はじめに
ご高覧頂きありがとうございます。
私はポケットモンスタースカーレット/バイオレットから初めていわゆる「ガチ対戦」に足を踏み入れた初心者です。モンスターボール級ではありますが本ポケモンを採用したパーティで勝率7割を達成し、スーパーボール級に上がれましたので、記念に育成論を投稿してみようと思い立った所存です。
この育成論は、ポケモンソードシールドの以下の育成論を大いに参考にしています(フォークというのでしょうか)。当記事を読む前に以下の記事も目を通して頂けると分かりやすいかと思います。
当方、これが初めての育成論の投稿となるので拙い部分も多々あるかと思われますが、今作スカーレットバイオレットに登場するポケモンとの対面を自分なりに頑張って考察したので暖かい目で見ていただけると幸いです。
少しでも気になる点や矛盾点等ございましたら(柔らかな口調で)お気軽にコメントでご指摘をお願いします。
また、本記事では「個体値」「努力値」といった非公式用語や、HP→H、攻撃→A、ぼうぎょ→B、とくこう→C、とくぼう→D、すばやさ→Sといった記号をしばしば用いています。予めご了承ください。
たとえば、C252〇〇とは「とくこう」の努力値が252(最大)であるポケモンを指します。
ダメージ計算にはポケソル様の「ダメージ計算ツールSV」をお借りしました。ありがとうございます。
採用理由と役割
イエッサン♀イエッサン♀の最大の魅力(採用理由)は、その特性「サイコメイカー」にあります。場に出たターンにサイコフィールドを展開し先制技を無効化します。こうすることでオーロンゲオーロンゲからの挑発や捨て台詞、デカヌチャンデカヌチャンのねこだまし、エクスレッグエクスレッグの出会い頭等に邪魔されることなく壁(リフレクター、ひかりのかべ)を貼ることが出来ます。
壁を貼ることで裏のポケモンへのダメージを半減し、エースが積み技(自身の能力を上昇させる、りゅうのまい等の技)を使う隙を作ることが出来ます。ここでも裏のエースが先制技で削られてしまったり、倒されてしまったりする恐れがありません。
そして最後に、HPが減ったり状態異常になったりしたエースを「いやしのねがい」によって全回復して復活させることができます。これも大きな魅力であり、ロマンのあるコンボです。
タイプもそれなりに優秀であり、エスパーとノーマルの複合であるため、エスパーの弱点であるゴーストタイプを無効化しています。(悪タイプにめっぽう弱いですが…)
イエッサン♂イエッサン♂も同じことが出来ますが、相手に攻撃せずにサポートするのが役割なので、種族値的に耐久性に優れた♀の方が適任でしょう。(あとかわいい。)
持ち物
ぼうじんゴーグル
オボンのみ
参考記事の方ではこちらを採用しています。耐久性が上がるので壁を貼ったりいやしのねがいを通したりしやすくなります。
たべのこし
オボンのみと方向性は同じです。ただそこまで長いターン場に居座るポケモンではないので、パーティにオボンのみ持ちがいない限りはオボンのほうがおすすめです。
ひかりのねんど
「リフレクター」「ひかりのかべ」のターンを計8ターンに延長することが出来ます。
特性
サイコメイカー
コンセプトでもあるため確定です。サイコフィールドを展開することによって5ターンの間先制技を無効化します。
性格・努力値と調整
- 努力値
H252 B252 D4
もともと物理耐久に欠けること、今流行りのポケモンが物理に偏っていることから、物理耐久方面に特化させます。個体値はA以外はV(31)ですが、イエッサン本人が攻撃することはほとんどないのでCに関してはVでなくてもよいでしょう。
(また、イエッサンはエスパータイプであるため「イカサマ」が抜群で入ってしまいます。「イカサマ」はこちらのAの実数値を参照する技のため、Aの個体値を0にすることでダメージを最小限に抑えるのが理想です。)
BとDを少し削ってSに20振ることでS4振りのロトムを抜くことが出来るため、こだわりメガネトリックに対して気休め程度の対策になりますが、スカーフには対応できません。
- 性格
ずぶとい(A↓ B↑)
使わないAに下降補正を、物理耐久を上げるためにBに上昇補正をかけます。
技構成
- 確定枠
リフレクター
5ターンの間相手からの物理技のダメージを半減します。
ひかりのかべ
5ターンの間相手からの特殊技のダメージを半減します。
いやしのねがい
自分が瀕死になる代わりに、次に出すポケモンの状態異常とHPが全回復します。
- 選択枠
サイコキネシス
万が一イエッサンが最後の1匹になってしまったときや、挑発を入れられた時のための攻撃技です。あまり使うことはありませんが、サイコフィールドのおかげでそれなりの火力は出ます。
みがわり
みがわりを貼ることでゴーグル無しでも胞子を無効化できたりトリックを対策したりできますが、攻撃技がなくなってしまうので立ち回りは難しくなると思います。
サイコショック
相手の「とくぼう」ではなく「ぼうぎょ」を参照してダメージを計算する「特殊」技。裏のエースが特殊型ならありかもしれません。
テラスタル
エスパー
ほとんどこのポケモンにテラスタルを切る事がないので孵化した/捕まえたときのテラスタイプから変える必要はないと思います。強いて変えるなら、万が一サイコキネシスに頼ることになった時に火力を伸ばせるエスパーか、弱点をずらしつつ裏のエースとの相性補完も崩しにくい悪やフェアリーが良いかと思います。
立ち回り例
癒しの願いを使ってエースを二度暴れさせる動きが強いです。
- 初めにエースを出して相手にダメージを与えます。
- エースに麻痺や火傷が入ったり、HPが削れてきたりしたらイエッサンに交代します。
- 壁を貼り、癒しの願いで自主退場します。
- エースが全回復して帰ってくるので、積むなりなんなりしてまた暴れます。
また、癒しの願いには「体力が満タンで状態異常もない」ポケモンに交代した時は「効果が使われずに保持される」という仕様があるので、次のような立ち回りもできます。
- 初めにエース1で暴れます。
- エース1がピンチになったらイエッサンに交代します。
- (壁は状況に応じて)癒しの願いを使います。
- 体力満タンのエース2を出します。(この時点では癒しの願いは発動しない。)
- 戦った結果エース2が瀕死になったらエース1を出します。(ここで初めて発動する。)
- エース1が全回復するのでまた暴れてもらいます。
イエッサンの目の前に、エース1が苦手なポケモンが出てきてしまった場合に有効です。
与ダメージ計算
あまり自分から攻撃するポケモンではありませんが、サイコフィールドのおかげで以下のポケモン相手にはそれなりのダメージが見込めるので、サイコフィールド込でサイコキネシスを打った場合のダメージ計算を掲載します。
基本的にエスパー抜群でなければ火力は期待できないと思いましょう。
被ダメージ計算
壁無しで2発耐えるので十分に仕事が出来る
- C無振りモロバレルモロバレル
ギガドレイン:20.4~24.2%(確定5発)
- A無振りコノヨザルコノヨザル
ドレインパンチ:25.5~30.5%(確定4発)
- C↑252ラウドボーンラウドボーン
フレアソング:32.8~39.6%(99%で3発)
- C↑252ニンフィアニンフィア
ハイパーボイス:41.3~49.2%(確定3発)
- A252ミミッキュミミッキュ@命の珠
じゃれつく:41.9~49.2%(確定3発)
壁を貼れば2発耐えるのでなんとかなる
- C↑252サーフゴーサーフゴー
ゴールドラッシュ:57.7~68.8%(確定2発)
- A↑252ソウブレイズソウブレイズ
むねんのつるぎ:44.1~52.6%(18%で2発)
インファイト:39.0~46.4%(確定3発)
- A252ガブリアスガブリアス
じしん:45.8~54.3%(47%で2発)
げきりん:54.9~65.0%(確定2発)
- A↑252デカヌチャンデカヌチャン
デカハンマー:56.0~66.2%(確定2発)
はたきおとす:45.2~54.3%(44%で2発)
じゃれつく:32.3~37.9%(93%で3発)
- C↑252ジバコイルジバコイル
10まんボルト:46.4~54.3%(59%で2発)
- A↑252ドラパルトドラパルト
ドラゴンアロー×2:47.5~57.7%(93%で2発)
とんぼがえり:44.1~53.2%(24%で2発)
- C↑252ドラパルトドラパルト
りゅうせいぐん:56.0~66.2%(確定2発)
10まんボルト:25.5~30.5%(確定4発)
2発耐えられないので1行動しかできない
- A↑252カイリューカイリュー
げきりん:61.6~72.9%(確定2発)
じしん:34.5~40.7%(確定3発)
しんそく:27.7~32.8%(確定4発)
- C↑252サザンドラサザンドラ
あくのはどう:79.1~95.0%(確定2発)
りゅうせいぐん:64.5~76.3%(確定2発)
だいもんじ:36.8~43.6%(確定3発)
- C↑252ウルガモスウルガモス
ほのおのまい:42.4~49.2%(確定3発)
むしのさざめき:95.0~111.9%(63%で1発)
- A252マスカーニャマスカーニャ
トリックフラワー:43.0~50.9%(3%で2発)
はたきおとす:79.1~95.0%(確定2発)
- A↑252ハッサムハッサム@こだわりハチマキ
とんぼがえり:105.1~122.5%(確定1発)
インファイト:54.3~64.5%(確定2発)
- A↑252セグレイブセグレイブ
つららばり5回:70.7~84.8%(確定2発)
きょけんとつげき:65.0~76.9%(確定2発)
- A↑252ドドゲザンドドゲザン
ドゲザン:85.9~102.9%(13%で1発)
- A↑252キノガッサキノガッサ
タネマシンガン4回:74.6~90.4%(確定2発)
タネマシンガン5回:93.3~113.0%(91%で1発)
- A252エルレイドエルレイド
つじぎり:62.2~74.6%(確定2発)
(急所の場合:95.0~111.9%(63%で1発))
せいなるつるぎ:59.4~70.1%(確定2発)
苦手なポケモン
トリックでこだわりアイテムを押し付け行動を制限してくるヒートロトムウォッシュロトムは苦手です。サーフゴーやマスカーニャにも注意しましょう。
また、上の被ダメージ計算において大体70%以上のダメージを出してくるポケモンには余裕がありません。壁だけ貼って倒されるか、壁を張らずに癒しの願いだけうつかを強いられると思います。特に悪タイプには弱点をつかれるうえにサイコキネシスも効かないので、悪タイプの前に出すのは得策ではありません。
相性の良い味方・構築例
コンセプトとして、裏の積みエースにつなぐというポケモンなので、タイプの相性補完がよく、優秀な積み技を持ったポケモンが良いでしょう。例を挙げるならドラパルトドラパルトやウルガモスウルガモス、サザンドラサザンドラでしょうか。
また、立ち回りで紹介したように、2匹目のエースを入れておくのも強いです。この際2匹目のエースはある程度の耐久と素の火力があるとうまく回しやすいと感じています。ラウドボーンラウドボーンやウォッシュロトムウォッシュロトム、ドドゲザンドドゲザンなどおすすめです。