はじめに
こんにちは、初めましての方は初めまして、ミナミのコアリクイと申すものです
今回は脇役と見せかけた超火力の崩し役、眼鏡ペリッパーを紹介させていただきたいと思います
雨パの始動役としての役割もこなしつつ、単体でも爽快感のある動きができる型となっております
今回は確定欄のCSベースの調整だけでなく、HCベースの調整の紹介も載せております
どうぞよろしくお願いします
注意
- 特に理由がない限り互いに理想個体を想定します
- この育成論では「HP・こうげき・ぼうぎょ・とくこう・とくぼう・すばやさ」についてそれぞれ「H・A・B・C・D・S」という略称を用います
- ダイマックスをDMと略して表記しています
- ダメージ計算はダメージ計算SS様とポケソル様のものを使わせていただいています
- その他質問などはコメント欄にてよろしくお願いします
ペリッパーペリッパーについて
言わずと知れた雨パ指導役ですね
とくせい「あめふらし」で繰り出した際に雨を展開する事ができ、後続のすいすいエース等のサポートをする事が主な仕事になりやすいポケモンです
しかし、「あめふらし」のおかげで、タイプ一致のみず技を×1.5で打つ事ができ、また、一貫を取りやすいひこうタイプの高威力技「ぼうふう」を必中で打てるため、単体でのアタッカー性能も馬鹿にならないポケモンだったりします
種族値はH60.A50.B100.C95.D70.S65
紙耐久のイメージがありますが、それは特殊耐久に関しての話で、物理耐久は意外とあり、抜群を取られない限り割と1発は耐えます
C95はアタッカーとして運用するには物足りなく見える数値ですが、先述した通り、扱う技の威力の高さと雨補正によって種族値以上の火力がでます
Sはやや鈍足ですが、環境に多い60族アシレーヌガオガエンニンフィアギルガルド(シールド)ラプラスマタドガス(ガラル)ピクシーより速いのは取り柄ですね
「あめふらし」の価値
今回のペリッパーの型は単体性能に比較的重きを置いているとはいえ、雨の展開も言わずもがなで重要な役割です
確かに今作のすいすいエースカジリガメルンパッパガマゲロゲツンベアーカマスジョーは、ダイストリームを選択する事で自力で雨を降らすことができます
しかし、それでも「あめふらし」を持つポケモンがいる事で、1t目の火力や初速をサポートできたり、DM権の選択に自由が生まれたりする事はとても価値があると考えます
何故「こだわりメガネ」なのか
雨エースを止めにくる受けポケや、ペリッパーペリッパーを受けにきた生半可な特殊受けを悉く確定2発に捕える事ができるようになるからです
後ほど詳しく言及しますが、具体的には
- HBピクシーピクシーを雨ドロポンで確定1発
- HBアーマーガアアーマーガアを雨ドロポンで確定1発
- 意地ABチョッキカビゴンカビゴンを雨ドロポンで超高乱数2発
- H252ウォッシュロトム水ロトムを雨ドロポンで確定2発
- 無振ドラパルトドラパルトをぼうふうで高乱数1発
- HBナットレイナットレイをぼうふうで確定2発
- HBドヒドイデドヒドイデをぼうふうで確定2発
くらいの事ができます
Dに厚いポケモンでもそうそう受からない火力ですね
受けポケへの崩し役としても動く事ができるようになりますし、低速ポケ相手ならエースが仕留めきれなかった残党も刈りとる事ができます
みず・ひこうという攻撃範囲も優秀です
「きあいのタスキ」や「しめったいわ」なども十分候補に入るかと思いますし、それもまた強いかと思いますが、今回は「こだわりメガネ」を前提にご紹介させていただきます
CSベースかHCベースか
確定欄のペリッパーペリッパーは準速60族アシレーヌギルガルド(シールド)や実数値110前後のH振ロトムを抜くために、かなりSに振っています
主な理由としては、そうする事で、
- H振ウォッシュロトムの後出しを雨ドロポン×2で仕留める
- H振カットロトムの後出しを暴風×2で仕留める
- カットロトムウォッシュロトムアシレーヌ辺りから蜻蛉を入れながら逃げる
- HCヒートロトムヒートロトムを無償突破する
- 終盤の掃討戦を優位に進めたり、エースのためにロトムなどへの削りを入れやすくする
などの動きが可能となるからです
一応ダイジェット1回で最速100族くらいまでなら抜けるので、その気になればミミッキュミミッキュもペリカン単体で撃破可能です
スカーフやオボン・チョッキの可能性もありますが、確実に型の判定を行う事ができるという意味もありますし、意表も突けます
ペリッパーカジリガメナットレイみたいな選出で初手ペリッパーvsヒートロトムとなってしまった場合に、「もしスカーフならそれはそれで亀で倒せるや」と突貫できるのも強いです
相手のパーティーの並び的にスカーフの所在が十分に予想にできる事も多いですし…
一方で、HCベースの主なメリットは、トゲキッストゲキッスやギャラドスギャラドスなどのダイジェットを1発耐える事ができるようになる事などです
また、ハチマキではないヒヒダルマ(ガラル)ガラルヒヒダルマの五里霧中つららおとしやスカーフウオノラゴンウオノラゴンのエラがみくらいまでは1発耐えるようになります
どちらも一長一短で、今回の確定欄はCSベースとしていますが、ぶっちゃけ筆者の好みですし、パーティーに合う方を育てましょう
パラメータ調整
CSベースの調整例
性格:ひかえめ(A↓C↑)
努力値:C252.D20.S236
実数値:H135.A49.B120.C161.D93.S115
- H:4n-1(ステロダメージ意識)
- A:一応逆V推奨
- HD:特化アシレーヌアシレーヌのムーンフォース確定耐え調整
- S:準速60族抜き抜き抜き
HBは無振りでも結構いろいろ確定耐えしますので、割と信用は置けます(詳しくはダメ計にて)
HDは雨構築がアシレーヌアシレーヌを割と呼ぶので、最低限の行動回数は確保してアクジェ読みと眼鏡判定の分だけ有利を取ろうという考えです
Sはこれ以上速いHCベースのロトムは流石にそうそう居ないだろうというラインで、少し過剰目に余りを振り切っています
Cは割と乱数勝負も多いので特化で
HCベースの調整例
性格:ひかえめ(A↓C↑)
努力値:H220.B12.C252.D12.S12
実数値:H163.A49.B122.C161.D92.S87
- H:4n-1(ステロダメージ意識)
- HB:陽気.A252ギャラドスギャラドスの珠ダイジェット(とびはねる)最高乱数以外耐え
- HD:臆病.C252トゲキッストゲキッスのダイジェット(エアスラッシュ)確定耐え
- S:4振り同族ペリッパーブラッキーグレイシア抜き
よほどの高火力以外なら1発耐えてくれます
技構成
ハイドロポンプ
タイプ一致で雨補正ものる威力110の最大打点
命中不安ですが「なみのり」では落とせない相手がかなりいるので確定欄はこちら
特殊受けの王者カビゴンカビゴンも舐めて出てきたら4にます
アーマーガアやピクシー辺りを一撃でぶっ飛ばして気持ちよくなりましょう
※基本的に雨下で計算しています
- H252.D4アーマーガアアーマーガア
(103.9~122.9%) 確定1発
- H4ミミッキュミミッキュ
(137.4~162.5%) 確定1発
- H252ニンフィアニンフィア
(74.2~87.6%) 確定2発
- H252ウォッシュロトムウォッシュロトム
(56.0~66.2%) 確定2発
- H252.D4ピクシーピクシー
(100.9~118.8%) 確定1発
- H252.D4輝石タイプ:ヌルタイプ:ヌル
(64.3~76.2%) 確定2発
- D4チョッキカビゴンカビゴン
(48.9~57.8%) 乱数2発(97.6%)
- HD特化カビゴンカビゴン
(47.5~56.1%) 乱数2発(83.9%)
- H252ヒートロトムヒートロトム
(225.4~264.9%) チョッキ+DM以外は1発
- HD特化カバルドンカバルドン ※砂下
(101.3~120.9%) 確定1発
- H252バンギラスバンギラス ※砂下
(81.1~95.6%) 確定2発
- H252ギルガルド(シールド)ギルガルド
(84.4~99.4%) 確定2発
- 無振ドラパルトドラパルト
(72.3~85.2%) 確定2発
- H252.D4ブラッキーブラッキー
(74.2~87.6%) 確定2発
☆ダイストリーム☆
- 無振DMドリュウズドリュウズ ※砂下
(81.0~95.6%) 確定2発
- H4ミミッキュミミッキュ ※雨下
(116.7~138.1%) 確定1発
- 無振DMリザードンリザードン ※晴下
(78.4~94.1%) 確定2発
ぼうふう
タイプ一致かつ雨下で必中となる威力110のメインウェポンその2
半減されにくく生半可な受けだしは許しませんし、Dに振っていないドヒドイデナットレイドヒドナットなら連打しているだけで崩せます
- 無振ドラパルトドラパルト
(96.3~114.1%) 乱数1発(81.2%)
- H252ニンフィアニンフィア
(49.5~58.4%) 乱数2発(98.4%)
- H252チョッキカットロトムカットロトム
(50.3~59.8%) 確定2発 ※オボンでも確定2発
- H252アシレーヌアシレーヌ
(58.2~69.5%) 確定2発
- H252ラプラスラプラス
(54.8~64.9%) 確定2発
- H252.D4ナットレイナットレイ
(60.2~71.8%) 残飯×2込み確定2発
- H252.D4ドヒドイデドヒドイデ
(59.2~70.7%) 残飯×2込み確定2発
- H4ミミッキュミミッキュ
(91.6~108.3%) 皮ダメ込み1発
- H4ギャラドスギャラドス
(73.6~86.5%) 確定2発
- 無振ウオノラゴンウオノラゴン
(90.9~107.2%) 乱数1発(43.7%)
とんぼがえり
「ばけのかわ」やタスキの可能性を潰しつつ交代できたり、相手の交代を見つつ交代できる優秀な技
火力に期待する種類の技ではないのでダメージ計算は割愛させていただきます
こらえる
クッションとして後投げして1発耐え、こらえるを使う事でDMターン枯らしを狙えます
拘りアイテムとはアンチシナジーに見えますが、ダイウォールが使えるという事が天候の奪い合いにおいて重要で、例えば、すなかきドリュウズドリュウズに対して
- 相手のダイロックをダイウォールで透かす
- 相手のダイロックを珠でも確定耐えし、後攻ダイストリームで雨をキープ
- 相手のダイロックをダイウォールで透かす
- 後続のすいすいエースでトドメ
という処理ルートを取れるようになります
(ダイウォール読み剣舞の択は発生します)
B4カジリガメカジリガメでは意地ドリュウズドリュウズの珠ダイアースをDMしても耐えないような場合があるので、ペリッパーペリッパーでいなすルートがある事は大きいです
はたきおとす
優秀なのですが、先述したこらえるの優先度の方が高いかなぁと思います
眼鏡運用だと火力に優先してまで叩きたい相手があまり思いつきません
被ダメージ(CSベースとHCベースの比較)
※基本的にCSベースの計算を表示して、HCベースならどうなるかを下に追記しています
簡単にまとめると、HCロトムなど相手に1回動ける事で立ち回りを柔軟にしたいか、あと一息耐えたいかのトレードオフです
どっちの方が優れているとかいう事ではなく、正直やられる時はどっちもやられます
ダイジェットを1発耐えたとしても、もう一回ダイジェットを積まれる事で結局すいすいエースが被弾して雨ターンも消費する事になるので、裏に珠カジリガメカジリガメなどの飛行ポケを一撃で飛ばせるエースがいるのなら、耐えない方が都合がいい場合もあります
あくまでお好みで
- 陽気.A252ミミッキュミミッキュ
珠じゃれつく
(57.7~69.6%) 確定2発
珠かげうち
(25.9~31.8%)
珠ダイフェアリー(じゃれつく)
(83.7~99.2%) 確定2発
※なんとこのペリカン、CSベースだとミミッキュミミッキュに相手にDMを切ることで確実に勝てます(あんましないけど)
HCでも珠じゃれつくは8割程度の乱数2発で落とされます
- 陽気.A252ドラパルトドラパルト
珠ドラゴンアロー≒物理ダイドラグーン
(81.4~94.8%) 確定2発
鉢巻ドラゴンアロー
(90.3~108.1%) 乱数1発(43.7%)
- 臆病.C252ドラパルトドラパルト
りゅうせいぐん
(88.8~105.1%) 乱数1発(37.5%)
※対ドラパルトドラパルトはHCでもCSでもあまり変わらないかなという印象
特殊型はどうせ10万持ってますし…
- 意地.A252ドリュウズドリュウズ
珠ダイロック(いわなだれ)
(161.4~190.3%) DMして確定耐え
※対ドリュウズドリュは特性をしっかり確認しましょう
「すなかき」ならかなりの公算でダイロックが飛んでくるので、先述した通りダイウォールでいなすか、引き先があるのなら素引きます
先発などで型破りが判明したのなら後攻とんぼがえりでタスキの可能性を潰しつつ雨エースを展開しちゃえばほとんどOK
HCベースなら陽気個体の岩石封じを超高乱数で2耐えできますが、動きはあまり変わりません
- 臆病.C252トゲキッストゲキッス
ダイジェット(エアスラッシュ)
(100.0~118.5%) 確定1発
エアスラッシュ
(58.5~69.6%) 確定2発
※HCだと確定耐えしますが、珠だと倒されますし、エアスラ怯み狙いも普通にしてくる可能性があります
まだ、HCでもエアスラは95.7%の乱数2発です
- 意地A252ヒヒダルマ(ガラル)ガラルヒヒダルマ
五里霧中つららおとし
(94.0~111.1%) 乱数1発(68.7%)
五里霧中ストーンエッジ
(146.6~173.3%) 確定1発
※HCなら五里霧中つららおとしは確定耐えできますが、エッジやハチマキだと無理です
とはいえ、その後に拘りが確定したダルマと雨下のすいすいエースが対面する事になるので、そこまで不利にはならないのがペリッパーペリッパーの強みです
- 陽気.A252ギャラドスギャラドス
ダイジェット(とびはねる)
(80.7~95.5%) 確定2発
※HCだと珠でも最高乱数以外耐えます
ペリッパーペリカンさんは謎に硬いです
- 控えめ.C252アシレーヌアシレーヌ
ムーンフォース
(82.9~98.5%) 確定2発
アクアジェット ※雨下
(8.8~11.1%) 12~15ダメージ
※次のアクジェを耐えるかは乱数次第です
HCベースだと準速個体に上から殴られるので、CSベースだと対面で勝つというより後半戦に上を取れる分だけ有利になる感じですね
- 臆病.C252サザンドラサザンドラ
りゅうせいぐん
(106.6~126.6%) 確定1発
※非DMだとこの辺から飛ばされます
HCベースだと低乱数1発(18.7%)で耐えます
- 冷静.A4.C252ギルガルド(ブレード)ギルガルド
シャドーボール
(75.5~89.6%) 確定2発
かげうち
(22.9~27.4%)
- 意地.A252ギルガルド(ブレード)ギルガルド
かげうち
(29.6~35.5%)
シャドークロー
(51.8~62.2%)
※この対面はHCベースなら特化シャドークローを2耐えしますし、ACのどっちもぶっぱみたいな型以外はシャドーボール+かげうちを耐えるので、HCベースの方が有利です
とはいえ安定して致命傷は入れられます
- 陽気.A252ウオノラゴンウオノラゴン
頑丈顎エラがみ ※雨下
(94.0~111.1%) 乱数1発(68.7%)
※HCだとハチマキ以外は確定耐えしますので、スカーフウオノラゴンウオノラゴンが重いのならHCの方がオススメ
運用
とんぼがえりが使えるなど先発適性も高いですが、真に狙いたいのはペリッパーvsアーマーガアのような低速低火力の受けポケとの対面です
例えば、雨パのナットレイナットレイやカジリガメカジリガメはアーマーガアナットレイドヒドイデなどを誘います
そういった受けポケに対してペリッパーペリッパーを後投げするなどして対面を作り、まるで受からない超火力を押し付けていくという寸法です
そのまま倒させてくれるならカジリガメカジリガメで蹂躙すればいいですし、引いてきたとしても裏に相当な負荷をかける事ができます
仮にCSベースにした場合、そのままペリッパーペリッパーで崩しきれる範囲にロトムなどを加える事ができ、不利な交代の回数を減らす事が狙えます
あとは場合によってクッションがてら雨を降らせるなど、上手く天候を操作して雨エースの覇道を支えてあげましょう
相性の良い味方
あくまで一例ですので悪しからず…
ペリッパーペリッパーの存在意義ですね
特に、カジリガメカジリガメは珠を持っているとギャラドスギャラドス・トゲキッストゲキッス辺りを一撃で持っていく事ができますし、ラム+剣舞もクソ強く、ラプラスラプラスもあまり怖くありません
- ナットレイナットレイ
相性補完に優れた安定の組み合わせ
雨下だと割となんでも耐えます
ガチガチの耐久型よりもパワーウィップなどを搭載した攻撃的な型の方が合いやすいような気がします
- フェアリータイプ・じめんタイプ
雨パですとパッチラゴンアイアントドラパルト辺りが重くなるので、トゲキッスカバルドンバンバドロのようなポケモンで対策したいところです
おわりに
いかがだったでしょうか?
意外と甘く見られがちですが、展開次第でカビゴンやアーマーガアをタダで持っていけたりするパワーがありますので、興味が湧けばぜひ育成していただけると幸いです
雨エース以前にペリッパーペリッパーがほぼ全部貫くなんて事もしばしば…笑
ご高覧ありがとうございました!
雨パ楽しいですよ(^ν^)