はじめに
いつか星の海で初投稿です。
- 指定のない限りすべてのポケモンは理想個体を想定します
- HP、攻撃、防御、特攻、特防、素早さをH、A、B、C、D、Sの略称で表記します
- ダメージ計算はトレーナー天国様のツールをもとに計算しています
- ダイマックスしたポケモンには(大)と付けてます
ガオガエンガオガエンについて
上半身に比べて下半身が貧弱なヒールポケモン。映画やアニメにスマブラと多方面への顔出しも欠かさないレスラーの鑑。
ほのお/あくという良複合タイプ、H95-B90-D90の高水準な耐久に加えて隠れ特性にいかくを持つため、堅牢さにかけては御三家随一。さらにねこだまし等々の小技にも恵まれ、前世代のダブルではかのランドロス(霊獣)おじさんを抑えて使用率1位に躍り出たことからもそのスペックの高さが窺えます。
8世代においてはいかくが相対的な弱体化を受けた一方、新たにすてゼリフとブレイズキックを習得しました。
巷ではすてゼリフの方が注目されていますが、今回はもう1つの新技であるブレイズキックを軸にしたガオガエンについて考察していきます。
ブレイズキックについて
PP10 ほのお 物理 威力85 命中90
10%の確率で相手を『やけど』状態にする。急所に当たりやすい(急所ランク:+1)。
元バシャーモ専用わざ。
威力と追加効果は良い感じですが、命中90と偶に外すのが玉に瑕。タマだけに。
性能だけ見れば悪くないんですが肝心の習得者がフレアドライブ撃った方が強かったりメガバシャーモゴウカザルサブウェポンとしてもメインウェポンと範囲が被るので採用価値が薄かったりサワムラールカリオと、どうも不遇気味なわざです。
- 採用のメリット
ガオガエンもフレアドライブを覚えるので対戦では専ら高威力で命中安定のフレドラ撃つ個体が大半だと思います。そんな中、フレアドライブを差し置いてブレイズキックをメインウェポンに据える利点は主に2つ。
1つは反動ダメージがないこと。
せっかくの潤沢な耐久をフレドラの反動で削ってしまっては、上等な料理にハチミツをブチまけるがごとき思想(勇次郎並感)…とまでは言いませんが、単純にもったいないです。
鈍足なため上から叩かれやすく、そこへさらにフレドラの自傷ダメージが重なれば過労死待ったなしなので、耐久に振った型であればブレイズキックの方が物理アタッカーとしてのガオガエンには合っていると考えられます。ほのおのパンチと違って威力も最低限ありますし。
もう1つは急所に当たりやすいこと。
攻撃を急所に当てた場合、ダメージが1.5倍に増すのに加えて自身の攻撃ランク低下・相手の防御ランク上昇および壁を無視するというボーナスが付きます。つよい。
急所ランク+1では急所率12.5%とまだ頼りない確率ですが、+2になることで一気に50%にまで上昇、+3ともなると100%当たるようになります。+2からでも悪くない確率で急所を狙えるというわけですね。
この2点がブレイズキックを採用するにあたって注目すべきポイントとなります。
持ち物
- ピントレンズ/するどいツメ
持たせると急所率+1。
ブレイズキックの急所率が合計で+2となり、50%(命中も加味すると45%)の運こそ絡みますがノーリスクでフレアドライブ以上の火力の痛烈な蹴りをお見舞いできます。キックほどではないですが、他のわざも12.5%まで上がるので思わぬところで運勝ちできるかも?
壁展開に強くなる他、相手の能力変化を無視するDDラリアットと合わせることで要塞化を図ってくる相手への簡易的なメタとなり得るのもポイントです。
ちなみに、ピントレンズとするどいツメではなげつけるの威力が違う(レンズ:30、ツメ:80)ので、相手にすりかえ等で奪われてなげつけられることまで考慮するとピントレンズの方が優れていると言えます。
が、悪半減のガオガエンにわざわざ道具奪ってなげつけてくる相手もまずいないと思うので正直どっちでもいいです。私はツメの方がイメージに合ってカッコいいと思うのでそっち持たせてますね。
- とつげきチョッキ
D1.5倍。
これを着せるといかくと相まって凄まじい対面性能を誇ります。元々耐性的に特殊に強めなので相性はバッチリ。サイクルも回しやすくなるでしょう。
ただし、変化技が使えなくなるので搦手を使ってくる相手がやや苦手になります。ダイウォールも使えないので微妙に小回りが利かないことも。
- オボンのみ
HPが半分以下になったときに4分の1回復。
特に何か確定数をずらしたいわけではないですが、単純に場持ちが良くなります。
- フィラのみ
HPが4分の1以下になったときに3分の1回復。
発動条件はオボンよりシビアですが、回復量がでかいので大きく削れてしまった場合にもある程度持ち直せたりします。
イア・ウイ・バンジ・マゴも同様の効果がありますが、ロトムのようなA下降性格が採用されるポケモンがトリックしてきたときにこんらん状態にできる可能性があるフィラを一番推奨します。ミントケチったことを後悔させて差し上げろ
特性
- いかく
隠れ特性。場に出たときに相手のAを1ランク下げます。
タイマン性能の底上げや後続の負担緩和になるなど、とにかく汎用性が高いです。確定欄はこちら。
かいりきバサミ・クリアボディの他、8世代からはきもったま・せいしんりょく・どんかん・マイペースにも無効にされ、まけんき・かちき・あまのじゃく・ミラーアーマーには逆にアドを取られてしまうため注意してください。
- もうか
通常特性。HP3分の1以下で炎技の威力1.5倍。
効果は悪くないですが、鈍足なのでせっかく発動させても制圧能力にやや欠けるなど、いかくの方が勝手が良いですかね。
性格・努力値
- 調整例1
いじっぱり
H164 A252 S92
H:16n-1、6n-1
A:特化
S:S20振りアーマーガア抜き抜き
Aにぶっぱして残った分でHとSを調整。
Aぶっぱの理由としては
- それほど高くないメインウェポンの威力をカバー
- 急所狙いのブレイズキックによる相手への負荷を大きくしたい
- アイアント(大)に確1が取れたり、防御特化ナットレイを悪くない乱数で蹴り倒せる等、一部相手への確定数・乱数が良くなる
といったところです。
Sは今作激戦区となる60族に位置しているのでどのくらい振るか迷いましたが、少し上の方にてっぺきやビルドアップ持ちの多いアーマーガアやとけるを覚えるマホイップがいるのでSに甘えたそいつらを抜けるようにしときました。
アーマーガアに関しては、H振りのみ程度なら急所ブレイズキックで一撃、防御特化の場合でもつるぎのまい等でAを+1以上上げれば貫けれるので、対面からいかくを反射されてもワンチャン勝てます。ただし、ボディプレスが痛いので猶予がそこまであるわけではありません。というか本来タイプ有利なんだから負けないでくれ
急所狙い前提でS調整してるところがあるので、ピントレンズ/するどいツメを持たせる場合はこちら。
- 調整例2
H228 A252 S28
H:8n-1
A:特化
S:同族+4、S4振りバンギラス抜き抜き
例1からSを削ってHに回した調整。
これでいかく込みではりきりアイアント@いのちのたまのばかぢからを8分の7の確率で耐えるようになります。(さらにSを削ってH実数値を201にすれば確定耐えします)
また、ちょうど無振りブラッキーより1だけ遅いことから後攻とんぼがえり/すてゼリフであくびループのカットも狙えたりします。ただし、闇雲にとんぼ撃ったりするとまもるでスカされてそのまま寝かされる可能性があるので立ち回りは慎重に。
チョッキや回復きのみを持たせるならこちらがおすすめ。
役割
- 高水準の耐久+固有の耐性+いかくを活かしたサイクルパーツ
- 炎+悪の一致技による広い範囲への削りや負担掛け
- 対ゴーストタイプに安定したアタッカー
- 壁やBアップで固めてくる相手の崩し(ピントレンズ採用時)
わざ
- 確定
ブレイズキック
本論のコンセプト。ちなみにガオガエンの場合、キックとは名ばかりにモーションは殴りかかる動きだったりします。蹴りかかるモーションは別にちゃんとあるのに何故だゲーフリよ。
- 準確定
DDラリアット
元専用技。威力・命中・一貫性どれも安定している上、相手の能力変化を無視する効果が地味に優秀。あついしぼうっぽいカビゴンにはこっちを撃ちましょう。余談ですが、DDはディバイディングドライバーダーク・ダブルの略らしいです。
- 選択
とんぼがえり
つるぎのまい
有利対面や低火力相手に舞う事で裏の受けを崩したり、後続への負担を大きくできたりします。タイプ上やけどが無効のため上がったAが活きやすく、これがあればサニーゴ(ガラル)等のちからをすいとる持ちに詰まされる心配もなし。崩し性能の補強となるのでピントレンズ型には搭載しておくことをおすすめします。
ドレインパンチ
低火力なものの回復効果がおいしいサブウェポン。格闘弱点の相手との撃ち合いにやや強くなります。他、ダイナックルとしてAアップなんかにも。
クロスチョップ
上B。復帰が難しい。ピントレンズ持ちで急所ランク+2となるのでガオガエンミラーの際なんかに強く出れたり、急所に当たればバンギラスサザンドラを1発で持っていけたりします。ただし命中不安。ダイナックル時は威力90に下がる点にも注意。インファイトは「耐久を自分から削りたくない」という本論のコンセプトから外れるため残念ながら候補外とさせていただきます。
じごくづき
かみなりパンチ
ねこだまし
唯一の先制技。様子見やタスキ潰しに。ダイマックスした相手は怯まないので、シングルでの優先度は前世代と比べるとそれほど高くないかもしれません。
すてゼリフ
ブレイズキックと共に得た新たな力。今回の型はアタッカースタイルなのでとんぼがえりの方が噛み合っているとは思いますが、こちらも普通に優秀です。後続の負担を和らげたい場合に。
おにび
ダメージ計算
※被ダメは確定欄の値で計算してます。
- 与ダメージ
ブレイズキック(通常時/急所時)
H4皮剥げ後ミミッキュ
76.5〜91.3%/115.7〜136.5%
確定2発/確定1発
H4トゲキッス
47.2〜56.5%/71.4〜84.5%
乱数2発(84.38%)/確定2発
B4ドリュウズ
117.8〜139.5%/176.2〜208.6%
確定1発
H252アーマーガア
68.3〜82.0%/103.4〜122.9%
確定2発/確定1発
H252B4ギルガルド(シールドフォルム)
65.9〜79.0%/100.6〜118.6%
確定2発/確定1発
HB特化アーマーガア
49.8〜59.5%/74.1〜88.8%
乱数2発(99.61%)/確定2発
H4アイアント(大)
100.8〜118.8%/150.4〜177.4%
確定1発
H4ガラルヒヒダルマ(大)
65.2〜76.8%/96.7〜114.4%
確定2発/乱数1発(81.25%)
HB特化ナットレイ
99.4〜119.3%/148.1〜179.0%
乱数1発(87.50%)/確定1発
HB特化クレベース
33.7〜41.6%/51.5〜62.4%
確定3発/確定2発
むぅ様のラプラス(育成論ソードシールド/635)
34.1〜40.8%/51.6〜61.0%
確定3発/確定2発
H252ニンフィア
51.0〜60.9%/77.2〜91.1%
確定2発
H252B4マホイップ
54.1〜63.4%/80.2〜94.8%
確定2発
HB特化オーロンゲ
34.2〜40.6%/51.0〜60.9%
確定3発/確定2発
HB特化エルフーン
69.5〜83.8%/105.4〜125.7%
確定2発/確定1発
HB特化ピクシー
31.7〜37.6%/47.5〜56.4%
乱数3発(87.11%)/乱数2発(83.20%)
DDラリアット
B4ドラパルト
114.1〜133.7%
確定1発
H252シャンデラ
97.0〜115.0%
乱数1発(81.25%)
B4エースバーン
60.0〜70.3%
確定2発
B4オノノクス
52.3〜62.3%
確定2発
H252ヒートロトム
43.9〜52.2%
乱数2発(17.19%)
HB特化カビゴン
25.8〜30.7%
確定4発
HB特化エルフーン
17.4〜21.0%
乱数5発(3.22%)
HB特化ガラルサニーゴ@しんかのきせき
43.1〜51.5%
乱数2発(6.25%)
HB特化ブルンゲル
64.7〜76.3%
確定2発
とんぼがえり
B4サザンドラ
52.7〜62.3%
確定2発
H252バンギラス
36.7〜43.5%
確定3発
ドレインパンチ
H252バンギラス
77.3〜92.8%
確定2発
H244ガオガエン(通常/いかく込)
46.8〜55.7%/31.8〜37.8%
乱数2発(70.70%)/乱数3発(86.91%)
B252カビゴン
25.5〜30.6%
確定4発
クロスチョップ(通常/急所時)
H4ホルード
89.4〜105.6%/132.9〜157.8%
乱数1発(31.25%)/確定1発
B4サザンドラ
74.3〜88.6%/112.6〜132.9%
確定2発/確定1発
H252バンギラス
83.1〜98.6%/123.7〜146.9%
確定2発/確定1発
H244ガオガエン(いかく)
41.8〜49.8%/93.5〜110.4%
確定3発/乱数1発(62.50%)
HB特化カビゴン
40.4〜47.9%/60.7〜71.9%
確定3発/確定2発
かみなりパンチ
H4ギャラドス(いかく/じしんかじょう)
81.9〜98.2%/124.0〜147.4%
確定2発/確定1発
H252アシレーヌ
59.9〜70.6%
確定2発
ダイバーン(ブレイズキック)
B4カットロトム(大)
84.0〜99.2%
確定2発
H4ホルード
85.7〜101.2%
乱数1発(6.25%)
ダイアーク(DDラリアット)
B4ドラパルト(大)
86.5〜101.8%
乱数1発(12.50%)
B4パッチラゴン
73.3〜87.3%
確定2発
ダイワーム(とんぼがえり)
B4サザンドラ
89.8〜106.6%
乱数1発(37.50%)
H252バンギラス
61.8〜73.4%
確定2発
H244ガオガエン(通常/いかく込)
37.3〜44.3%/25.4〜29.9%
確定3発/確定4発
ダイナックル(ドレインパンチ)
B4サザンドラ
67.1〜80.2%
確定2発
H252バンギラス
92.8〜110.1%
乱数1発(56.25%)
H244ガオガエン(通常/いかく込)
55.7〜66.7%/37.8〜44.8%
確定2発/確定3発
B252カビゴン
45.1〜53.6%
乱数2発(33.20%)
ダイサンダー(かみなりパンチ)
H4ギャラドス(大)
105.3〜125.1%
確定1発
H252アシレーヌ
102.7〜120.9%
確定1発
- 被ダメージ(通常/いかく込)
A252ミミッキュ@いのちのたまのじゃれつく
45.5〜53.9%/29.3〜35.6%
乱数2発(39.06%)/乱数3発(16.33%)
A252ドラパルトのドラゴンアロー
1発23.6〜28.3%/1発15.7〜18.8%
乱数4発(85.12%)/乱数6発(80.31%)
※物理ドラパルトはクリアボディ個体が多いのでいかく込のデータはあまり役に立たないかも
無振りカビゴンののしかかり
30.4〜36.1%/20.4〜24.1%
乱数3発(38.33%)/確定5発
A252ドリュウズのじしん
100.5〜119.4%/67.0〜79.6%
確定1発/確定2発
A特化バンギラスのストーンエッジ
109.9〜129.8%/73.3〜88.0%
確定1発/確定2発
A特化ギルガルド(ブレードフォルム)のインファイト
91.1〜107.9%/60.7〜72.3%
乱数1発(43.75%)/確定2発
A252アイアント(はりきり)@いのちのたまの
・ばかぢから
134.6〜159.2%/90.1〜106.3%
確定1発/乱数1発(37.50%)
・ダイナックル(ばかぢから)
107.3〜126.7%/70.7〜84.3%
確定1発/確定2発
A特化ガラルヒヒダルマ(ごりむちゅう)のばかぢから
136.1〜160.2%/90.1〜106.8%
確定1発/乱数1発(37.50%)
A特化パルシェン(スキルリンク)のロックブラスト
1発15.7〜18.8%/1発10.5〜12.6%
2ターン目の瀕死率約51%/3ターン目の瀕死率約51.4%
無振りアーマーガア(ミラーアーマー)のブレイブバード
35.1〜41.4%
確定3発
B特化アーマーガアのボディプレス
50.3〜59.7%
確定2発
B特化クレベースのボディプレス
74.3〜88.0%
確定2発
A252ギャラドスの
・たきのぼり
84.8〜100.5%/56.5〜67.0%
乱数1発(6.25%)/確定2発
・ダイストリーム(たきのぼり)
135.1〜160.2%/91.1〜107.9%
確定1発/乱数1発(50.00%)
A特化シザリガー(てきおうりょく)のクラブハンマー
136.1〜161.3%/92.1〜108.9%
確定1発/乱数1発(50.00%)
A252ウオノラゴン(がんじょうあご)のエラがみ(先制)
194.8〜229.3%/128.8〜151.8%
確定1発
A252パッチラゴン(はりきり)のでんげきくちばし(先制)
104.2〜123.0%/69.1〜81.7%
確定1発/確定2発
無振りオーロンゲのソウルクラッシュ
28.8〜34.6%/18.8〜22.5%
乱数3発(3.22%)/乱数5発(88.12%)
C252トゲキッスの
・エアスラッシュ
35.1〜41.4%
確定3発
・ダイジェット(エアスラッシュ)
60.2〜71.2%
確定2発
C特化ラプラスのうたかたのアリア
73.3〜88.0%
確定2発
C特化ニンフィア(フェアリースキン)のハイパーボイス
51.8〜61.3%
確定2発
C252ヒートロトムのボルトチェンジ
29.8〜35.1%
乱数3発(14.99%)
C252サザンドラのりゅうせいぐん
61.8〜73.8%
確定2発
C252アローラキュウコンのムーンフォース
34.6〜40.8%
確定3発
無振りエルフーンのムーンフォース
25.1〜29.8%
確定4発
次回予告
君達に最後の最新情報を公開しよう
切断バグにより全ての試合は昇華される
壊滅するモラル
レートある者の定め
ランクバトルの存亡を懸けた熱き廃人達の物語は終わる
勇気の切断王ガオガエン 最終回『垢BAN』
次回、今世紀最強最後のチャンピオンタイム承認!