- 指定がない限りお互いに6Vであるとします。
- HP/攻撃/防御/特攻/特防/素早はH/A/B/C/D/Sという略称を用います。また、タイプのノーマル/電気/地面/格闘/エスパー/ゴースト/飛行/ドラゴン/フェアリーは無/電/地/格/超/霊/飛/竜/妖という略称を用います。
- 特化とは、そのステータスに上方補正のかかる性格で、努力値を252振った事を示します。
前置き
はじめまして、いか鉄です。初投稿になります。ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします。
今回はバルビートを紹介します。蛍火バトンというロマン技が使えることで有名ですね。
バルビート/イルミーゼは強特性悪戯心を持ちながら、ライバルが多く、特にエルフーンとは今作からフェアリーの追加により耐性や技がほぼ同じとなってしまい、Sの差からもほぼ劣化扱いとなってしまっています。
しかし、このエルフーンのフェアリー獲得が、逆にバルビートの差別化要素になり、今回の型にたどり着きました。
不要という声が多ければ削除します。
今回の構築
タイトルに書かせていただきましたが、今回のバルビートは、メガゲンガー(育成論ORAS・XY/159)を使用した「滅び戦術」と、Sの遅い高火力アタッカーを補助する「追い風戦術」の両方を組み込んだ構築に使用するものです。いずれも脱出ボタンを持った相方or始動役が必要となっていることから、着想を得ています。(滅びパの裏選出にトノグドラが入ったりするのと一緒ですね。)
他の追い風始動役との比較
特性により追い風を先制で使用できるポケモンはバルビート/イルミーゼの他に、ファイアロー、エルフーン、トルネロス、ヤミカラスがいます。お気づきのように、バルビート/イルミーゼ以外は無効タイプが存在します。(地or竜)
すなわち、滅び戦術のパーツとして使用する場合、そのタイプの技でメガゲンガーに突っ張られると、裏の脱出ボタン持ちで攻撃を受け、脱出してメガゲンガーに戻す流れが出来なくなり、影ふみから逃れられてしまうパターンが存在します。(スカーフガブリアス等は、初撃では地震選択にリスクがあるので、逆鱗選択でくる場合があると考えられます。)
この点を気にしないのであれば、エルフーンもほぼ同じことができますが、4倍弱点が無く、また弱点も少ないため一撃死しにくい。特に先発で当たりやすいゲッコウガやマンムー、ゲンガーに対して生き残る可能性が高い点が差別化になります。
持ち物
脱出ボタン
今回のコンセプトである脱出ボタンで確定です。
攻撃を受けると消費し、手持ちのポケモンと交代します。
仕様上、ボルトチェンジ、蜻蛉返りを受けると相手は交代せず、こちらだけ交代するため、滅び戦術の補助や、追い風始動時にこだわり蜻蛉ルチェンを起点に出来るといったメリットもあります。
なお、叩き落とす、特性力ずく適用技(メガバクーダ、ニドキング、ニドクイン、ヒヒダルマ、オーダイル等)を受けた場合は発動しませんので注意が必要です。
特性
いたずらごころ
悪戯心で確定です。すべての補助技が優先度+1で使えるチート強特性になります。夢特性。
努力値、性格
性格 図太い
努力値 H244,B212,D52
実数値 171-×-112-×-102-105
攻撃は使用しないので、イカサマ対策で性格は図太いとしています。
種族値が低いですが、耐久に全振りすることで、総合耐久はH252メガゲンガーと同程度になります。もう少し欲しい。Sは85族であり、ハッサム等に先制されることはまず無いですので、調整はしていません。
確定欄の努力値振りの意図としては
H:ステロダメ意識の4n-1
HB:A252ガブリアス@命の珠の逆鱗耐え、特化霊獣ランドロスのエッジ15/16耐え
HD:C252Wロトム@拘り眼鏡のハイドロポンプ耐え
とし、最低限拘り高火力持ち以外には出落ちしない程度の耐久を確保しています。
一致弱点技を耐えられるほどではないため、先発する際は注意が必要です。
技
- 確定技
追い風
3ターンの間、味方のすばやさを2倍にする技で、今回のコンセプト技です。脱出ボタンと組み合わせることで、後続が追い風下で動ける時間を稼ぐことが目的になります。この枠を雨乞い/日本晴れにすることで、天候始動にも使えますが、その場合は別のポケモンを使ったほうが良い場合が多いと思われます。教え技。
アンコール
起点回避、補助技使用ポケを流す、地球投げとの組み合わせによるハメ、後続の起点作りなど、様々な場面で役立ちます。先制アンコールの怖さはエルフーンと同じ。卵技。
地球投げ
イルミーゼでなく、バルビートを採用する理由となる技です。アンコールと組み合わせることで、ラス1対面で補助技を使った相手を無償突破することができます。挑発対策にも。霊に通らないのが難点ですが、Aに振らなくても十分な火力が出るのは嬉しいです。卵技。
- 選択技
電磁波
アンコールを使うため、相手の交代を誘うので麻痺巻きもこなします。相手のパーティでSを逆転したい相手が1体だけの場合はこちらの方が永続なので有用です。ただし、比較的読まれます。
また、補助技を縛った相手の方がSが早い場合や、竜舞や蝶舞、殻を破るなどS上昇系の補助技を縛れた場合、相手の先制技でアンコールループを抜けられてしまうのを阻止することも出来ます。(神速、フェイントに注意。)確定欄はこちら。技マシン。
守る
初手の様子見、こだわりロック、猫だまし対策になります。
また、初手追い風→相手補助技の場合、
2ターン目:こちらアンコール→相手同補助技
3ターン目:相手交代→こちら地球投げ
4ターン目:こちら守る→追い風切れる (守らないとここで脱出)
5ターン目:再度追い風→相手攻撃→脱出
のように、1ターンずらすことで2回目の追い風を発動する流れを作ることができ、追い風始動役としての安定性を上げられます。技マシン。
身代わり
様子見、ターンずらしに使える他、クレッフィに強くなります(Sはこちらが上)。相手が初手毒毒、電磁波等だった場合は爆アドになりますが、身代わり後のHPでは耐えなくなる技も多いのであまりお勧めしません。技マシン。
被ダメージ計算
追加希望あればコメントください。メガガルーラのみ急所を考慮した瀕死率となっています。
- 物理
A252(182)珠ガブリアス 逆鱗 83%〜98.8%
特化(216)霊獣ランドロス ストーンエッジ 85.3%〜100.5%(6.3%)
特化(194)メガガルーラ おんがえし(親+子) 87.0%〜102.9%(1ターン瀕死率19.7%)
A252(147)珠ゲッコウガ 岩雪崩 86.5%〜101.7%(18.8%)
等倍でも鉢巻火力や、特化メガガルーラの捨て身は耐えられません。
- 特殊
C252(157)眼鏡Wロトム ハイドロポンプ 84.2%〜98.8%
C248(154)珠ゲッコウガ めざパ炎 77.7%〜92.9%
C0(145)サンダー 熱風 59.6%〜71.3% (+ステロが確定耐え)
特化(189)トゲキッス エアスラッシュ 92.3%〜109.9%(50%。臆病は確定耐え)
C252(182)珠ラティオス 流星群 100.5%〜118.7%
ゲッコウガの攻撃は特殊、物理ともほぼ耐えられるため、先発で遭遇した場合は非常に安定して仕事できます。弱点を突かれにくい耐性が生きています。特殊竜の流星群や不一致オバヒ(ライボルト)は耐えられないので、裏で起点にできるといいです。
相性のいい味方
私の使っていた構築の一部を紹介させていただきます。
- メガゲンガー
滅び戦術の要。こいつを使わないならこのバルビートである理由はありません。
メガ進化後にサイクルを回すことになってしまった場合に限りますが、アンコール脱出からの金縛りで1ターン完全な隙を作ることができるといったシナジーもあります。
- メガガルーラ
追い風戦術の場合のメインアタッカー。常に上から降ってくる捨て身は驚異です。なにより襷が無視できるのが強いです。ガルーラへの回答を上から縛ること(ゲッコウガ、テラキオン、ミミロップ、ゲンガー等)に頼っているパーティは簡単に崩せます。ゲンガーと呼ぶポケモンが異なるため、選出段階で相手に負担をかけることができます。
私はゴツメ物理受けで止まりにくい203ガルーラを使っています。メガゲンガーが霊に弱いので、相手のゲンガーを処理するためにも噛み砕くを搭載することをお勧めします。(実際は追い風が切れたときのために不意打ちも欲しいところなので、パーティと相談です。)
- ドサイドン
苦手なファイアロー、メガリザードン、メガガルーラ、メガボーマンダ(物理)に割りと強く、鈍足なイメージですが、陽気最速で追い風下130族を抜けます。耐久無振りでもほぼ全ての先制技を耐えるので止まりにくいです。バルビートの弱点をすべて半減するので、裏の相性も良いです。
- ヒートロトム
こちらもファイアロー、ボーマンダ等に強く、パーティで重い化身ボルトロスに強いです。クッションとなり、後攻ボルトチェンジでバルビートやゲンガーの降臨を助けたりできます。追い風下であればゲッコウガ等の水タイプや、めざ氷によってガブリアスやランドロスを逆に縛ったりできるので、戦略とも相性が良いです。
運用
- バルビート+追い風アタッカー+1
基本先発で起用し、追い風脱出します。相手が補助技から入ってきたらアンコールで縛って地球投げor電磁波でサポートしていきます。追い風アタッカーが2縦、再度バルビートが補助し、+1で最後の1体をしとめるのが理想です。
- 滅びゲンガー+バルビート+1
初手ゲンガーが基本。ゲンガーが歌→守る→バルビートに引いて脱出→ゲンガーに戻す流れで1体処理、ゲンガー道連れで2体目を処理し、バルビートが補助して+1で最後をしとめる流れになります。
ソーナンス等の露骨に滅びゲンガーを想定させる要因を入れないため、型ばれしにくいのは利点です。ゲンガーのみでも1体滅ぼすことは出来ますが、脱出ボタン要因が入ることで大きく安定します。+1の選出で負けてしまうこともあるため、ゲンガーに出てきにくいポケモンを意識して選出すると良いと思います。
- 補助技縛り、麻痺撒き
上記いずれの場合も、相手の補助技読みや不意打ち使用後への死に出しなどで場に出してアンコールで縛る+流して麻痺撒きorラス1なら地球投げにより突破する仕事が出来るため、脱出ボタン消費後も十分仕事することができます。
追風ターンを消費しに来るバシャーモなどには、守る読みで後出しすることでアンコール→電磁波から無力化できることは覚えておいて損はありません。
また、壁バトンのようなギミックパの対策にもなり、先発で投了させることすら出来ます。
また、バルビート、ゲンガー以外は、比較的単体性能も高いポケモンを採用することができるため、必ずしもバルビートとセットで選出する必要はなく、相手に応じてスタンパのような選出を取れるのが、脱出天候始動役+天候エース+滅びゲンガーのパーティには無い利点になります。
最後に
いかがだったでしょうか?加減が分からず、長々と書いてしまいました。ここまで読んでいただきありがとうございます。
相手によって、性質の異なる2つの戦術を選択することが出来るため、回していてとても楽しいです。またどちらの戦術もあまり読まれないため、想定どおりに機能することが多かったです。ぜひ皆様も一度使ってみてください。バルビートを甘く見た対戦相手に一泡吹かせてやりましょう。ご質問、ご意見お待ちしております。
(あまり関係ないですが、今作からバルビート×メタモンでイルミーゼも生まれるようになったようです。イルミーゼサファリ探しがんばったのに!厳選の際に参考にしてください。)