.1%/80.8~96.1%
H4+DMギャラドス:69.8~83.6%/100.2~118.7%
H4+DMトゲキッス:33.2~39.4%/47.5~56.5%
D4+DMリザードン:44.1~52.6%/62.7%~72.8%
4.瞑想
ニンフィアやカビゴン等に回復を追いつかせない事とミラコサニーゴ(ガラル)対策、単純に耐久・火力の上昇で被弾回数とダメージを抑える事で消耗を抑える狙いもあります。
また受け構築以外に対しても積む隙を作る事で抜き性能を上げられます、一回積んだダイフェアリーの火力はHD特化バンギラスが乱数1と並大抵の等倍ポケモンでは受けられない火力になる、耐久もDM込みだと素の3倍となり、単体性能を大幅に上げられる技となります。
どれも極めて優先度が高く確定技、としたいところですが、瞑想は100%必要かと言われると微妙なため変えてもいいかもしれません。受け構築への安定性、DMのターン枯らしの危険性、単純な汎用性の確保の観点からこれ推奨ですが。
瞑想を変えるとしたら、HDトリトドンの打点になりガマゲロゲドサイドンやウォッシュロトムの打ち合いに強くなる草結び、PT次第で欲しくなるステルスロック、受け構築や低火力相手への延命性能を求める月の光などでしょうか。
差別化
今回の競合相手は受け相手の安定性を考え瞑想とマジックガードを両立できるポケモンに絞ろうと思います。
圧倒的な特殊耐久と火力でBの努力値に回せ尚ステータスにお釣りが生まれダイフェアリーで毒を無効化できマジカルフレイムも使えるという同じ特殊フェアリーのニンフィアに関してですが、DMを切らないと毒を無効化できない点、同時に受け出しできずその他のスリップダメに弱い点、非DM時の炎技の火力差、10万ボルトによるドヒドイデギャラドスへの打点などで差別化できているとします。
マジックガード+持ちな他、Sの高さとダイジェット、アシストパワーでコンボが決まれば高い抜き性能を発揮できます。熱風を持つため鋼をメタれ、一致サイキネでドヒドイデに打点があり最低限採用理由は満たせているといえます。
しかし、シンボラーは電気霊悪氷など弱点が多めで、また耐久が並あるかないか程度の数値しかなく、種族値上の特殊耐久には特に大きな差があります。ピクシーのように一発耐えて殴り返すという戦法にはあまり向きません。今回のピクシーと同等の耐久指数を実現するとなるとH252B92D116の努力値が必要でそこまで振ると優位点のSや火力に割くどころではなくなります。そこで差別化を図れます。
H110-B75-D85と高い耐久を持ち単エスパーで弱点を突かれにくいため場持ちがよいです。C125と高く、指数は補正込みC80振りランクルスのサイキネ=C特化ピクシーのムンフォです。
気合玉でドリュウズやカビゴンなどに打点があり、一応雷を使えるのでDM時トゲキッスギャラドスなども処理できます。
しかし悪抜群なためサザンドラオーロンゲなどに弱いです。また受けで相手にしたいブラッキーのイカサマを抜群で喰らいます、自己再生があれば延命できますがそうなると一つ技範囲を狭める事となります。
また炎技を使えずめざパが廃止された為、ナットレイに対する遂行が不安定で、アーマーガアにはDMを切らないと雷外しや羽の粘りといった負け筋を残します。
またS30もの差(耐久と火力差がある為指数だけならその分をSに回せばパターン2以外ピクシーと同等のSを実現できるもののの、そうするとランクルスの優位点が更になくなる)やダイフェアリーによる欠伸ループ対策も大きな差異です。
被ダメージ計算
ダメージ計算はパターン1のみ行います。
DM時の計算はHP割合を200%、瞑想込みの特殊耐久は150、瞑想+DMは300%とすれば求められます。
A252ギャラドスの球ダイジェット:83.4~98.9%
無振りカバルドンの地震:36.8~43.8%
無振りアーマーガアのダイジェット:42.2~50.2%
A特化ヒヒダルマ(ガラル)のつららおとし:75.4~88.7%
A252ドラパルトの球ダイホロウ:81.8~96.7%
A特化ウオノラゴンの鉢巻エラがみ:166.8~196.2%
C252サザンドラのダイスチル:84.4~99.4%
C252トゲキッスのダイジェット+二段階上昇ダイジェットor4段階上昇ダイジェット(弱保想定):181.2~213.9%(43.7%)
C特化眼鏡ウォッシュロトムのハイドロポンプ:77.0~91.4%
C252球リザードンの晴れサンパワーダイバーン:178.0%~210.6%(31.2%)
C無振りエルフーンのムンフォース:25.6~30.4%
C無振りドヒドイデのねっとう:16.5~19.7%
物理特殊双方、大抵の攻撃を一発、DMした場合ならもう一発耐える程度の耐久がある事が分かります。
運用
以下のような運用が主になるかと思います。
- 1.先発、もしくは事前に殴り合う相手を決めた上で死に出し。落とせそうなポケモンはそのまま殴る、妖抜群や耐久ポケモンなど相手が交換すると考えた場合には瞑想やドリュウズ読み大文字など裏に刺さる技を使います。相手がDMを切ってくると予測される場合はこちらも切って対抗します。
- 2.マジガを活かし受けループへ選出、もしくは毒・呪い・宿り木等を読んで後出しし瞑想でアドを取っていきます。
- 3.相手がDMを消費し、削れた1・2匹残っている試合の終盤に出し、DMや瞑想で詰めていきます。
→マジックガードで耐久調整が崩れない点と技範囲の広さにより特定の相手で詰まされる、起点にされるという事が少なく出しやすいです。球ダイスチルやウオノラゴンのような超火力を除けば非DMの場合でも最低でも相手に重い一撃を与える、またはDMを2ターン切らせ裏に繋げる、という事は出来ます。
難しいのは、こちらがDMを切るかどうかは構築の他、上で挙げたように相手のDMの有無や状態異常対策が必要かどうかなど状況に左右されることとなります。
私の構築はサザンドラ受けや受け構築対策を一任していたことや、トリックルーム構築で広範囲ATとして運用する事も多かった為DM消費が多かったですが、この育成論単体では個々のPTに合わせたDMの切り方の解説は難しいです。
ただDMとの殴り合いを想定する場合やMF展開が必要な場合、その他瞑想で全抜きを狙う場合は必要となる為同時選出するポケモンはDMしないと機能しないようなものとは組ませないほうがいいと考えます。
また瞑想に関してですが一回積みDMを切るとH252ウォッシュロトム程度なら確定1にできる火力と、三倍の特殊耐久が手に入りますので詰めると爆アドになります。しかし、鈍足で過信できるほどの特殊耐久はないため、受けなどの低火力や流し際に限定するようにしてください。
おわりに
読んでいただきありがとうございました。